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白いワンピースが揺れていました。
荒れ狂う怒号と崩れる瓦礫の山の中で、
白いワンピースが揺れていました。
もう動くものの無い街を照らす太陽が、
真上にまで移動して、
少女のうな ....
君によく似た笛に吹かれて
呪文になっていました
手紙と思っていたのは小さな扉でした
沈みながら走りましたが
波は見当たりませんでした
わーわーあー
詰まっています
あの魚に伝 ....
駅前に
都会が落ちていた
命のように
きれいだった
なくさないように
拾って
ポケットにしまった
そして
三年振りの待ち合わせに
僕は現れなかった
5
ささやきとゆめとで満たされている
乳白色の匂いが駆け巡り
スカートの裾と共に影がゆれる
したたかに群れるとりどりの手足に
手招かれるのは
おなじ匂いをさせる 少女
....
あのひとは淡いきみどりに似ていた
ひどくひどくつきおとすような感覚にまみれている
しんそこ愉快そうなわらいごえは
不似合いすぎて、なきそうだよ
いつでもどこでもやさしいひと ....
今日は霊園の日
場所を知らないので
どうやって歩くか知らないので
案内人に手をひいてもらって辿り着く
太陽のない青空の中に降りてみると
約束どおりあなたがいた
誓ったとおり覚えたままの ....
桜って詩になりやすいね
きれいだし儚いし日本的だし
でも今はさ無理だよ
もう散ってるとかそういう
問題じゃないって分かるだろう
もう桜でどこまでどれだけ
詩を連ねたか分からない
....
昨日の夜は部屋も静かな寝息をたてて
星だってずっと遠くに見えるか見えないかくらいだったみたい
眠る前のめまい
足の先から順々に音を失くしてく
無色に染まる
たいせつ
カーテンのうすみど ....
布団にもぐって メールしてるとさ
あなたと二人っきりって感じがするの。
写メにキスしたり
携帯抱きしめたり
涙ながしてみたり。
早く逢いたいな
ずっと一緒にいれたら ....
私をじっと見つめ
「綺麗だよ」
って
言ってる本人が照れちゃダメじゃん(笑)
「ん?なに?」
そんな返事が聞きたくて
用もないのに 話しかけちゃうの。
「ねぇ?」って。
ごめんね☆
「愛してる」で始まった今日一日。
ちょぉーはっぴぃ〜♪♪
さぁーて がんばっていきましょう!!
冬の町に灯がともり
羽を休める
男たちは どこからか集まり
酒に身を許す
女たちは 寄り添い
夢を奏でるように
触れあうことさえ
視線を重ねることさえ
....
ピタゴラスの定理って知ってる?
三平方の定理だよ!
直角に交わってる僕と君との気持ち
君の気持ちの事情と
僕の気持ちの事情を
たすと
君とあいつ、
俺と友達付 ....
ある日突然地球がダメに
なっちゃったりして
どこにも行くあてがなかったら
火星移民計画を
一緒に実行しよう
(月のうさぎが手を振っていたら)
(ちょっとだけ振り向いてあげよ ....
今度
目が醒めたら
火星に行こう
歩道橋は
雨で照り輝く
軒並み車は光を
反射するので
焦点の先まで
遠く川を作る
川の音は耳の中で
なりやまないの ....
一.
番号をつけるかわりに
名前をつける
えんえん正しい
回路
いつか誰かにのぞまれる手
という呪文
二.
ステップが日の長さに合わない
れんげは ....
街は平和だ
何も起きない
長く続く日常
あまりにも
平和なので
皆が退屈そうな目をして
携帯電話の画面を見ている
あるとき
知り合いが死んだ
これは他殺でもなく自殺でもない
....
「 いい娘だったのにね 」
母が ぽつり もらした
「 ね 」
だから 好きだったんだよ
「寂しいとうさぎは死んでしまうんだよ」
と言うセリフのあるドラマが放映されて
幾何の月日が
流れただろうか
今や
誰が
うさぎではないと
自信を持って
言えるのだろうか
焦げた檸檬色の河を撫でつけるように
清流が世界の中心を
吹き 抜けていく
あゝ
なんという
心地
働き盛りの青信号が
幾何学模様の蜃気楼を
視せ 整っていく
唯の初心者 ....
ことばが あふれだしたのでそっと ひとさしゆびで とめた 。
あなたは眠っています。まずルナの重さを想像しなさい。次に星の騒音を聞きなさい。最後にウサギになりなさい。名前を与えます。あなたはこれからウサギのπです。三三九度、廻りなさい。上がり、下がり、上がり、下 ....
あたりまえの少女は
その手に黄色の恋を持ち
あたりまえの視線で
その先の蒼の安心を見つめ
あたりまえに佇んで
やさしさと、
いつも呼んでいた
傷つきやすいその心を
やさしさだと、
呼んでいたあなたの
傷つきやすい心
秋の終わりの
....
谷間は
大きく深くて
ゴールは向こう側だ
なものだから
俺は
谷間を覗きこんでは
足を震わせていた
あるとき
君が向こう側にいた
俺はわからないままに
跳んでみた
す ....
中学のクラスメートに
森君という友達がいて
かっこいいので憧れていた
なにが恰好良いのかというと
森という姓とはにかんだ笑顔
彼の顔を眺めていると
人生はひとことでは表せない
うっそ ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く
けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです
ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く
しかし幼稚園は日曜日に ....
1
海の方から来た少女の持つ砂時計は
浜辺の砂だから耳を澄ませば波の音がする
2
バス停で
来るのを待っていると
潮風がワンピースを揺らす
もうすぐ夏が終わる、
という ....
秋がわたしをとおり越す
わたしはわたしを置いてゆく
いつのまにかわたしは
残されたものをふりかえっている
ずいぶんと昔が重なりつづけている
重なったところどころのすき間から
青いものが ....
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