今年の遠い昔

貴方が好きだった

軽蔑するほどに愛だった

貴方の詠む歌に

傍らの人を見て

流れてゆかない舟が

私のこころにある

愛したとは

遂げられないも ....
扉を開けて出て行った
それぞれの場面を生きている人を思うと
とてつもなく
ひとりが寂しくなったので
もし
きょう会社が休みだったら
料理をたくさん作ろうと思った
一緒に食べる人のことを思 ....
なんだ

あんたも

そんな詰まんないことを気にして

隣人に愚痴言う人間だったんだ


そんな取るに足らないことに引っかかってるから

毎日

詰まんないんだよ


 ....
想像している

宙に幾つも浮いている
光の玉のような世界には
あなたの世界もあって
わたしの世界もあって
今はなぜか
ふたつまじわってしまったけれど
それは
肉体だけのことであって
 ....
オレンジ色のライトの下から
蒸気が昇ってゆらめいていた
ふとそれは
建物から炎が上がっているのかと錯覚した

知っても
綺麗だと見ていた仕事帰り
君との逢引の日は
昼の中の夜にまぎれ込 ....
満月なので

ほんとうは ウキウキしたいところなんだけど


なんだか今日は

月に向って ホームラン打ち込みたい気分

何本も 何本も


カキーン  カキーン  カキーーン ....
佐々宝砂さんの

『チアーヌさん「かわいい匂い」に関する私見』を読んで

ちょっと思ったこと。


私は子供の詩は書かない。

今まで一度も書かなかったわけではないけれど

我が ....
今は古い歌を聴いていたら
あの頃の甘ったるい時間を思い出したよ

あんな中には
もう浸れない気がするのは
そういう感情の種明かしを知ってしまったからだろうか

はっきりとは説明できない
 ....
机の上の
時計の針がとんでもない時間を差していて私を驚かせるから
君はもう
信用できないね
と無意識が壁の時計を確認する

電池のせいではないから
接触が悪くなっているのだろうと
思う ....
お月さま沈まず
だんだん長く待ってくれる
私が眠るまで
空にいてくれるだろう
それも
満ちるまでの少しの間

お月さまだって
事情がある
そうそうやさしくもしていられない
だけど
 ....
貞子先生は蓄膿で

昼休みや
授業中も突然居眠りを始めて

じっと見ていると
貞子先生のとがった三角の鼻の先から
鼻水がポトリ..落ちた

先生の思い出は
いつも穏やかな晴れた日
 ....
かつては
押入れの底のほうにあった秘密のトビラは
探せば無くて

気まぐれに夢に現われて暗かった
目覚めて探すと
やっぱり無くなっている

その先に何があったか忘れたけれど
押入れに ....
生まれても
報われないものがある


玉子
たまご

たまごで生まれて
成長すること以外に報われるとしたら

食べてもらうことかな

哀れ
捨てないで
引き受けた刃は
この身体に隠している
何本も
あなた方は
忘れているのかしら
覚えているなら
その引きつり笑いの表情のどこかで
怯えてるんじゃない

身構えてそんなに神経張っていたら ....
わたしは本当はいい子なのに

なんで誰も解かってくれないんだろう


人には

ひとりひとり言い分があるはず

言ってしまった人の勝ちだね

言ってしまった言葉は

消えない ....
“私に触らないで”

そんな顔をしているのかもしれない


知り合いは

私に明るく声をかけない

知らないふりをするから

私も知らないふり

逆も有る

次に合ったと ....
紙コップに注がれる筈のインスタントコーヒーでいい

白いカップに淹れて

ください

珈琲は 

正装で飲むものかと

私を大正時代に連れて行って

銀の匙で

薄色のスー ....
『明日なんか どっかいっちまえ』


浸とした夜の深みは
車のガラスを曇らせて
一人の気分に
寂しさを上塗りする
街明かりのない場所では
星空を大きく見せた

冬の寒さを思わせる空 ....
やさしさってなんだろうか

押し付けがましいのは嫌いだから
正確に言えば
押し付けられると
私の場合
押し倒されるだけで
押し戻す瞬発力がない
悪気はないのだろうし
企みなら見ないふ ....
薔薇百合も花でしかなく私ならひとつの顔で死なない人間 箒木の紅葉するや秋を掃く

誕生日「た」の字もでずに夕食過ぐ

薔薇の赤琥珀の酒の似合う花
死ぬことを想像しない日は
一度もなかった

愛しいと想う気持ちの現れない日は
一度もなかった

私は今日で
13515日目の私である

今日までの私は
生きているとは言わず
実は ....
荒んでしまうから

自分の一画だけはきれいにしておく


飾らない

飾りはきれいにするときに邪魔だから


テレビなんか見ない

見たいけれど

それどころじゃない

 ....
左手は
重たい頭をささえていて

それは頬杖
というのだけれど

わたしは
本当はその恰好が嫌いで

なんでかといえば

できれば
誰にも見られたくない

白い画面を見つめ ....
内臓のアレが何故 
紫色なのか説明してくれる人はないですか
多分
眼鏡をかけたその人の顔ばかり気になってしまって
話半分右から左だろう
帰る頃には忘れているかも
だいたい
アレっていうの ....
ちいさな水槽で

魚になるになるのかしら

わたしたち


白い肌に紅の花

髪は

水の中で紺碧に妖しく揺れて

それを隠す


光が漂わせるのは

記憶に刻む水 ....
私が見ているのは

しだいに枯れ木となってゆく貴方の

風に微かに揺れる枝の指先


上に 上に

よりも

天に 天にと手を伸ばして

貴方は何を摑み ....
台風去って 青空に見惚れる


白い犬が

着メロにあわせて唄う

わお〜ん わおぉ〜〜ん


林檎を食べていると

傍に来てお座りする

一片あげると

シャリシャリ ....
今日は

なんか変だ

誰もいない部屋で

テレビがひとり

喋ったり笑ったり画面が変わったりしてる


ふと

その音が聞こえたら

もの凄く哀しくなった

テレビ ....
ひとつの言葉の{ルビ欠片=けっぺん}を拾って

それに
いまの自分の想いをからめていくのは

なんて楽しいんだろう

「楽しい」は
単品ではないことだよ

あなたには感じるかな
 ....
蒼木りん(846)
タイトル カテゴリ Point 日付
クレマチス未詩・独白2*04/11/2 0:35
白い朝自由詩1*04/11/1 8:35
可哀想未詩・独白2*04/10/31 23:06
光の玉未詩・独白0*04/10/31 22:57
私の時計未詩・独白0*04/10/31 8:44
「嗚呼 嗚呼 嫌になっちゃった 嗚呼 嗚呼 愕いた..」って ...未詩・独白1*04/10/28 23:31
年月と身長の差くらい向き合わない散文(批評 ...1*04/10/28 2:34
BGMの時間未詩・独白004/10/26 1:24
日曜 午後11:30未詩・独白2*04/10/25 9:13
月のある頃未詩・独白4*04/10/23 8:47
貞子先生未詩・独白2*04/10/22 0:26
押入れの底未詩・独白0*04/10/21 23:50
哀れ未詩・独白004/10/21 0:19
さぁ その手で握りつぶせ未詩・独白004/10/20 23:55
言葉未詩・独白1*04/10/19 23:20
“私に触らないで”未詩・独白0*04/10/19 0:47
紙コップ未詩・独白4*04/10/17 23:45
真夜中を走る未詩・独白1*04/10/17 1:45
未詩・独白0*04/10/16 9:52
短歌2*04/10/14 23:03
中秋俳句0*04/10/14 23:01
誕生日に未詩・独白1*04/10/12 1:34
一画未詩・独白3*04/10/10 7:54
頬杖未詩・独白1*04/10/9 8:55
鼻息でフンッ未詩・独白104/10/7 0:33
水槽未詩・独白004/10/5 0:31
幻の嘴自由詩3*04/10/2 1:22
休日未詩・独白3*04/9/30 13:32
変な日未詩・独白2*04/9/29 8:28
けっぺん未詩・独白1*04/9/29 0:42

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