何のためでもない

わたしは

休みの日の布団によこたわるために働いているのだった
命をかけて
白い花を咲かせ
あおいあおい実をふくらませたピーマンを
たったひとつ生ったピーマンを
もいで
今夜
私の拙い手料理にて
いただきました

裏切らない
みどりいろの味がし ....
頭がおかしい人でいいのだ
そう呼んでるんだろう
誰かが
一言
あれは変だと言えば
変なように見えてしまうもの
誰かが
一言
あれは凄いと言えば
凄いのかなと思えてしまうもの
世の中 ....
来年

生活が楽になったら
猫を養子にしよう

そしたらもう少し
らしいままに居られる気がするよ

十万円貯金箱開けたら
新しい自転車も買ってあげる

今年でさよなら
さよなら ....
動物園は
いつも雨降りの気がする

透明ビニール傘とカッパ着て

雨の動物園で
大きな鳥を見よう

都会に放したら
死んでしまうかな

あんなのが
ビルの谷間にいたら
素敵だ ....
昼休みに
四人がけの椅子ふたつの
喫煙室狭い
八人座れば
居心地わるい

三十分で
四本も吸う

下界では
国道を行過ぎる車
救急車がよく通る

理解出来ない人が
多いな
 ....
幾度も花や緑が
枯れてゆくので
わたしは
植物にマイナスのオーラが
でているのかもしれない

あなたが
生み出す人なら
わたしは
死水をとる人

あなたが “あ”
なら
わた ....
すべて開ききらずに
萎れはじめた花を
首から折って
花びらをちぎる

桃色のしあわせを
ぼたん雪のように
あの高みから撒こう

嗚呼
今度こそ
駄目かもしれない

そんな苦し ....
わたしの皮膚は薄いから
毛細血管が透けてしまう

血管人間
欠陥..

理科室の
あの人形が
かわいそうに思えてきた

だれか
服を着せてやってくれ

色白の人は
とくだね ....
これからはもう
あざやかに
脳に刻まれる出来事は
ないのだろうと悟る

過去にも
未来にも旅立てず
目の前に映るものがすべて
感動も傷も浅いかわりに

一日の最後に
たどり着きた ....
誰にも語られない詩がある
たったひとりに生み出され
たった一つの世界の扉があった

観客は
入るのも
出るのも
ひとりだった

ひとりのものだった

ただ
あまりにも
いつも ....
一発の弾丸で
死ねるなら
それもよし
苦しむ間もない
跳んできたそれが
命の最後に見たもの
黒い鬣の獣
額の魂の壺を割ったのさ
もはや
私は流れに逆らう人間ではなく
真夏に落ちたト ....
三日分のカレーが作れるような鍋に

今夜分のカレーを作った


もう

底のほうにしかない


なんかさびしい


この鍋の

八分目くらいのところに

痕がある
 ....
切花

牡丹は
いま
ただ花開くために
命かけているのに

私は
いま
無理なことばかり
要求されるんですよ

所詮
あなたの道具です

切花

この牡丹の花と
ど ....
愉しい夢でした
笑っていましたから

わたしも
人を笑わせられる

それはとても
愉しい夢でした

いつも
昼に見る夢は苦しくて

すぐに
身体は重力にもどるのに

今日 ....
もしかして
もう梅雨ですか
寒くって
洗濯物が乾きません

世の中に
五月晴れなんて
もしかしたら無いんじゃないかと
半袖をしまう

わたしなら
そんなありきたりのこと
口にし ....
いや

家庭や
学校で教えるような
倫理や秩序なんて
上っ面ですから

あの人が
この人が
裏で何してるかなんて
わかったもんじゃあないですよ

さあ

選択又は
沢山あ ....
離れて暮らしていると

私に

親はいません

なんて顔で

生きてる


それでよかった

恥じ掻きながら

ごまかしながら

ときどき嘘ついて

ご飯粒

 ....
最近はやさしくないよ
無理しない
黙って包丁を砥ぎたい
パンの切れ味のいいように
上手い砥ぎ方を教えて
誰か
そんな暇な人いないね
そうやって
すぐ結論だす
話し方を
忘れたよ
 ....
明日から
社食の量を減らそうと思う
私の腕は短い
足も
身長も
なんだか損
ピアノの指は動かない
もう夜更けなので
音が出せない
残り時間は
現代詩

本を読ませてちょうだい
 ....
こんにちは

こんばんは

さよなら



はじめから
ふたりきりなんて
嫌だね

仲良しから
抜け出して
あふれそうなもの
すくいにいこう

そんな気分が
合えば ....
くつ下を脱いで
滑り込むシーツの上
夏の夜はいつまでも宵のように
生物の気配がして
そのまま朝が来るのも惜しくないような
夜更かし

ああ
柵の無い頃はいつ来るの
この季節はいつ過ぎ ....
よく
生きてたな


ある日突然
白い犬がいなくなった
家犬だった
大型ゲージの扉が開いたまま空だった
それを見つめたままの幾日か過ぎたあと
ある日突然
家庭が崩壊した

哀し ....
まぁ

いつもそうだけれど

人と話すのが面倒くさいので

コンビニエンスストアなどに行くと

誰とも話すこと無いので

涼しいので

少し彷徨ってみる

車は移動できる家 ....
お金がないので

貧乏を絵に描いてみるが

上手く描けなかった


もっとも

上手かったら貧乏してない


クソッタレ!!

貧乏も満足に出来ないのか..
空が桃色に染まったのを見たことがある

空が緑色を帯びているのを見たことがある

こどもは

この世が終わるかもしれないと思った


親は

いつもと変わらずに

うるさい
 ....
不満があるとすれば

ソフトクリームのコーンが

硬くて不味い

昔の

黄色いカプリッというやつがほうが好きだ



人は

必死で回旋塔に摑まって ....
夜汽車


電車だけど


夜汽車が見えるようなところに住みたい

あの箱の中に灯りが点っていて

いろんな人が乗っているじゃない


黙って

こころの中に

それ ....
わたしは

算数が嫌いだったんじゃなくて

算数を教える

先生の顔が嫌いだったんだな

割り算が苦手だったんじゃなくて

割り算を説明する

蔑み混じりの言葉尻に反応したんだ ....
窓の外の風景には
たった一つ不満がある
それが
微妙に精神に作用していることを
気づかないふりしている

瓶入りの蜂蜜は
少し濁り始めていた
匙を入れて掬い出すと
想像以上に金よりも ....
蒼木りん(846)
タイトル カテゴリ Point 日付
ため未詩・独白5*05/6/2 7:52
みどりいろ未詩・独白2*05/6/1 22:55
杉の枯葉が燃える音未詩・独白1*05/5/29 0:14
猫のおなかの毛未詩・独白4*05/5/27 7:52
雨の動物園で未詩・独白2*05/5/23 23:19
あと三十分ずらして未詩・独白005/5/22 23:30
りんさん化合物未詩・独白2*05/5/21 23:22
Bell未詩・独白1*05/5/20 0:03
バカだなぁ..未詩・独白2*05/5/19 15:22
月の催眠術師未詩・独白0*05/5/18 7:49
誰にも語られない詩自由詩2*05/5/16 23:56
自由詩2*05/5/16 23:53
蓋をあけると未詩・独白2*05/5/14 23:15
切花未詩・独白1*05/5/13 23:48
いいのにな未詩・独白5*05/5/13 23:33
おかめ未詩・独白1*05/5/13 0:32
なんでもあり未詩・独白0*05/5/11 22:51
白陽未詩・独白0*05/5/6 0:03
話し方を忘れた未詩・独白1*05/5/4 23:00
フィクションノンフィクション未詩・独白4*05/5/3 0:47
いまは言葉はいらない未詩・独白1*05/5/2 0:23
初夏無題未詩・独白2*05/5/1 7:08
未詩・独白0*05/4/29 23:30
なにげに未詩・独白0*05/4/29 16:23
ない未詩・独白1*05/4/20 0:08
親はいつもと変わらずに未詩・独白2*05/4/19 23:20
回旋塔はまだあるのか未詩・独白1*05/4/19 9:01
夜汽車の灯り未詩・独白005/4/16 22:42
鋼のような友達未詩・独白1*05/4/16 22:05
匙の味未詩・独白2*05/4/16 21:15

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