誰もいなかった
一円玉を拾った

一円玉の面影もなく
落とすと
軽金属の音がする
汚れた傷だらけの平たい円
きれいにしてあげよう

日本の地面には
一円玉がたくさん落ちたままなのだ ....
カレーライスでも作ろうか
というときは
割りと健康なのかもしれない
どこかで消費した体力を
補いたいのかもしれない

かもしれない

断言できない
責任とれない
爆発できない
胸 ....
ねむいけれど
せねばならないことがある

荒れた手にクリームをぬり
乾いた唇にリップをぬる

わたしは
わたしだけのちからで
楽になれない
昼寝する前に
いい夢が見れますようにと
呟いてみたら
いい感じの夢を見た
冬じゃなかった
色がついてた
柔らかだった
安らかだった
こっちの世界に返りたくなくなった
だけど
それは ....
瞬間的
殺したい大人の一人として
ご指名ありがとうございます
上げ膳据え膳のお子様方
大層なお考え違い不憫です
挨拶を返さないのは
わたしの存在を認めないのですね

腹減った子どもは
 ....
庭の境に置いたサボテンに
猫が吸い寄り
すんすんしてる
ちくちくしても
まだやってる
サボテンが棘を引っ込める
わたしが触ったときには
刺したくせに
恩知らず

呼んでみるけど
 ....
あのひとが
気がつかないことに
わたしが気づかないだろうか

あのひとが気がつくことに
わたしは気づかされ
わたしが気がつかなかったことに
悔しため息をつく
気づいても後の祭り
いつ ....
賢い選択は
洗濯機での洗濯
どうせバカなので
賢い人のマネでもしようと
辺りを見回すけれど
手本にしたい人がいないので
バカで通していこうと思います

こんにちはと
挨拶したのに
 ....
調子にのっていたら
床板を踏み抜いてしまった
足を
引き抜いた穴から
奈落の底が見えた
いいひとを演じてきたけれども
やはりそれは
演じていたのだと気づいたとき
気づかれたとき
誤魔化しもできず
潔くも悪者にもなれず
固まっていた月
己の小ささに嘆く
おろおろもんもん
 ....
綺麗だけど綺麗すぎない私は

美しくない

綺麗なのは瞳の色

母上のお墨付き

その母の眼は

歳とともに病んでいるのだった

夫は

私の瞳を一度も褒めたことがない
 ....
洗濯機がゴーゴー
一生けんめい回って洗濯してるから
頑張って干さなくちゃって思う
寒いけどね

昨日は夜霧で
こんな夜にはデートだよなって思ったけど
残念!
おばちゃんに恋愛はなくてね ....
歯医者に通い
歯を全部奇麗にしたい
歯医者の夫を
もしくは愛人を持てばよかったと思う
そんな文章で書くと
下品でした

人は
自分が少しでも辛いと
少しでも楽な人を妬むものなんだなと ....
今夜のピザトーストは
なかなかの出来だったので
また作ると決めた
立ち寄った電気屋で見た大画面
プラズマテレビ47型
くすんでなくてきれいだった
うちのリビングには37型かな
448,0 ....
まだ雪が降るらしい

2月の空は
春の寝ぼけのような曇り空しか浮ばず
ふきのとうの天ぷらが
とれたてでないために
それはスーパーの惣菜だから
わたしの目を覚まさない
ぐずぐずしてる春が ....
警察署や

病院の廊下でかぐ

カレーやどんぶりものなどの

店屋もんの匂いって

なんであんなにいい匂いなんだろう

毎回

おんなじ匂いだから

それを食しているであろ ....
5時間
眠ればあした
精神は
持つだろうか
この気持ちは
開き直りの
向こう側を
見渡す
女は
友達という安心が欲しいらしい
安定が余裕を生む
その顔が
証拠
大きな傘の下に ....

早起きのできない妻を
どう思いますか

あなたの運転は
とても上手で
ゆりかごみたいに心地いい
かまってくれるひとがいいなら
わたしじゃ駄目よ

なんだか
この仕事に飽きちゃ ....
携帯電話は

空になった

シークレットは

もう使われなくていい

ただその事実を

記憶しておくため

もう子どもじゃないから

振り回されない

溺れない

 ....
犬が
車の中でしっこを漏らしたので
ため息ついたが
怒らなかった

しっこを漏らすだけの
理由めいたことがあるから
仕方がない

あずけた先では
泣きべそのように
眼が赤かった
 ....
開かなくなった国語辞典に
埃が積もる
もう勉強しないから
鉛筆削りの音だけがなんとなく快感

学校の先生は
いまだ粉だらけ
黒板もチョークもべつに要らないのに
それが似合うのは木造校舎 ....
蛍光灯だけ
けー こー とー
と光る居間
となりに鬼が座ってる
言葉のハリセン
身動きひとつも気に入らない
消しゴムのかすだらけ
眉間のたて皴が気になって
わたしは理屈の話しが理解でき ....
お茶にしましょうか 
旦那さま

さっき食べた
かけ蕎麦のネギが
口の中で庶民のままです

こおひいは
やはり沸かしたお湯でいただきましょう
電子レンジで作ったのは
苦くて不味いで ....
哀しがったのは
空が青いのに
この鉄筋の谷間が静か過ぎて
洗濯物と
ベランダの布団がゆれているだけだから
吉原の遊女になんかなったつもりで
煙草をふかしていた

ほんとうに
どうしよ ....
椅子を差し出されるのが私の存在なのであった
笑われるのが私の存在なのであった
名前を呼ばれるのが私の存在なのであった
振り返られるのが
盗み見されるのが
聞かれるのが
妬まれるのが
叩か ....
主任になったのに
○○君と呼ばれたままの
君が
○○君のまま
ふてくされてる
ように見えたから
かわいそうに思えて
○○主任と呼んだら
悦んだ
ように見えた
やっぱりうれしいんだね ....
君が詩人だったらいいなと
一瞬思って
掻き消す

君は人の気持ちを読めるのかもと
振り返ったら
苦笑してる

私は妄想
ありえない
あんなことやこんなこと

目の前のふうせんが ....
夏が終わる頃を想い出していた
激しい太陽に
手を伸ばすだけ伸ばし
何もかも疲れきって
もう終わりだと
呟く
9月ごろの

冬は
雨の温度で終わりを知る
目に浮ぶのは
人知れず生き ....
触れ合わないまま
通り過ぎていく日々は
多忙と疲労で言い訳できて
お互い
誰に言い訳してるって
自分

一度
寝ちまえばいいのさ

暗闇でなだれ込め
手籠めにしろ

悪魔の囁 ....
しんしん降る

牡丹雪もみせてくれず

冬が寒いだけなので

心臓が凍りそうだ

身体中の血が冷たい

神経が

ピクッピクッとする

不快で寝返りを打つ

胸にカ ....
蒼木りん(846)
タイトル カテゴリ Point 日付
いちえん未詩・独白306/2/24 22:53
たぶん未詩・独白406/2/22 0:23
再び未詩・独白106/2/22 0:04
未詩・独白106/2/19 20:20
でっかいアヒル未詩・独白106/2/16 11:21
さぼってん未詩・独白506/2/15 23:59
ぐすい未詩・独白0*06/2/15 0:40
残酷未詩・独白406/2/13 21:04
ナラク未詩・独白106/2/12 21:43
おろもん未詩・独白106/2/12 21:31
みため未詩・独白006/2/11 22:37
4×5未詩・独白206/2/11 0:11
歯医者の先生は未詩・独白206/2/8 10:31
あかふじさん未詩・独白206/2/6 23:32
ふきのと未詩・独白406/2/6 10:41
乾燥注意報未詩・独白506/2/5 22:15
活性酸素未詩・独白206/2/4 22:59
明日灰になる未詩・独白306/2/3 23:38
ポニーテールが崩れる未詩・独白106/1/31 0:02
犬がろ未詩・独白406/1/27 22:17
私はお葬式は嫌いです未詩・独白506/1/26 22:59
宿題、終わるまで監禁未詩・独白206/1/25 22:09
等価な夢未詩・独白106/1/24 0:00
女郎未詩・独白406/1/22 22:37
存在未詩・独白306/1/21 22:51
主任君未詩・独白206/1/20 0:03
無言状態未詩・独白106/1/18 23:37
曇り未詩・独白306/1/17 21:52
寝ちまえ未詩・独白106/1/16 23:33
自己虫の寝床で未詩・独白206/1/12 10:46

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 
0.11sec.