健全な太陽が
窓の外の林を眩く照らし出した
光は
優しく全てを温めてゆく

直視できなかった
きっと涙がこぼれてしまう
疲れ果てて
こんなにも痛んだ胸に沁みて

今わかった
尖っ ....
他人を大切にするって
どうすればいいんでしょう

目の前にいない他人と
目の前の知らない人

どの程度
大切にすればいいんでしょう

隣人を大切にするって
どうすればいいんでしょう ....
今日も10時25分で止まっていたデスクの時計は
秒針だけ働いていて
それには何の意味があるのか
知りたいけれど術もない

今日は木枯らしなんだろう
枯葉もビニールも
様無く飛ばして
吹 ....
君は夜眠るのを惜しまないが
休日の昼寝を惜しむ

眠くて仕方がない陽の下で
私は遠くを眺める
出来るだけ遠くの境目を

そんなときにはいつだって
実りある考えは浮ばない
未来も見えは ....
あなたは
無償でも有償でも
ただ愛が欲しいだけ
なのだ

それは皆もお前も
同じではないかと言うが
あなたと私では
方法も手段も違う

あなたのそれは
姑息で惨めだ

私は誰 ....
さよなら

イチョウの葉の黄色

降るものは

消えてはならないのだ

私の寂しさのために


永遠を

刹那で見せてくれた

雪よ

枯葉よ

消えないでくれ
 ....
囲まれてしまった


ギロチン台に向うような永い数時間をやり過ごし

もうもう絡まる苔の原を泳ぎきって

我に返る場所に辿り着いたのに

もう何日も誰も逢いに来ない

残念ですが ....
ばあちゃんは髪結いになりたかったのだと聞いた

襟足を剃ってもらった
花嫁になるでもない子どもの頃に

髪結いの修行のために東京へ向う前の日
じいちゃんと結婚することが決まった

ばあ ....
土の下で手を繋いでいるのね 

わたしたち


なら

見上げても見えないような

あの観覧車に乗ろう

高く 高く 昇ってゆこう


神様しか

見ていなかったキスが ....
これから明日の仕事のために作業着にアイロンをかけなければなりません

私は横文字職業 Part-timer

ヒーローヒロイン主役代表三角形の頂点

その他大勢が支えているのさ一等上の誰か ....
世の中はめんどくさい


いつも
10時25分で止まるデスクの時計

秒針の音だけさせて
働いているフリをする

秒針はただ働き
感情のない機械

どこかの会社みたい
現実は ....
青息吐息は胃が痛くなるから

勘弁したいが

青色吐息なら

よくつく


フラスコにとってコルク栓をして

陽にかざしたら

消えて底に溜まった

成分を調べて顕微鏡で ....
ふと
ユリの匂いがしたのは
何かの間違いだったのか

貴方が好きだといっていた
いや
貴方ではなくて
貴方の崇拝する詩人だったか

記憶は
寂しいや哀しいの言葉を超えて
電気信号 ....
喉が渇く

先生

あなたを
思い出すたびに

もう思い出さなくていいと思う

盲目のまま
「すき」なんて言ってしまったこと
いまは後悔している

知るほどに
嫌いな男だっ ....
しなびた檸檬は
れもん色の艶も無くなり
おばさんの皮膚になった

お尻はすぼんでいる

いま切ってしまわなければ
果肉さえ不味くなる

でも
おばさんを切れない

このまま
 ....
あなたとは多分
お互いに同じように身体が反応して
こころは少し後から大義名分をつけていた

性的関係が目的ではじまりだったけれど
生産してゆく年月と日々のいまとなって
それは消費されるもの ....
別に
怒っているわけじゃ
ないんですよ

いまは

ただ
あの鼻毛が赦せないんです

そりゃ
私にだって
鼻毛ぐらいありますよ

下から覗けば見えます
ふつうに

黒々 ....
そのような苦しみに溺れたくない

実は浅瀬だった
それでもあっぷあっぷする
そんなことがあったと
瞳孔を大きくひらいて
人に話して聞かせるのは
嫌いだ

私はそのことを
そんなにた ....
地上を霧が覆ったまま
深夜
曲がりくねった道は濡れていて
窓から
ぼやけた灯り落とす街頭を見ていた

「独りはいいものだね」と
後から言葉にしてみた感覚
コーヒーを飲み終えて
苦い甘 ....
胸に溜まり続ける不安に急かされて止まらない

話を聞いてもらいたいだけの寂しがり屋の女と付き合うのは
実は
私にとって
楽だったかもしれない

深夜ふらふら遊び歩いた

面倒見がいい ....
薄紫は
桃色になる前の
儚い空の色
とてもいいものを見た気がする

明け方の空に
細い
爪の先のような月が光っていた

すぐ傍に
負けない光の星がよりそって
心中するよう

 ....
明日が来るのが速いからと
アイロンを温めはじめてから
2時間余り経ってしまった


白い面の向う側へ
境界は解けて
霧のヴェールで朧げな世界に
誰かを探しに行っていた

私は
中 ....
不義などと知りつつ
男を掏るほど
浅はかでない

こちら側あちら側
大切なものはちゃんと
箱に入れて護る

敢えて謂わない
互いに同じく
腐敗してゆくと知っている

鉄の竜に乗 ....
冬晴れの日の夕暮れは
裾が桃色の霞がかっていて
焚き火の白い煙低くなびいて
それは今日が穏やかだったことを
私に教えている

白い犬は躊躇を止め
黒い目を真んまるくして
きょとんと首を ....
傷つけてきたものは何だった
知るのが怖くて触れもせず
通り過ぎた
傷つける気はなかったから
何も言わずに
風になろうとした

汚名はいつまでも
挽回されることはなく
夕日は紅く紅く沈 ....
熟しては落ちて 

眠って 

芽吹いて育つ

女は

ちいさな死と再生を繰り返す

熟しても奪われない

非日常を望む

片方のこころの疼く日に
昼寝して
起きるときは
なんて短い眠りと感じ
2時間は眠ったのに
太陽が既に紅くなりはじめたのを見て
生きていくことが嫌になった

駄目だもう
何もかもが嫌になる

寝ても醒めても ....
子猫の小ささが懐かしかった

この小さなものの愛が懐かしくて
言葉のない温もりが欲しくて
お金を出してでも手に入れたい

人間の愛なんて

なんだか疲れる


他人が密かに語る
 ....
睫を
無理やり引っ張って持ち上げて
マスカラをつけて
失敗して
直して乾かして

私の目じゃない

睫は

もう持ち上げないと誓った日


私の顔貸します

職業人
プ ....
行方知れずの貴方は
死んでしまったのかしら

私は爪を染めることも忘れて
焦茶色の瞳だけ奇麗です

恨み言の渦に攫われては
振り切って

汚れた肌を晒したくないから
髪も身体も洗い ....
蒼木りん(846)
タイトル カテゴリ Point 日付
答え未詩・独白4*04/12/8 8:41
無意識未詩・独白1*04/12/7 9:43
辞めちまいたい未詩・独白1*04/12/5 22:43
陽に溶ける未詩・独白0*04/12/4 22:05
私は消耗品である未詩・独白1*04/12/3 0:05
銀杏自由詩3*04/12/2 1:34
折角未詩・独白004/12/2 0:57
ばあちゃんは髪結いになりたかった未詩・独白6*04/12/1 23:53
土の下で未詩・独白3*04/11/29 1:05
秋草日未詩・独白2*04/11/28 0:52
いつも10時25分で止まるデスクの時計未詩・独白2*04/11/23 22:37
青色吐息未詩・独白2*04/11/22 23:59
間違い未詩・独白1*04/11/22 23:38
せんせい未詩・独白2*04/11/20 0:43
しなびた檸檬未詩・独白3*04/11/19 13:45
未詩・独白1*04/11/18 1:10
はなげなど未詩・独白7*04/11/17 14:19
ことわる未詩・独白1*04/11/16 23:44
友だち未詩・独白2*04/11/13 1:30
彼女未詩・独白2*04/11/12 0:22
明け方の空未詩・独白3*04/11/10 23:09
カチン未詩・独白004/11/10 8:39
恋人未詩・独白004/11/7 22:33
桃色霞未詩・独白2*04/11/7 8:38
誤想未詩・独白1*04/11/5 23:23
心身自由詩2*04/11/5 8:32
短休自由詩2*04/11/5 1:46
猛禽未詩・独白1*04/11/5 0:56
愛して未詩・独白1*04/11/4 9:23
熟す未詩・独白2*04/11/4 9:16

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