頬杖
蒼木りん

左手は
重たい頭をささえていて

それは頬杖
というのだけれど

わたしは
本当はその恰好が嫌いで

なんでかといえば

できれば
誰にも見られたくない

白い画面を見つめる

後ろ向きの背中

君の目に映ることが


君に

君の大事なことに

わたしは
背を向けているんじゃないんだよ

「煩い」っていう言葉は
君が嫌いだからじゃないんだよ

本当にただ「煩い」だけなんだ



頭が


重いんだ

思いなんだ

想いだけなんだ

ささえていないと

つらいんだよ



それは

自己犠牲と考えるか

否か


人のため = 自分のため

自分のため = 我が儘


無責任

義務感

無知


ひとつの事象に的確な対応


不確かな快感で

とりもあえず

身体も頭も軽く


不安

シミュレーション

自己防衛


ほぼ

その場凌ぎ




雨が降る


屋根を打つ

軒下をめがけて


慟々と

雨が降る


音だけを聴いていたのは

束の間

無の隙間


疲労睡眠

招く



コクリ..


頭がこぼれ落ちる





OFF








未詩・独白 頬杖 Copyright 蒼木りん 2004-10-09 08:55:42
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