窓から夜明けがはみ出してくる
それを待ち望んでいたのかも
もう忘れてしまった頃
あるいはいつしかむしろ
望むようになっていたのではないか
夜が終わらないこと を
夜が長すぎたから
...
春は庭じゅうに手をかける 暗い色の遅咲木ノ花に
そこにつくには、どこか、腥い憐憫を徹すような
頭が痛い 水臭い話 たぶん腐った果実酒のせいだ
いつか意図と玻璃を踏む
また奥から手前にかけて ...
│
: 【
│ ...
借り物をした
いつか返さなくては
それがいつなのか
何を返すのか
定かではない
おそらく何もかもだろう
朝の光も
夜の静けさも
身体の奥のほう
ちりちり燃える
かす ...
硝子の抜けた窓を透け
川に浮かべた傘いっぱいに
夕ぐれの街が溢れる時間
暮れる光のにおいに
昨日と明日が
すれ違う今が翳りとなってひそみ
貨車が黙って
曳かれてゆく不安で
すぐに下 ...
思う
って
おもしろいなあ
降っては解ける
春の小雪
・
思う
ことが
出来る
ありがたさよ
みんなありがとうさま
・
思ったあとは
一つ一つ
していき
...
○「わからないなあ!」
宮沢賢治の童話 わからないなあ!
童話なんだけど わからないなあ!
まあ何十年も一緒にいる女房の心も
わからないんだから
天才の心などわかるはずがないか!
○「 ...
右と左と、一人旅と君。
みぎとひだりと ひとりたびときみ
誰も見えてない神様さ。未開な手、笑み洩れた。
だれもみえてないかみさまさ みかいなて えみもれた
ダイブ、世界が降る。 ...
ガラスの壁に、手が触れて、彼は見る、音もなく、蠢く、群衆を。一人一人に、足音はつかない。そうして、忙しなく、いつまでも、蠢いている。真昼の、静かな都会。鳥が、空を、飛んでいる、ような気がする。駅のホー ...
友達が海辺だった。ぼんやりと暗い真昼の部屋で、どこから迷い込んできたのだろう、蟹が蠢いていた。冷たく静かなベッドの上で、蟹の群れが、友達の中へ滑り落ちていく。少しだけ話をすると、友達は用事を思い出して ...
公園の水面に睡蓮が咲いている
ウスバカゲロウがふわりふわりと飛んでいた
ときおり
魚がポチャリと水面を跳ねる
貴婦人が日傘をさして橋の上から
池の睡蓮を眺めていた
ぼくはベンチ ...
僕は昔東京で暮らしていた
春になると 桜のきれいな
近所には 川があった
そこで 僕は4月から仕事をはじめた
もう そこで今は 僕は働いてはいない
資生堂の遅くまで灯りのついていたビ ...
さくらの花びらのしわを読もうとしても
他のことばかり考えてしまう
死んだ人の顔とか間違えたこととか
風が強すぎて星が何を言っているのかわからない
唇の開閉に合わせてうなずくだけで眼がうるむ
...
ダイニングテーブルに突っ伏して眠っていたわたしを起こしたのは、携帯の着信音だった。積まれた本、レポート用紙、ボールペンたちにipadをざっと左手で、もがく様にどかして、携帯の液晶画面に触れる。布 ...
潜み咲く花 、朝に
朱に色付き溢れ垣根越し
女人の影 伸びゆくアスファルト、
冷風浴びる脳髄に
光の熱流 ゆるやか浸透し
やがて覚醒する思考意識のダイナミズム!
{ルビ老若=ろうにゃく}の憩ふ杏の花の下
大根の花の白さよ{ルビ昨夜=よべ}の雨
独り者同士女の花見かな
さくら咲く開花宣言日本一
山の墓今年も来たよ春彼岸
春の雨
花冷えのとき
いままさに
ものみな濡れて
吾{ルビ蟄居=ちっきょ}なす
巡らす思いに
去来する愁い
春の女神の
佐保姫に
お願いしよう
彼らの無事を
夢の時間も砂嵐のなかに消えてしまうだろう
そんなテレビジョンの懐いでのなかで
光りになれなかったひとたちと
一緒の場所で出遭ったのは
真昼の淡い幻想だった
いまだほんものの喜びが ...
ビニール被された闇が裂け
あくびの煙くささに唇が醒める
驚くほど身になじむ
布団の凹みの熱移動
ばらばらにほぐされた手足も次第に整われ
目が明けてみると
あたり一帯ふわふわしている
...
第六章 「死の砦①」
「な、見て。またやってはるわ……『松の廊下』」
「ほんまやなぁ」
午前の館内清掃へ向かう若手職員らが足を止める視線の先には、主任と
副主任の姿。 ...
かみなりだ
あれはかみなりだ
あぁ、こわい
あんなにぶ厚い藍を割れるのは
それだけで神だ
鳴っている、なって白も黒も反転し
紙の鳥が燃えくすぐられる
犬は動転し
きゃっ、という気に ...
ネット間のむくつけき影が
まるい指きどり、きらりコイン・トス
お気にいりのいち枚を
載せた型をじいっと見つめ
着地するまでどれだけ回ったか
数えてるんだと笑った
投げあげられた淡黄色の ...
「きのうのよる、ミイちゃんがかえってきたみたい。ほら、からっぽになってる」
わたしは妹に話しかけた、からっぽのミイちゃん用の銀色のお皿を持って。
「ほんとだ、ミイちゃん、かえってきてごはんたべたん ...
天に舞い上がった
ひと粒の砂よ
雨の核となりて
陸に戻れ
*
アスリートは高らかに詩を歌え
アスリートは詩を歌う
アスリートは詩を歌わない
アスリートも詩を歌え
アスリー ...
ながいこと逢えずにいたら君の死が逢えない事のつづきに想えて
死ぬのは恐ろしい
素直に恐ろしい
生死の境目を分ける
ラインあるなら
白線の内側にさがっていたい
死ぬとは
未来を絶たれる事
生きるって
現在のぬるま湯に浸るって事かな ...
きっとくる
終わりを
知らないひとなどいない
雨は降る
いつまでだって
降りつづける
こころに染みる罪も消えない
なんで
なんていう悪を
犯してしまった ...
○「5万円の矢」
買う気はまったくなかったのだが
4月から値上がりすると言われ
ちょっと安いのを見せてもらおう
と思い見たのがいけなかった
結局6本で52320円もする矢を買ってしまった
...
紙が細やかに振動している
撥水性はない
雫が落ちる
水滴は容易に染み込むが
少し弾き出される
風が吹く
枝垂れ柳よりも軽く碧い風
少しの水の重みと粘り気が
紙を飛ばさせない
まだ ...
すべてのくじらが歌うのなら
すべての露草が雨滴を抱きしめる
単純な対応関係ばかりの夢では
エンドルフィンに支持された
懊悩が硝子体を濁すばかりだ
雲のあわいから垂れる雷は
鉛直方向に空 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
春 雷
塔野夏子
自由詩
3*
24/3/21 17:06
こうかいにっき。
あらい
自由詩
2
24/3/21 16:33
白髪博士「空白に強張るわたしの指先」
アラガイs
自由詩
4*
24/3/21 15:23
返却
やまうちあつ...
自由詩
3*
24/3/21 14:32
夕ぐれ
soft_m...
自由詩
9*
24/3/21 11:23
※五行歌 三首「思う」
こしごえ
自由詩
6*
24/3/21 9:42
独り言3.21
ホカチャン
自由詩
4*
24/3/21 9:21
旅人族
水宮うみ
自由詩
1*
24/3/21 8:52
虫籠
鳥星
自由詩
5*
24/3/21 8:25
友達
〃
自由詩
7*
24/3/21 8:18
朝の夢
レタス
自由詩
6*
24/3/21 6:18
五反田の記憶
番田
自由詩
1
24/3/21 1:56
さくらの花びら
木屋 亞万
自由詩
4*
24/3/21 0:38
violet
パンジーの切...
散文(批評...
2
24/3/20 21:25
詩想、この朝に
ひだかたけし
自由詩
5
24/3/20 17:09
春彼岸
けいこ
俳句
2*
24/3/20 17:00
春の雨
〃
自由詩
2*
24/3/20 15:51
光りになれない。
中田満帆
自由詩
5
24/3/20 13:02
勇気
soft_m...
自由詩
5*
24/3/20 12:49
鏡像 【改訂】
リリー
散文(批評...
6*
24/3/20 12:32
かみなり
soft_m...
自由詩
5*
24/3/20 11:33
さらばテニス・ボーイ
〃
自由詩
6*
24/3/20 11:09
ミイちゃん
そらの珊瑚
自由詩
9*
24/3/20 11:09
(5構造詩リユース)アスリートは高らかに詩を歌え
足立らどみ
自由詩
5*
24/3/20 10:09
一瞬
原田たけし
短歌
4
24/3/20 9:31
次に生まれたら
〃
自由詩
3
24/3/20 9:24
神さまお願い
秋葉竹
自由詩
2
24/3/20 8:19
独り言3.20
ホカチャン
自由詩
2*
24/3/20 7:03
夏鳥
中沢人鳥
自由詩
7*
24/3/20 0:59
くじらの歌
〃
自由詩
5*
24/3/20 0:53
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
加筆訂正:
白髪博士「空白に強張るわたしの指先」
/
アラガイs
[24/3/21 15:44]
タイトルちょっと修正
ミイちゃん
/
そらの珊瑚
[24/3/20 13:46]
少し修正しました
やわらかにも
/
アラガイs
[24/3/20 6:02]
外は暴風雨です。少し修正しました。
0.06sec.