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僕    〜春と修羅 序より〜

続いている
重い重い
暗い暗い
罪深い
歴史の中から
一つの魂が浮上する

「私という現象は」

その誕生が
いつなのかは
知らない
少年 ....
ひとつの認識から始まる憂鬱
鶏が鳴く
もう朝である
月を背後に負った者は
木の幹の太さを計測して
空にまで届かない溜息を吐く
星の下につぶされた者は
動かない時計を見つめて
色のない繰 ....
「少女の名前」

ちょんちょんと
ケンケンを
庭石でしている
突然かがみこむと
名も知らぬ花に
手を伸ばす
摘みゆかれる花
かわいそうなお花さん
お花はきっと痛いから
摘まないよ ....
午後十字に花枯letter

リリー (腐乱したレイニーの霊に)

僕ら水銀体温計で空を飛ぶ

糖分過剰のアスピリンの月の雫を

静かに明日のカップに受けて

リリー (灰も蝋も凪 ....
木陰に隠れている子が
まぶしげに顔をのぞかせて
空にも地にも鳴りわたる雲
青のこだま
緑のこだまを見つめている



深緑は灰空に深く緑で
遠い雲を映しだしては
雨のは ....
拘束された時間から開放され、外に出る。
すでに暮れた空が広がっている。
目の前にあった光は失われて、そこには確かな闇があった。
すがすがしさとはまた違う、冷ややかで繊細な風が吹く。
周りには一 ....
連立する高層住宅の緑は孤独
メタリックな金魚は
雨の日に口を開けて上昇するんだ


施錠された鍵は傷ついている
何度も何度も何度も
屋上に取り付けられたばかりに
また傷ついている
無 ....
        夜も構わず降り続いたんだ、雪。
        梢を伸ばした櫻の木が
        両腕いっぱいにそれを受けて
        しならせて垂れる
       ....
        舞い散る雪はどれも均等に白く
        ぼくの体温を盗むほど 冷たい

        吐く息は白くて、
        ぼくを付けてくる足跡すら白い
     ....
鳴り響くパソドブレ
小さな扉が開いたら
まっすぐに駆けてゆくから
今、一番の死をちょうだい

マタドールとまた踊る
紅い波が憎らしく
私は私の方法で
あなたをもっと振り回してやる

 ....
(噛め はやく噛め そして全て飲みこんでしまえ)
(急げ さもないと捕まる でも何に)

二つの時計の秒針のズレと共に 未曾有の空間にパラシュート着地
明け方の紫の あけるという未来しか待って ....
こうこう みお とぎり
かけ め まゆ しぶき

こくうり くち つむり
ほされる ゆび のさき

きりなみ ほほ さすり
もえいる くさ わだち
悟りきったように
雨だった
鉄錆のトタン屋根血のように
濁った生を洗い流した素直に生きることを
問う
あなたには力なく頭を下げた
ぼくは限りなく人を差別する
よく見ると晴れていたあまたの ....
人の少ない下り電車で
少しずつあの日へ帰っていく
遠いことへ、遠いものへ
車窓の景色は少しずつ背丈が小さくなって
昼の下る頃に
誰もいない
四角い空間は
ただ、がたがたと響いた
それだ ....
くちぶえがきこえた

まだうまくはしれない
こいぬのよこで


のんびりはしれ
ってうたってた



くちぶえがきこえた

やくそくをわすれた
おもいでのかいだんで ....
手をひらき
髪の葉に触れる
手をひらき
道の葉に触れる
手をひらき
手をひらき
離れゆく光の手に触れる



巣にかかった糸くずを
蜘蛛がじっと見つめている
 ....
夕暮れてゆく空に
雲はただよう
見上げると
まるでこころのように
どんなかたちにも 見えない
どんないろにも 見えない
ただ流れて ゆれて 暮れて
なんてしんみりとしているだろう
振り ....
目覚し時計の音がどこかで続いている


目覚めない夢の午後2時
中空、高い所
そろそろと昇り始める頃
開かない遮断機が、重い腰を上げて
私はようやくで
通行していく

日暮れて
 ....
ふかれたとおりに
まいちる おみみ

かさり とせに
そろわぬ あんよ

ゆく かい せく てて
ほお えみ むむ わわ

ほされ すぎ なう
さろう のほ ゆれ
滴の内にわたしは居て
滴に映るわたしを見ていた
笑うわたし 泣くわたし
音を持たないわたしを見ていた



滴の外にわたしは居て
滴に映る昔を見ていた
歪んだわたし 虹の ....
吠えるものが増してゆく
渦まくものが増してゆく
雨の終わりに流れ込むもの
ひとつの腕に映り込むもの
うねりは低く増してゆく



車輪と鉄柵
夜の雪雲
曲がり角の精霊
火 ....
かたらせた たまひこ つむぎ
そとえだひ ののほほ ふれる

つきゆいた みほのみ ほして
せになくや ままむく ひめか
扉を閉めて、指先で弾ける静電気を
暫くそのままで見ていましょう
しなる電線の上で夜が、暗さを競い合うばかり
ヘッドライトでも事足りるうちに
ベッドに沈み込んで、内側に落ちましょう


見 ....
ゆっくりと暮れてゆくそらの斑から
犇くようなこえをきいた
肩になにかさわったなとおもい
それが君の手だと思い込むのに
まったく時間はかかりませんでした
だからわたしは触れませんでした
 ....
巡りつづけるものたちの
行き来するものたちの歴史の羽
雨雲の胸に
水草の陰に育まれていく



生きることの終わりとはじまりに咲く花が
鈴のように鳴りわたる
葉の色はこ ....
「線路の上を歩いて海を渡る
 それ自体はけして珍しい行為じゃない
 だが
 心してきいてほしい
 次の駅にたどり着くことのできる者は
 きわめて稀である

「大洋をどこまでも縦断する ....
出て行くのです
朝早くの電車に乗って
霧の中のレールに乗せて
席は自由で
同じくらい不自由で

透明な朝に気付いてしまうと
そればかりを求めてしまう
ススキの群れる白い世界を
滑り込 ....
僕は人と人の間にいます
AさんとBさんの間にいます
Aさんからの伝言がBさんに伝わらず
BさんがAさんにしてもらいたいことを
Aさんにさせることができず
僕は壊れていくのです
こんなことで ....
ずっと 遠く輝いてる 星は
もう ずうっと前に 輝いて

今 私がみてるものは 過去
光 とどいているのは 願い

いつまでも まにあわなくて
いつまでも まっていられる

ずっと  ....
 もうそこに 映る事無く 古道具屋に 
       売られて行くの  三面鏡


正面より左角度横顔の すまし顔
見ては微笑む 私の髪は
ちょうど腰のあたり
窓辺から光り差して 少し赤 ....
和泉 輪さんの自由詩おすすめリスト(1099)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
僕___春と修羅_序より- 梼瀬チカ自由詩3*05-2-3
遠い旅- 岡部淳太 ...自由詩6*05-2-2
少女の名前- 梼瀬チカ自由詩9*05-2-2
微熱と花瓶- 六崎杏介自由詩305-2-1
緑から降る- 木立 悟自由詩305-2-1
すがすがしさとはまた違う、小さな風が吹きさった屋上の物語- チャオ自由詩1*05-1-25
屋上スタイル- 千月 話 ...自由詩13*05-1-23
我が物顔の雪は降り止まぬ- アルビノ自由詩204-12-5
NATURAL_COLOR- アルビノ自由詩6*04-11-29
バレンシアの太陽の下- 木葉 揺自由詩8*04-11-28
眼を背けるということ- 吉原 麻自由詩5*04-11-27
みず_ゆめ- 砂木自由詩7*04-11-26
天候- 石川和広自由詩3*04-11-26
大きなケヤキのある公園へ- 霜天自由詩1204-11-26
くちぶえ- 松本 涼自由詩14*04-11-25
小さな手- 木立 悟自由詩6*04-11-25
- 刑部憲暁自由詩404-11-25
中空光量- 霜天自由詩304-11-24
みぎれん- 砂木自由詩4*04-11-24
ノート(三つの滴)- 木立 悟自由詩204-11-24
業歌(ひとつの腕)- 木立 悟自由詩504-11-23
む_の_わ- 砂木自由詩5*04-11-23
Log_out- 霜天自由詩104-11-23
やきつくす- オオカミ自由詩304-11-23
残姿- 木立 悟自由詩304-11-22
海を渡る(マリーノ超特急)- 角田寿星自由詩1004-11-20
秋水- 霜天自由詩904-11-20
こんなことでダメになるなんて- 紀ノ川つ ...自由詩604-11-19
花の星- 砂木自由詩14*04-11-18
『三面鏡』哀歌- 千月 話 ...自由詩5*04-11-18

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