すべてのおすすめ
規則的にしずかに眠らないモーターが
半音階だけその声をあげて
いつの日か再び息づきはじめる時
スキャナーは熊のように鼻をひくつかせ
カウンターは目盛りをゆるやかに揺らし
サーモスタットが ....
ことばは
かけらだ
かき集めて
かき集めて
つくる砂の城が
ひかりを浴びて
窓に飾る花の叫びだ
レースがひるがえり
それは、かけらだ


宿酔いだから
洗濯に行こう
宿酔 ....
      1

眠れない夜は、
アルコールランプの青白い炎に揺られて、
エリック・サティーのピアノの指に包まれていたい。
卓上時計から零れだす、点線を描く空虚を、
わたしの聴こえる眼差し ....
まとわりついてくる光の粒を
まとわりつくまま歩き出せば
光はしびれをきらしたように
ぽつりぽつりとうたいはじめる


ああもうこんなに沈んでいたのか
足を持ち上げ
足のかたちが ....
河を流れてきた
赤い自動車の
少しずつねじがゆるみ
河口近くで分解して
離散した
たくさんの自動車部品となり
ほど近い海に沈んでいく様子

(行かれるはずのない
 遠いところにあこが ....
はじまりはとても静かであたたかで目を開けた赤子は咲く花花を見ゆ
るるるると蛙の鳴き声が聴こえてきた青い田園を目を細め眺めるそふ

なんども口づけを交わす祭りの夜の恋人達蛍や花火の真上で黙るつき
 ....
クリスタルの ボールが 放られると

ぼくらの ふたつの 土地や からだに

いのちに 焼かれた 対話が かがやいた

放擲 された ボールには ふらふら 泳ぐ

天の 子 ....
「夏の夜空を真っ赤に染める、空襲のような花火の轟音に、怯えるフリをして、
二時間目になると学校を早退して、ひとりで戦争に行ったアノ娘の白いうでにしがみつきたい... 」


深夜、テレビを ....
ねぼけ まなこの アトリエ

いっぱいに 陽光は 満ちて

画布には 旋律から 対話への

やがて ひとつに 見える 道が 伸びる

( それは きつねの なの? うさぎの ....
また 春が きた って だれかが いう

とめどなく 梅は ほころび

いぬふぐりは 淡く むらさきの 列を 走る

つぶらかな 音で ころ ころ と

ひとなりの {ルビ絃=いと ....
思い切り見られたが
それでも男はうまく隠れたつもりだった
子供と年寄りが通り過ぎ陽は高く
それから何も来なくなった
壊れたテレビがうず高く積み上げられた角の後ろ

本当は誰を待っているでも ....
西日のうちよせる窓辺に
幼い貝がひとつ
もぞもぞと動く白い靴下を
つん、とつけば、また{ルビ蹲=うずくま}る

どうしてこの子は
こんなに静かな遊びを
思いついてしまったのだろう
座り ....
?.

日が沈むぜ
ウォッカの氷に
日が沈むぜ
おまえの鎖骨に

観覧車に
モップ犬に
道行く人に
カモメの声に

書くしかない
書くしかないんだ
おれたちこんなに ....
名前を呼ぼうとして
ことばに拒絶される
あなたのくちびるなのです
だきしめたいのは
いえ、むしろ
ことばでは居られないから
そばにいて感じたい
あなたのおこす幽かな風まで

   ....
宇宙が地球を影す頃
そろそろお家に帰らなきゃ
おいしそうな夕飯の匂い
あの子の家はカレーかな
いいないいな、おいしそう

僕の家はどんな匂いかな
好きな物が出るといいな
 ....
今度
目が醒めたら
火星に行こう



歩道橋は
雨で照り輝く

軒並み車は光を
反射するので

焦点の先まで
遠く川を作る



川の音は耳の中で
なりやまないの ....
静かな森に
命の眠っていく音が響いて
今日、一日の心音の数を
手のひら一杯に数えて
それを大きく
飲み込むように

明日へ繰り越すための挨拶をすると
その分だけ誰かが、ほどけていく
 ....
カップ酒飲みながら描かれる似顔絵を横目に
不忍池にむかって階段を下りる

もう大阪焼きの屋台はなくて
飛べなくなったオオワシが
うずくまって水面を見つめている
上野には
飛ぶ空がないのだ ....
 金曜の晩に、朝まで飲み明かすつもりだった僕らは
早々に店を閉め出され、地下室から抜け出し
たどり着いたのは、地上百階に位置する深夜営業のレストラン。
「僕らがテーブルを囲んでいるのか、テーブル ....
光をついばむ音のほうへ
川は流れ はばたきを描く
光をそそぎ
光を削る


下へ渦巻く緑があり
土に斜めにつらなっている
硝子の洞へひらく緑
わずかに金の森を映して

 ....
?…

駅前の赤い
陽射しが街の風景を
揺らし燃えている。

一人で電車を降りると、
少し離れた鉄橋に後姿が
見える。

その人は太陽の
逆光を浴びて
黒い影を
浮かび上がら ....
瑠璃、瑠璃、瑠璃、瑠璃、
瑠璃色の

海、海、海、海
海の下

珊瑚はお手手をいっぱいに広げていたい
広げてお日様を集めていた
お日様を集めて花嫁の衣装に

花嫁さま
しずしずと ....
       1

鎖骨のようなライターを着火して、
円熟した蝋燭を灯せば、
仄暗いひかりの闇が、立ち上がり、
うな垂れて、黄ばんでいる静物たちを照らしては、
かつて丸い青空を支える尖塔が ....
午前6時13分
白み始めた朝の空に
くっきり はっきり しっかりと
鉄塔が立っている

その美しい曲線で鉄塔同士手を取り合い
どんな歌を歌うのか
どんな踊りを踊るのか
どんな愛をささや ....
高いところで窓ガラスが割れる音を聞いたよ

風の悲鳴だけが音もなくいつまでも聴こえていたというよ


公園のコーヒーカップが朝からぐるぐると廻っていたよ

なくした誰かの思い出だけがそれ ....
どこで躓いたんだろうね

まずかったんだろうねきっと


誰も不満なんてなかったというよ

月が出ているね


いまごろは深い深い森の中を歩いているんだろうね

できあいのプラ ....
とってのこわれたカッター
囲まれたからおとなしく
折れたら折れた先で
汚れていく
自分と自分以外の事

時々 ねだるように
捨てられないだろうと
机の隅で 灯りから
はみでる

 ....
空が
暗く暗く暗く

ティシューをつまみました
そして空へ

空は白くはならず
私の頭にゆっくり落ちようとするだけでした





お客様、番号は何番でしたでしょうか?

 ....
呆然としているだけで流れていくものを時と呼ぶな。わたしたちの
いちばん大きな乗り物は、生まれてきたときの速度を保とうとして
いるだけで、あなたの生き方とは関係がない。冒険せよ勇気を持っ
て自らの ....
蜂蜜のような青さで、と誰かが言ったので何となく納得した。最近は何となく納得することが多い。空は蜂蜜のような青さでとろりとろりと甘いもの好きな子供たちを誘うのだそうだ。それから耳。耳たぶが際限なく広がっ ....
和泉 輪さんの自由詩おすすめリスト(1099)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の記憶- 角田寿星自由詩1807-4-25
かき集めて- soft_machine自由詩31*07-4-24
春のための三つの断章- 前田ふむ ...自由詩33*07-4-18
ノート(熱芽)- 木立 悟自由詩907-4-17
新世界- 砧 和日自由詩9*07-4-14
春夏秋冬- ふるる自由詩19*07-4-12
トロイメライ- モーヌ。自由詩16*07-4-12
じつは人間じゃありません3- 自由詩4*07-4-8
目撃者の真昼- モーヌ。自由詩14*07-3-23
すぷりんぐすてっぷ・じゃんぷ- モーヌ。自由詩15*07-3-14
map- 自由詩1*07-2-7
貝あそび- 佐野権太自由詩29*07-2-7
斜陽- 水在らあ ...自由詩28*07-2-7
旋回、なにかの輪郭のように- たりぽん ...自由詩14*07-2-7
宇宙の宿す、影の頃- なかがわ ...自由詩5*07-2-6
火星メモ- 佐藤伊織自由詩6*07-2-5
静かな森に- 霜天自由詩707-2-5
駅・上野__(79/07)- たりぽん ...自由詩12*07-2-5
テーブルは最善の休日- プテラノ ...自由詩3*07-2-5
ふたつ_海へ- 木立 悟自由詩607-1-26
暗世夢- 結城 森 ...自由詩5*07-1-26
花嫁さま- ふるる自由詩18*07-1-25
浮遊する夢の形状____デッサン- 前田ふむ ...自由詩28*07-1-24
【鉄塔の歌】- つむじま ...自由詩3*07-1-23
Re:Re:Re- 自由詩6+*07-1-23
Re:Re- 自由詩2*07-1-23
こわれたカッター- 砂木自由詩11*07-1-22
ティシュー- ふく自由詩3*07-1-22
踊るとすれば輪舞、できれば砂漠の真ん中で- たりぽん ...自由詩15*07-1-22
白い大きな樹- ふるる自由詩18*07-1-21

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37