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影の、模様が、オレンジ色の光の混ざって、
ひときわ目立つ、クリーム色の壁。

朝には、日差しが、ベランダの、遅起きの昆虫を、
執拗な温度で照らす。

次の日も、町内に響く、下校のチャイムが ....
雨の道を歩く、水溜りの歩道。
灰色の雲は灰色の光を閉ざす。
届かない熱は届けない大気を怨む。

振動に驚く大気の呼吸。
こもる音。飛び去るフラミンゴ。
やがて、届かない、熱を想う。

 ....
草原の昆虫が挨拶!
木の幹にしがみついたビニール袋に、水滴がたまっている。
春を置き去りにして、走ってきたよ。
風は生温くて、とても涼しくなんかないよ。
春を置き去りにして、走ってきたよ。
 ....
机でランプが灯り、絵はがきについた赤いインクが滲んでいる。
空を隔てる天井に、逃げ出すような駆け出すような音が響く。
青い血脈の、力強い脈打つ音がうめき。

手を振り回しても、何かに当たること ....
暑さ 流れる空間
   自転車に乗った二つの目、通り過ぎるガラスの扉を見つける。
   君は靴を履き、靴は君を支える。
 
   バイクに乗った無数の汗、道路を挟む水田を通る。
   路を進 ....
曇り空の晴れた日の夕暮れに、昔からおしゃべり好きな友人が自信たっぷりに言ったことが気になった僕は、土手まで歩いた。

「夕暮れになると魚はいっせいに鳴くんだ」

そいつはアッカンベーが好きだっ ....
本棚のくもの巣が光った。
午後の朝焼けはきれいだ。
いつまでも沈まない湖畔はきれいだ。
台所のこうろぎが唸った

夜半過ぎの、混乱には間に合わない。
タクシーを呼び寄せた、彼女の腕は伸びな ....
忘れてきた思い出がある。夜になると、頭の中で記憶と感情が騒ぎ出す。乱雑に、不規則に。忘れてきた思い出が疼きだす。ひっそりと現実をかみ殺そうとしている。いや、現実にかみ殺された感情が、現実を見返してやろ .... 「あれです」
後ろから指差す声に、「あれ」の方角を見なかった僕。
雨が降り始めて、地下には大きな水溜りが出来た。

粉々になった写真を灰皿に入れた風景。
燃えていく写真は灰になって机に落ちた ....
曇り空の中に太陽が少しだけ顔を出す。
緑色の林に、小道が南に延びている。
昨日の土砂降りは
降水率25%だったらしい。
今日は80%で、何も落ちてくる気配はない。

木枯らしが懐かしく感じ ....
朝方早く、空は虹色をしていた。
世界にだまされている。
ベランダに立って、気がつけば、
世界は今も動いている。
給食センターのトラック。除雪機の眠った倉庫。
海に続く空気。

朝方早く、 ....
夜から続く朝に、雨の跡はなかった。霧雨は降っている。地上に湿度はない。
細身の女はテレビの中で「昨日の事は忘れて頂戴」
その細いからだの細胞は、今を忘れるためにある。
階段を上がる足音が聞こえる ....
そいつが若い頃、「ロックンロールは永遠だ!」って叫んでいた。今じゃ
そいつは「ロックンロールは死んだ」って呟いている。
そいつはロックの神様みたいに、ロックを永遠にしたり殺したりするけど
そいつ ....
時計を見ると、待ち合わせの時間から1時間くらい過ぎていた。連絡は来ない。僕が待つもの。約束なのか、友人なのか。

愛が報われるなら永遠でも待てるといったエミリディキンスン。彼女は約束なんてちっぽけ ....
果たして夜は来るのだろうか。
僕のイメージはほこりをかぶったまま闇の中にほおむられている。そして、君が、好きな誰かへの感情も、きっとそうだ。なぜなら、ここはネバーランドじゃないから。

世界の中 ....
木製の、キシキシ音のする、大きな橋。
緑色の柳が揺れるたび、懐かしく思い出す建物。
透明な、湖の、湖上に浮かぶ、大きな橋。

鉄製の、熱を忘れた、冷ややかな橋。
茜色の夕焼けに、灰色の幻影が ....
以前、待つ行為について考えた。今日も、考えてみようと思った。エミリディキンスンの詩を読むたび、僕は待つ行為の困難さと安易さをひしひしと感じる。全く矛盾した文章になるのだが、やはりそう感じる。困難さと、 .... たどり着くことの出来ない場所。
そこへ向かおうとしても、そこへ向かって走り出しても、たどり着くことの出来ない場所。その場所に本当の自分がいると感じる。

「まだ本気なんかじゃないさ」
と僕はよ ....
拘束された時間から開放され、外に出る。
すでに暮れた空が広がっている。
目の前にあった光は失われて、そこには確かな闇があった。
すがすがしさとはまた違う、冷ややかで繊細な風が吹く。
周りには一 ....
  それにしても私は憎む、
  対外意識にだけ生きる人々を
  ―パラドクサルな人生よ
                        中原中也 修羅街輓歌より

最近、本屋さんでアルバイト ....
 不ぞろいの決定因が
 道端に膝まづいている

 素直で、きれいな花びらが
 家の前に咲いている。

 暗闇に照らされて
 緑の木の実を眺めている

従順な瞳を瞑り、おびえた指先が消 ....
みんなで映画を撮ろうという話になった

「パラノイドアンドロイド」を歌うカートコバーンか、
「リチウム」を歌うトムヨークがこの映画の主題歌。

「パラノイドアンドロイド」ならばブラットメルド ....
光は、すべてのものに意味を与えてくれる。僕に、僕の形、僕の色、僕の熱を与えてくれる。
逆に、闇は、すべてのものに、無意味を与えてくれる。僕に、形のない闇を、色のない闇を、熱のない体を。

無意味 ....
マンホールには傷がついていて、
ずっと昔から誰にも見えない程度に、
血が流れていた。

工場の排水が、
今日もマンホールの下を通り抜けると
さび付いたマンホールの血は滴り落ちていく

 ....
とにかく、物事を隠したがる性質があるようだ。でけど、やっぱり、何かをあらわしたい。しかも正確に。でも、結局は、正確に表そうとすればするほど、僕のつたない文章はどこかで息切れしてしまう。
文章が硬い。 ....
僕が、小学校入る前のこと。僕が、ずっと子供で、おとながずっとおとなだったころ、道端に、倒れたちょうちょがいた。僕は、ふと目を止めて、立ち止まって、ちょちょをすくい上げた。ちょうちょは、力なく羽を二、三 .... また、曲名をパクッた。でも、仕方がない。てか、俺は、連作しか書けないみたいじゃない!
でも、今、僕の隣にはギターを抱いて寝ている友人がいるんだ。しかも、昨日の夜、スメルズを弾いて寝入った男が。

 ....
人にとって理想の体形ってどんなものだろう。

僕は、どうしても痩せ型の体形だ。ごはんを極端な食べ方するし、動くし。無駄に引き締まった体だからよくみんなに過保護にされる。
大体、年下の女の子に「私 ....
昔、陸上部だったせいか、走るのがすき。しかも、すごく長い距離。歩くのもやになっちゃうくらいの距離。
そのときはすごくつらくて、泣いてるんだけど、あのときの気持ちを味わいたくて、また走り出す。マゾだと ....
和泉 輪さんのチャオさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
住宅地の陰口- チャオ自由詩3*05-8-6
滲む音の、震える香。- チャオ自由詩6*05-7-30
挨拶!- チャオ自由詩5*05-7-26
- チャオ自由詩3*05-7-23
暑さ_流れる空- チャオ自由詩6*05-7-20
夕暮れが始まる頃に- チャオ自由詩4*05-7-9
世界中の今時刻- チャオ自由詩2*05-7-6
縁取られる光、闇に消えていく思い出- チャオ散文(批評 ...3*05-6-22
指差す声に- チャオ自由詩3*05-6-17
世界主義- チャオ自由詩1*05-6-7
空の朝- チャオ自由詩6*05-6-1
作り話の内緒話。- チャオ自由詩2*05-5-17
そいつのロックンロール- チャオ自由詩2*05-5-16
人が待つもの4- チャオ散文(批評 ...2*05-5-2
人が待つもの_3- チャオ散文(批評 ...4*05-4-18
透明な建物の鏡に映る橋- チャオ自由詩3*05-3-19
人が待つもの2- チャオ散文(批評 ...105-3-15
僕の本気- チャオ未詩・独白3*05-2-12
すがすがしさとはまた違う、小さな風が吹きさった屋上の物語- チャオ自由詩1*05-1-25
修羅街の人- チャオ散文(批評 ...404-12-11
- チャオ自由詩2*04-11-18
チェルシーホテル- チャオ未詩・独白3*04-10-18
矛盾する二つのものの考察- チャオ散文(批評 ...1*04-10-16
マンホールアパートメント- チャオ自由詩3*04-9-27
暗喩を多用する僕の言い訳- チャオ散文(批評 ...3*04-9-15
酒場にて- チャオ散文(批評 ...1*04-9-13
スメルズ_ライク_テーン_スピリット!- チャオ散文(批評 ...1*04-9-1
ロンドン_コーリング!- チャオ散文(批評 ...6*04-9-1
ライク_ア_ローリングストーン!- チャオ散文(批評 ...3*04-8-30

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