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光の細粒が漂っていた
涼しい空気が絶え間なく流れ
そこからかすかに花のような人工物の匂いがする
薄暗い室内には暗澹とした幸福が漂い
天井からはときおり夢のようなものが降っていた
だれか人間の ....
また生きている

いまはもうないぼくのうちの
おもい雨戸をごとごといわせて
ようやくに閉めていると
ガラス窓がひび割れた音を立てる
夜の闇に音が駆け出す
入れ替わりに隙間から
夜気が静 ....
ちいちゃな芽をぶつぶつと
たくさん出してた 春

嫁いだのに
お前の担当だなどと
親に 言われ

私に 実を選られた 桃

収穫の時を迎え
みためにも 柔らかく 香ばしい

台 ....
枝から枝へ
したたる雨のむこうに
遠く島が浮かんでいる
曇が海をすぎてゆく
光が枝を照らしている
雨はひと粒ずつ消えてゆく



ゆっくりと目覚めるひとを見つめること ....
逡巡
ほんの少しの間隔で
手をつなぐ
手をつなぐ
街の角での深呼吸
こんなに苦い空気でも
こころは深く平らになる


よく晴れた日
取り残された月を見つけて
一秒
一秒を
見 ....
不思議を紡ぐ
くちびる

空を沈む炎


ちりり


時が焦げる
明日を忘れる




満ち渡る静かの
眼差し

まどろみの絹


ひたた


無に ....
空夢に遊ぶ僕は
朧気な虹を

鮮やかに刻んだり

君に重なり
君の細胞に潜り込んだり

単純だけが
意味を持つ世界を歩いたり

何億分の一秒を
じっと見つめたり

 ....
雨が降る雨が降る

みんなびしょぬれ猫灰だらけ

あたしは傘の下から上目づかい

雨は戯れみんなも戯れ

傘をたためば良いものを

強風であたしはヒトリ舞い上がる 
遊ぶたましいの
フラフープ

描く線は
深層の知恵の輪

ほどけなくても
いいんだ

高速で
低速で
果てなく回れ

僕のフラフープ
ぼんやりとした広い場所のあちこちに
色 数 かたちを変えながら
光が点滅しつづけていて
指先にしか届かないくらいの
かすかな熱を放っている



捕らえようとひらかれた
片 ....
宵闇、
五線譜の電線 で
輪郭のぼやけた影だけの鳥たちが奏でるのは
誰かの
失くしてしまった、声
あるいは、足音
にも 似て
道しるべにするには あまりにも
不たしかな

風通しの ....
ミネラルウォーターに沈む電球らで
ボトルの中の水面はゆるい光を着込むと
洛陽に染まる
儚い海で
椅子も防波堤になって追想します

波〜オレンジに騒いで
     配線コードも〜鯰〜

 ....
母さん
ぼくの血は
あの鳩の眼よりも
薄い色なのですか
すでに色褪せてしまった繃帯が
風になびくのです

母さん
ぼくはまだ
あのデパートの屋上で
迷子のままなのですか
いまでも ....
わたしにまつわる
もろもろをかなぐりすてて
たびにでよう
ちいさなロディを
だきしめて

月のかたちのポシェットに
ハンドタオルとちりがみと
うすく赤いマニキュアと
それから桃のくち ....
指でかきあつめた空を
誰かが道ばたで食べている
遠い指の跡を見上げながら



傾いだ光ばかりが降り立つ
目の前にのびる一本道は
どこにもつながっていないように見える

 ....
はじめてがいなくなってこまってます
なにしろそんなことは
はじめてで

自転車がなくなったら
あの公園がきゅうに遠く感じてさみしくなったみたいに

もしも神様がいなかったらどうしよう
 ....
どうしようかと
暮れている一日
些細な段差に躓いてみたり
心の縁を爪弾いてみたり


火の上で
ゆれるやかんに
お日様が降りていく
じゅっと
音を立てて
沈んで落ちていく

 ....
あばら骨を浮き立たせたまま
空はどこへ埋まろうとするのか
墓地の土は硬すぎるのに
操車場の跡は狭すぎるのに



まわりながら燃えあがるかたちを
位置も時間も持たないものが
 ....
虹を ばらばら に します
少し きららん を ふって

指の隙間から 消えていこうとした
お祭 の 花火 で 

かりん かりん 
心持ち 軽く いためます

虹は い ....
みず の たま
くわえた くち

さえずる
ささやき

とおれない きのう は
おっこちたよ 

まぶしい
あさ
点と線と千
繋がらない夜があって
道に迷っては
迷いっぱなしになる

街灯は
月明かりに似せようと
目には見えない点滅を繰り返すけど
足元を照らすには
まだ足りない
らしい

 ....
鴉のはばたきに覆われて
夜の鐘は少しだけ揺れる
刃の音 鋼の音
夏とともに終わる音
音はただ音としてはじまり
やがて静かに変わってゆく



前転する光と
前転する黒羽が ....
敷かれて行く なごり葉
ほつれた 眼線 が吹く

いつとも いわない 
いつかも しれない

点けられた なつ 

すすき の 香り に
消されてく

十重 の 隙間 に
刷か ....
白い杭と鉄条網が
鉄の獣を取り囲んでいる
天気雨がなまぬるく
獣の背の光を流す
欠けた虹がすべるように
ひとつふたつと遠去かる



溶けるように昇る空
指の跡のつ ....
蝉が時雨れている8月の
呼吸がぴたりと止まる時がある
子供達は公園でぶら下がっていて
突然の静寂にゆれている

初めてついた嘘はどこへやったかと
懐かしい引き出しをひっくり返すと
初めて ....
あなたは水玉のような言葉を発し
わたしをとてつもなく
自由にした


解き放たれてわたしは
見上げるべき空を見失い
夏の果て


なにもかも忘れないように
呼吸をとめて
なにも ....
さけた ひびき
さらす ふたば

つち の はじらい
かぜ の ふくいき

まかれた からだ
ゆらしてる
早稲田にも
青山にもなれなかった
予備校の街で
私はその年の夏を過ごした。

現役生のフリしたまま
講義を受けて
教室を出ると
ミンミンゼミの大合唱。

ミンミンゼミは
ミンミン ....
アスファルトの上を

一匹の蟻が

一匹の蟻だったモノを 

引き摺って行く




 突然の
    雨










     は、上が ....
たましいに といかける
ほんのちょこっとした ぎもんを けずってみる
けずりきる ようすなんて みじんもない
いちばん このからだに かんじて
いちばん わかりやすい はずなのに
すこし ....
和泉 輪さんの自由詩おすすめリスト(1099)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
_- Aye-Shaluga自由詩504-8-31
また生きている- 刑部憲暁自由詩504-8-30
くる- 砂木自由詩13*04-8-30
ノート(曇火)- 木立 悟自由詩404-8-30
一足跳びに越えていく- 霜天自由詩604-8-29
赤と白の画- 松本 涼自由詩5*04-8-29
そらゆめ- 松本 涼自由詩2*04-8-28
_- びわ自由詩304-8-28
フラフープ- 松本 涼自由詩2*04-8-27
光の遍歴- 木立 悟自由詩304-8-27
地図夜- 望月 ゆ ...自由詩10*04-8-27
ボトル海- 湾鶴自由詩404-8-27
季節- 青色銀河 ...自由詩1204-8-27
ロディにのって- 竹節一二 ...自由詩204-8-26
かがやきと指- 木立 悟自由詩504-8-25
「はじめて」- パール子 ...自由詩1004-8-24
沸騰するやかんの底- 霜天自由詩904-8-23
空は響いて- 木立 悟自由詩604-8-23
おつまみ- 砂木自由詩10*04-8-22
とぶ- 砂木自由詩6*04-8-19
サウザンド- 霜天自由詩804-8-18
夜鳥- 木立 悟自由詩504-8-16
夏絵- 砂木自由詩8*04-8-15
鉄獣軌- 木立 悟自由詩504-8-8
凪いだ8月- 霜天自由詩2504-8-5
朝まだき- 望月 ゆ ...自由詩104-8-4
うぶ- 砂木自由詩8*04-8-4
ミンミンゼミ(百蟲譜30)- 佐々宝砂自由詩704-8-4
美しき日々- あとら自由詩6*04-8-3
けずりかす- 玉兎自由詩7*04-8-3

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