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週末
接待のため夜中に帰った
けっこう酔っていて
おみやげに肉まんを買って帰った
あっくんが起きてたら
一緒に食べたかったのに
と、言おうとしたのに
あっくんが生きてた ....
吸い込む煙に咽こんで
突き抜ける頭痛に把握する現在
何より無く何故も無く
成すべきと定めた納期を
遣り繰りするだけに生きている
山陽道に横たわるモグラ線を
時速三百キロで駆け抜ける退屈 ....
ぼくは いなくなろうとおもいました
だけど みんなはぼくに
みずをあたえ たいようのひをあびさせ えいようをたくさんくれました
ぼくは みんなに ありがとう をいわなければいけなくなりま ....
格好好いと思う曲は
書き出してみたらなんだか不格好で
彼らの喉の奥で震えている空気は
自分がどのような言葉を
発しているんだろう、ということを
知っているのだろうか
歌え、伝え!
そ ....
「現代人と比べて
原始人は頭が悪い
縄文人も頭が悪い
平安人も頭が悪い
鎌倉人も頭が悪い
室町人も頭が悪い
江戸人も頭が悪い
だってみんな昔の人
人類は進歩したんだから
未来の人 ....
ペールオレンジ って
言い換えてみても
結局
肝心なところは置いてけぼりでしょ
そんなの
ちゃんちゃらおかしくって
反吐が出そう。
この詩はいいな
栞を挟んでおいてじっくり読もうお茶を飲みながら
後で
しばらく前から
こそりと胸の奥で隠れて
それを書けそうな気がしている
この期待だけで書いてきたんだ
紙の ....
例えば
それは真っ黒な海に広がる
一滴のミルク
ゆるゆると広がり
消えて行くのか
それとも行かないのか
海の広さを
図りかねている
年月よりも尚
重い枷があるのだとして
そ ....
向精神薬なんて、鍵のひとつじゃない
ドーパミン
セロトニン
生まれもった病気のふり、やめろよな
あたしの未来になにをするんだ
医者やインターネットの
あたしペイ ....
花火 のよう
ではなかった
燃え上がった炎
お互いのいのちを
内側から削り合って
混ぜ合わせた粉に
火矢を放つ
一瞬の火花の中
求め合い
探り合う
薄い皮膚だけ保たれて
....
回っている。
ロングスカートをはいた女が
スカートの傘の中央でバランスを取りながら。目を閉じて。
右手は垂直に天井に。左手を横にゆるやかに伸ばし、回転する。
長い間、ただ一心に回り続ける。
....
ある朝
寝ぼうした
とりさんは
ふかふかの羽根にくるまれた
とりさんは
夢ごこち
あっちへふわふわ
こっちへふわふわ
風にとばされてしまわないか
ボクは気が気じゃないよ
夢ごこちで ....
駱駝は人手に渡してしまった。
少しの水と、一日分の糧と引き替えに。
だから二人の娘は手をつないで歩いた、
月下の沙漠は、
はろばろと二人の前に広がっていた。
邪恋の娘ども、と囃し立てられ ....
{引用=気がつくと私は朝食を食べていて
ちょうど大根の葉の炒め物を乗せたごはんをお箸で持ち上げようとしたところだった}
突然ですが
はだしの生活を始めて
そろそろ3年になります
コン ....
今ごろあなたは
大都会のビルの合間を縫って
薄汚れた地下鉄の階段を
降りていくころだろうか
新しいジャケットに身を包み
ほおに少し疲れたしわを漂わせて
一昨日 真昼のベ ....
080416
あかさたなの春が来た
あしたの人は元気がよくて
ぱぴぷぺぽと歩いてく
あさっての人もやってきて
こんにちはと挨拶をする ....
{引用=いつまでも生きていこうよ}
桜を見に
車椅子を押す
その背中
“来年も見に来よう”
孫から貰った桜の花
手の中に大事にして
見つめながら
“それまで生 ....
ひとにとって
わたくしは環境の一部でしかなくて
良い影響を与えたり
悪い影響を与えたり
これといって
影響を与えることもなかったり
季節がたのしくなかったり
....
隣部屋から漏れる電話の呼び鈴に
ふと現実に立ち返る瞬間を感じる
さっきまでホテルの窓から見えた
電光掲示板の宣伝文句を
眺めてばかりいただけだった
月が見えるほど暗くなく
星が瞬くほど ....
思い出を右から左に
並べて行く
海の見える場所に
家を建てた
波の音が聞こえ
潮風が吹いて
ウミネコでも鳴けば
と思い続けてもう
ペンキもはがれてきたのに
ぼくの昨日は消 ....
「ダックス!」
といきなりいわれた
ソファーでひっくり返って
ノビている姿が
ペットショップで見かけた
ミニチュア・ダックスにそっくりだという
あんなふうにやわらかい腹をムキダシで
無垢 ....
わたしはこわい
あなたがこわい
あなたに見られるのが
感じられるのが
思われるのが
こわい
こわくていつも
嘘をついてしまう
嘘をついて生きてしまう
わたしは嘘をついて
わ ....
ああ
きみはどうしてこの世界に来たのですか と
機関士が言ったので
そうだな、僕は
なにひとつ持ってこられなかった と こたえた
砂漠の砂は日々減ってゆき
海はすぐそこ ....
{画像=080415103405.jpg}
もう眠ることが仕事になってしまったね。
丸くなって眠っている。
お気に入りの毛布とタオルケット。
近くのカーペットにはおしっこの染みもある。
首筋 ....
水を得た魚は、いきいきと、そのまま
大きな指につままれて
ひょいと知らない国に
たたされてしまった
ような
そんなふうな
まもってるっていうけど
あたしひとりだよ
....
人体模型は海を見ていた
筋肉の組織も内臓も剥き出しなのに
それは自分の何をも語りはしない
こうしていると
かつては本当の人間だったのかもしれない、と思う
電池の切れた玩具を
大事そうに ....
子供たちよ
君たちの革命に
銃はいらない
うつのは心臓の鼓動だけでいい
子供たちよ
君たちの革命に
拡声器は要らない
隣の見知らぬ人に
呼びかけるだけの
裸の声があればいい
....
芸術の巨大な 第一波
自己表現は為される( 成就! ?
白く塗り込められた キャンバス
書き留められた 文字
録音で魂が吹き込まれ
レンズが骨まで映し出す
芸術は自然を 追尾し ....
へのへのもへじみたいだねと問いかけたら
「へへののもへじ」が正しいんだと
あのひとは言った
―へのへの
叱られて家に帰れなかった
夕焼け空に
ロウセキで描いた
へのへのもへじ
....
地平線の向こうに
沈みゆく陽の輝きをうけて
盲目のピアノがある
そこから
三歩先に
思い出を失くしたチェロが腰掛けている
盲目のピアノと
思い出を失くしたチェロとの
ちょうど
五 ....
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