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か細い声が聞こえた


電線の上
早起きの小鳥たちが小首をかしげる
埃っぽく煙った路上
散乱する朝の気配
大型トラックが排気ブレーキの音を響かせる
始まりと終わりの時間を行き交う車たち ....
口先だけの約束が大小飛び交う日暮れ時
お前の言葉もどこか伝言めいて
超光速の人の流れを ただ 見送るだけ
ケーブルを担がない 最果ての電柱
剥げかけたコールタール 泣いているのか チャーイカ  ....
いつもじとじと湿っているこの街が
珍しくからっとしている
空に雲はなく
赤裸々に青を露出させている

そしてぼくは手帳の予定をなぞる
風は穏やかに通り過ぎ
なにごともない

なのに
 ....
かってなおねがいですが

あんまりとおいと
さみしいので

あんまりちかいと
せわしないので

どうぞそのへんで
うろうろしててください

かってなおねがいですが

ぼくはひ ....
澄んだ湖に ぽいっ と
石が投げ入れられた

綺麗な水面が崩れるのを
少し切ない気持ちで
見ている

乱れた湖水をしずめるのに
この手のひらは
水になれぬ野蛮
かき回すことなら
 ....
悲しい歌は
歌う事を禁じられている

いまは
そんなまばゆき時代らしい
分類して片付ける事を得手とする
訳知り顔たちの
摩滅してゆくカレント

時代という名の
光と影が彫刻した悲し ....
子供たちよ
君たちの革命に
銃はいらない
うつのは心臓の鼓動だけでいい


子供たちよ
君たちの革命に
拡声器は要らない
隣の見知らぬ人に
呼びかけるだけの
裸の声があればいい
 ....
それは今日ではないのか


かつて疑い
そして抗い
やがて慣れ
いずれ飽きて

強くなったのではない

君が目を覚ますのは
いつも五時間目の
誰もいない教室
窓際のその机の上 ....
小糠雨が街に灰色の影を被せていたその日
道の隅でひっくり返ってもがいている亀を見た

差していた傘をそこへ置き
亀をもう一度ひっくり返し
歩けるように直した
しばらくじっとしていたそいつは ....
(おおい)
鳥たちよ
銀鼠の朝に踊る鳥たちよ
何故そんなに楽しそうなのだ
おれはこんなにも憂鬱であるというのに

この旋回には意味があるんです
あなたには理解できないでしょうけど

 ....
うんこ


メモ用紙のすみに鉛筆で走り書き
それはただのうんこ
つまらないうんこ

活字のうんこ
活字でうんこ
それはちょっとした事件
活字「うんこ」は読むものの ....
ハリウッドの
アクションヒーローに
憧れる
誰かをカッコよく助けたい

まるでアメリカン・フットボールのスターのように
子羊たちを脇に抱え

「WAR」

かけ声勇ましく突進する
 ....
ジョギングの
夜明けに自販機の前で放心する

「青春投入口」

ポケットから青春を取り出し
入れる
カショカショと飲み込む
ボタンのランプが寂しく灯り
押すと
びっくりするくらいの ....
佐々木妖精さんの餅月兎さんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
不具の変身- 餅月兎自由詩509-3-28
ファルス- 餅月兎自由詩408-9-15
距離- 餅月兎自由詩608-5-10
かってなおねがい- 餅月兎自由詩8+08-5-4
優しい- 餅月兎自由詩1508-5-3
霧の向こうに- 餅月兎自由詩408-4-26
午前五時の闘士たち- 餅月兎自由詩708-4-13
試される- 餅月兎自由詩6*08-3-15
URASHIMA2000- 餅月兎自由詩8*08-3-8
鳥による定立- 餅月兎自由詩4*08-3-1
活字「うんこ」- 餅月兎自由詩9*08-2-16
ヒーロー- 餅月兎自由詩2*08-2-13
完成せぬまま- 餅月兎自由詩3*08-2-11

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