すべてのおすすめ
爪を切る

快い音が響くたびに
日常の縁から否応なく
寸断されていく記憶

苛立ちの16ビートのリズムを
机の上に刻み続けた爪
つまらない照れ隠しに
痒くもない頭を掻いた爪

 ....
やがて忘却の海辺に打ち寄せられた白い欠片、
朽ちた流木や貝殻の転がる旧い別宅の荒れ果てた庭に
ある日。螺旋に絡みつく二本の蔓の梯子が垂らされていたが
それはあたかも、私には儚い夢の終わりのようだ ....
じゃらじゃらと指があそんでる
手のひらをすべる舟でゆく
月のない 
だけど明るい砂の上



大切なものがさらさらと
くびれた小瓶に流れこむ
オールを漕いで 砂を ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
けっこんできなければ

わかれなければならない

それはだれから

おしえてもらうことなのだろう

彼女から?

彼女の友人から?

おれの妻から?

おれのこどもからか? ....
電話がかかってきて
行ってしまった
幸せになるんだ
といって

コケリンドウの
花をみつけた
ちいさな青
の付け根のあたり
淡く
消えそうなものに
私はいつも憧れる

たくさ ....
 誰でも良かった、しかし誰であっても駄目だった。特別なんて無い、ただの世界だ。
 むしゃくしゃしたからといって無差別に人を殺す事は許されないし、退屈だからといって無差別に人を愛する事もまた許されない ....
花はどこへ行った

なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから

ありふれた結婚生 ....
成城石井で食材をどか買いして
カラオケにいって
てきとうにBGMをかけながら
鴨のローストやよつ葉のヨーグルトや無花果のお菓子を食べて
ぼくは尾崎豊を歌い
あなたはカントリーロードやトムソー ....
恋の終わりは
キリバナ
キリバナ
死んでいるのか
いないのか

ガラスコップの
一輪挿しが
あっけらかんと
咲くように

私は
あなたを失って
冷たい夏を咲いている

も ....
遺影の視線は遠い
叔母は この荒れた庭の様相を
予想していただろうか。

二十年近く、庭の入口に置かれたままの
雨曝しの軽トラックの窓から
自生した花が突き出ていた。

自宅菜園の畑は ....
奉る灯りの夏の星
あまりの暑さに消えかけた
高層雲の秋かすみ
季節を越えて幾たびの
三等星たちが
高圧線をでたらめに弾き
管弦楽も知らないくせに
なにやら口ずさむ
ホオズキ色の教室 ....
 
 
テレビでクイズ番組を放送していた
面白そうだったので
テレビの中に入ってみる
星空のきれいな高原みたいな場所に出る
子どもの頃、幸せな気持ちで
家族と一緒に来た気がする
振り返 ....
ここはぼくのいる場所じゃない
だから余計真剣に事に当たる

じぶんの何かは分からないけれど
その何かをひきちぎるようにして
しぼりだすようにして事に当たる

そうやって最初っから存在して ....
静かの中に身を投じる。
こんがらがっていた糸が、まっすぐになってゆく。
なにもむずかしいことを考えることはない。
自然と一本の線になるのだ。
頭を空にする。ひとつの空間にする。
ここ ....
ある時きみの
痛ましくてささくれだった心に
不意に素手で触れた時
指先からかすかに流れる
白い血液
ぼくの心には
まっさらな無垢の心が足りないのが
よくわかった


ある時 ....
息吹を置き去りにして君は
素直になった
砂を走った
八月は並行して走る
水打ち際で風に舞った

戸惑いは前触れもなしに
鮮やかなモノローグを割いて
今ここに君といることを
あまりにも ....
わかっていたはずだろ
求められた自分の考えに
毎度墓場を与えられる事くらい

気づいてたはずだろ
問いに答えるという事は
決められた正解に跪く事だと



正しいにせよ ....
星がすきなのに
星座にはまるで 興味がない
プラネタリウムの傾斜の座席は
私を 私自身の夢の星へといざなう

隣のあなたは
きっとまた笑うのでしょう

線で結ばれた
星座たちはどれも ....
たましいがつゆだくだ

秋の気配

空の雲のないところが

透明になっ



クーラーが前髪にあたっ




かなしくて幻になっていた

風が暑ぬるくほどけていた ....
日暮の 声遠ざかる あをの中


幼き日の記憶は、夏があざやかだ。
眩しさに瞳は瞬きを繰り返し、
気力と共に確実に何かを奪われていった。

渇いた空気の中で、
いつも何かを求めていた。 ....
くもをたべる透明ないきものが
空に住んでいます
優しいナイフで切り開いて


あの日  歓声をあげて
逃げ水を追いかける
おさな子はぼくですね
ちっともつかまえられないのに
追 ....
にんげんのいない
夏草荒れる
河原に錆びた金網の
フェンスで四角く切り取られた何もない
空き地に
忘れ去られたベンチがあって
風雨にさらされ陽に照らされて
座れば崩れてしまいそうな
そ ....
満ちては落ちる
満ちては落ちる
何も何も
示さぬいかずち


此処ではない
何処でもない
歩き歩く
踏めるものをゆく


蝶の寄り付かない花々を
蜘蛛を殺 ....
人体模型を誘拐した時
何か 黒いものがその筋肉に付着しているように見えた
今となっては少しだけ思い当たる
下着を見られた 夜だ
あれは





そんなに見られて 恥ずか ....
                 100809




価格破壊の角笛に
トロンボーンが負ける
金属が貴重なのだと
トランペットが慰めて
バスーンも頷いて
傍らのクラリネットに愛 ....
みんな、この瞬間を待っていたんだよね

アナウンスに促され彼がリンクへ登場すれば
黄色い歓声とともにスタンドのあちこちでロシア国旗が打ち振られ

う〜む、ここって日本だよね

高田馬場で ....
虚ろな階層で
落ち窪んだ眼を見開いて
小鼻のあたりをうろつく
蜉蝣のような情熱を追いかけていた
窓には汚れがあり
隣人は頭がおかしかった
サイケデリック、を ....
{引用=
お化け煙突の話をしようとすると
いつも決まって
口がこわばる
上手く話せるかどうかが
わからなくなって
話す気力が失せてしまう

その日は女のほうから
「ほら、あそこにいつ ....
あなたのくちびるから海がこぼれる
塩からい水が胸を濡らすから
わたしは溺れないように息をする
そっと息をする


空の高みが恋しいと指先をのばし
両手を広げてみるけれど
あなたの海が追 ....
佐々木妖精さんの自由詩おすすめリスト(1175)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- nonya自由詩15*10-12-9
黄昏の霊廟_★- atsuchan69自由詩14*10-10-29
砂の歌- あすくれ ...自由詩9*10-10-19
木漏れ日のひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-10-11
それはだれからおしえてもらうことなのだろう- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-12
りんどう- 佐野権太自由詩21*10-9-7
舎利子- 光井 新自由詩410-9-4
決別のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29+*10-8-30
こころたち- 吉岡ペペ ...自由詩410-8-28
キリバナ- umineko自由詩13*10-8-22
手形- プテラノ ...自由詩410-8-20
ねったいやのよかん- たりぽん ...自由詩410-8-17
回答- たもつ自由詩410-8-14
クライマーズ・ハイ- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-13
解放- ゆうと自由詩2*10-8-12
デトックス- 寒雪自由詩110-8-12
あずけてしまえれば- 瀬崎 虎 ...自由詩310-8-11
アンサー- caleha自由詩5*10-8-11
ほしのせかい- 朧月自由詩210-8-11
たましいのつゆだく- 吉岡ペペ ...自由詩1110-8-11
夏の唄- れもん自由詩310-8-11
夏の完結- 橘あまね自由詩2210-8-10
夜明け- 光井 新自由詩310-8-10
めぐり_きざし- 木立 悟自由詩310-8-10
裾をめくった- 嘉村奈緒自由詩6*10-8-10
やさしいし- あおば自由詩5*10-8-9
This_is_loveのひと- 恋月 ぴ ...自由詩16*10-8-9
保存しますか?- ホロウ・ ...自由詩3*10-8-8
お化け煙突とボロアパート- 真島正人自由詩5*10-8-7
海のあなた- 石瀬琳々自由詩20*10-7-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40