すべてのおすすめ
だれかに抱きしめて欲しい
だれかに許して欲しい
だれかに認めて欲しい
幼い子のように
頭を撫でて
「がんばったね」
「えらいね」
その言葉が欲しい
その言葉だけで救われ ....
朝日、山を越える
オレ、ゴルフに行く
休日のはじまりの風景は
こんな道すがらにもあるんだね
だれか
愛してください
温度のない希望が
ささくれだってい ....
i.
カリフラワウアの花嫁たちが
ボーダーのフリルをはためかせている
周りで射精しているのは男たちばかり
ii.
歩いて三歩のコンビニで
強盗たちが揺らすのは
ひもの ....
考えないで走る ひとつのことを思って走る
立ち止まったら最後 二度と走れないかもしれないもの
考えないで走る ただひたすらに走る
迷ったら最後 時の迷路は永遠
それでも感じてる ほて ....
命のともしびに
季節のかわりめの風が吹く
死と戦っていた人々も
それを受けいれてゆくようだ
死との和解
ぼくらはその
和解劇の傍観者だ
命のと ....
わたしが誰かに優しくしてあげると
そのひとがまた誰かに優しくしてあげて
またその誰かがまたちがう誰かに優しくしてあげて
まわりまわってしらない間に
わたしが全然しらない誰か ....
あしたのことを
考えていました
今が今でしかないことや
過去が過去でしかないことは
そっと忍び来るあしたにくらべれば
ずっと簡単なこと
あしたはいつも単調 そんな貌で
あなたのこ ....
また後で携帯にメールでも入れるから
あなたの去った
バスルーム
鏡に映るのは恋に疲れたひとりのおんな
乱れきった髪が物語る
しがみつこうとしてしがみきれなかったものへの思い
シャワ ....
印象派は光を描いた
だが、その光は眩しすぎた
眩しすぎる光は描けなかった
だから彼らは影を描いた
必要がゆえに影を描いた
彼らは互いに支えあった
影のおかげで光は輝きを取り ....
30年前かこんな季節
そんときしていた頭痛
なぜだか急に思い出す
あれからあんな地球から
こんな地球に来たけれど
昨日のために
誓いをたてよう
むかしはどこだ、と
きみが寂しく迷うとき
ここだ、とぼくは
立っていよう
延長線というものに
なじみきれない若さとは
なによりもかなし ....
これはあなたの息
匂う糊 舌で封した
透ける封筒に夕暮れ
誰もいない堤防沿いの
机の下で凍える紙
打ち捨てられた 仄暗い
空白が罫線を飲み込む
宙を踊る文字は
部屋 ....
あの古い家の二階の窓に
いつか見た雲が流れてゆく
雲はいつもあの窓に吸い込まれ
戻って来ない日を数える
そっと指折りをする
窓ガラスに昼の陽がさして
辺りはぱっと明るくなった
物 ....
あきかん
なんて寂しい響きだろう
あきかん あきかん あきかん
悲しくなるだろう
あきかん
魂を吸い取られて
中身はスッカラカン
あきかん
そのへんに捨てられ
イテッ
あきかん
....
雨の街 ただ歩き続けて
意味もなく笑ったりした
ずぶ濡れでもかまわないから
生きてみようとした
弱いのですか 弱いのですね
ダメになることすらできない
相変わらず空は雨を落としてる ....
間違いを消すため
線を引いても
塗りつぶしてしまえば
背景になる
感情は適当だ
哀しみも幸せも
よく似ていて
冬空、
小さな水滴で
曇った窓越しにはいつも
月に小さな顔をえ ....
玉葱の味噌汁に
なみだを一滴入れてみたものの
塩加減は少しも変わらず
だれも悲しくなりませんでした
風の強い庭先に鳴く野良猫に
思いつきで名前を呼んでみました
ずざ、と塀を駆け上がる音 ....
冬の木を見ていると
地面から出ている部分と
大地に伸びている部分の
形が同じに思えてくる
空気はやわらかいから
ぶはっぶさっと繁るけど
土は濃密で硬いから
がじぎぢずっと伸びる
だから ....
うんこ
メモ用紙のすみに鉛筆で走り書き
それはただのうんこ
つまらないうんこ
活字のうんこ
活字でうんこ
それはちょっとした事件
活字「うんこ」は読むものの ....
喉の辺りがひきつれる
この道でいいのかと
訳も意味もない問いで
つっかえている
あてどもなく歩いて
歩いて
歩き疲れて
休み時間は終わってしまう
薄暗くひんやりとした壁 ....
夜しか会わないふたりだから
裸でしかさけべない愛だから
不倫だろうと純愛だろうと
互いにさびしいふりをして
互いを途方に暮れさせてた
しなびたゴムに白が溜まる
....
人として生きている今
僕は薄桃色の言葉を
気付かれぬように
舌の上で転がしている
そっと、さり気無く
普段の言葉の列に
其れを
織り交ぜてしまえれば
いいのに。
伝えたい
....
銀の月 冷たい光
微笑みも空しい夜がある
あなたを和ませる何か
てのひらにほしくて
探しに行く海のなか
光る真珠抱くあこや貝
光る鱗見せびらかす魚たち
波間を手 ....
「ねぇ、わたし達3人、うまくやっていけるのかしら…」
「さぁ…誰かが買ってくれないと、ぼく達そっぽ向いたまま、仲良く交わることなんてないんじゃないかな?」
ハリウッドの
アクションヒーローに
憧れる
誰かをカッコよく助けたい
まるでアメリカン・フットボールのスターのように
子羊たちを脇に抱え
「WAR」
かけ声勇ましく突進する
....
わたしを手渡されたときの
あなた
ちょっと驚いたように目を丸くしてたよね
ぎこちなく両手で受け取ってくれて
すなおにお礼を言ってくれた
わたしは
この日のために生まれてきたようなもの
....
あなたの住む街へ行こう
そう思う
そして
意図的な偶然で
何食わぬ顔をして
あなたに道を
尋ねるんだ
一緒にいることは
できないけれど
それでも
せめてわたしにでき ....
ぼくら凡人はよくこんなふうに思う
世界は俺がルールの方がうまくいく
そんなことひそかに深刻に思ってる
トマトを食べる
赤いものでも食べて
気持ちを入れ直す
赤い ....
リズムを上手い具合にはずしながら
ボタンを素早く全てはめ終えて
彼女は微笑みをもって振り向いた
時間をうまくつかまえられた例は無かった
今夜は初めて定刻通りにコトがすすんだ
彼女の時間を ....
俺を忘れてくれますか
ただ息がとまるのを
待つだけの身です
吹雪も永久ではありません
黄ばんだ夕日の
いずれ餌食になるわけですから
やさしく取り囲む
偽善 ....
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