マグネシウム
こゆり

花火 のよう
ではなかった
燃え上がった炎

お互いのいのちを
内側から削り合って
混ぜ合わせた粉に
火矢を放つ

一瞬の火花の中
求め合い
探り合う 
薄い皮膚だけ保たれて

激しく燃える
生きるために
一瞬の火花の中の
真実を求めるために

闇の向こうには
むらさきが咲いていた


あの日 君は
心臓のにおいがした


自由詩 マグネシウム Copyright こゆり 2008-04-20 19:07:55
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