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レクエルド。
砂時計が音もなくなだれを成して舞い墜ちる
夜にあなたは迷いこんできたちいさな銀河を
手のひらでつつむように抱きとめる 葉脈を
透かしてみえる地球の裏側では生れながらに
しろ ....
そんなの嘘よ と
ベッドに腰かけた少女は私の目の前で若草色のワンピースを腰まで
たくし上げ秘所を露わにする。不釣り合いな厚手のストッキングを
躊躇なく下ろしそして両大腿に咬み合わさった品質の悪そ ....
もうダメなのかもしれませんが…
とりあえずみなさん、これ読んでください。
『詩学』バックナンバーのぼくのお薦めは、伝説の「西脇セミナー」と
いうのがあって、西脇順三郎さんと詩人が集まって、『Am ....
ウィリー、ウィリー、
どうか、
きみの名前を思い出してほしい
訪れる者もない、荒れた墓地で、
いつまであふれる愛を憎しみにかえて、
この世を呪いつづけるのかい?
ウィリー、ウィリー ....
入道雲がいくらでも湧いて出てくる日に
大家さんから自転車をいただく
パンクくらいなら自分で直しちゃう人だ
これでパトロールが楽になるね 大家さんは微笑んで
ぼくは感謝のことばもない
さっ ....
詩 って なんだろうね?
君がぼくに訊ねる
ぼくは 脱いだばかりの
クツ下のにおいを無心に嗅いでいて
君の問いに答えられない
君の目とぼくの目とが ゆっくり重なる
たとえば 早朝の ....
ことばなんて おぼえちゃいけないのかな
保育園の先生に さよなら を言いわすれた
ユキ姉ちゃんが
いつまでも半ベソをかいている
そのすぐ傍で たあくんが
「あびば ぷぅー」と叫びながら
そ ....
ここでは稜線をつよくなぞるようにして吹きつける風が、けし
て浅くはない爪跡を至るところに残している。砂混じりのかわ
いた大気に、あれた山肌に、つつましい色を放つ丈の低い植生
群に、かるくひび ....
規則的にしずかに眠らないモーターが
半音階だけその声をあげて
いつの日か再び息づきはじめる時
スキャナーは熊のように鼻をひくつかせ
カウンターは目盛りをゆるやかに揺らし
サーモスタットが ....
風のなかに
釣り糸を垂らしている
それはおぼろげとなってしまった古い
記憶をせめて呼び醒ますよすがではなく
かなしい決意でも無邪気な思いつきでも
その日の飢えをしのぐための
投げやりな衝 ....
【100万人のキャンドルライト!】
2003年6月22日、夏至の午後8時から10時の2時間、電灯を
消してロウソクを灯しましょう。それぞれの思いを胸に
秘めながら、暗闇のウェーブを静かに ....
父さんは
今週も仕事で行けなかったが
「きょうはどうぶつえんで
きょうりゅうとおほしさまをみてきたの」
少々想像力を要するユキの報告をききながら
夕暮れ
隣家の妹夫婦 ヨコヤマ家へ
....
マリーゴールドと
マーガレットの区別がつかない
ツバキとツツジを間違えて
笑われてしまう
アヤメとカキツバタにいたっては
はなっから諦観の境地で
でもそれはちょうど
パスカルとサルトルを ....
1973年9月11日
サンティアゴに雨が降って
その2週間後
あんたは死んだ
パブロ・ネルーダ
俺はそれ以上のことを知ろうとしない
1973年9月11日のあれは
アメリカの手引き ....
夕焼けの空き地で
空を見上げてひとり泣いてた
ヤツの名は
怪人ヤグルマソウ
いちめんの夕焼けに動けなくなって
風にゆられて
沈みゆく夕陽をみつめて
ヤツは泣いてた
ヤツの影 ....
11
「地球は二酸化硅素の体を持った生物である
ことが最近になって判明した」と
夢の中で見たプラカードに書いてあった
地球が寝返りをうった 地球がくしゃみをした
その際に起こりう ....
1
「静かの海」に移り住んで五年
いつしかぼくは
ブロード・ビジョンに映される
地球の姿を見続けていた
何も入っていない写真立てを
そっと伏せる
ゆっくりと死んでいく巨 ....
はげしい酸性雨にうたれて森が溶けていく
夢で
目が覚めた
髪が寝汗でべっとりとはりついている
彼がわたしに
失くしてしまったほうの腕で
手渡してくれた
一杯のコップの水を
ずい ....
岬の陸続きに密生する森には、たえず湿ったカーテンがかかっ
ていて、それが灯台の守りをするぼくらとの境界線だった。上
から下へ、あるいは奈落へ、数字のように降り注ぐ水のカーテ
ン。けしてぼくら ....
「ええと…ミスターチャド、くん?」
「いいえ、チャボです。ボクシングの『ボ』…」
「ああ、ぼったくりの『ボ』ね。…実戦経験ありか。どこのプロレス?」
「あのう…正義の、味方です…」
「聞いたこ ....
ずっと
胸のエンブレムを隠して生きてきた
正義のヒーローが
ひとりいた
今どき分りやすい悪なんて
そこらそんじょに転がってるもんじゃないし
ギターが弾けたらよかったのに
古 ....
お花畑があって、
あるいはお花畑があることを切にねがって、
分不相応なドレスを身にまとった娘さんが、
いい年こいて錯乱して走り回ってます。
「おほほほ」なんて言ってます。すごいですね。
....
たあくんは
生えかけの歯が かゆくてかゆくて
何でも口に入れてもぐもぐしている
おっぱいも よく噛んで
痛がるカミさんの反応を見て
ケタケタと笑う
この年で女を泣かすのか。
先に子どもたちの声が消えた。流氷のひしめく冷たい海に放り出さ
れた私たちの生きようと叫ぶ声がむなしく響く。この海のなかでは
私たちは完全に無力であった。この冷たい氷の海のなかでは。
脱出を試 ....
たあくんが生れてこのかた
ユキちゃんはめっきりむずかしくなりました
もう三歳 なんだけど まだ三歳
父さんとは手をつないで歩こうとしません
母さんにだっこをせがんでは
えんえん 泣いてい ....
*
文献によればビー玉沿線の原形が見いだされるのは乾永4年というから
はるか安土桃山時代まで遡る。むろん当時は鉄道の概念はなく線路など
というものは存在しないがビー玉を直やかにすべらせるた ....
ギターが
なりひびく
ギターが
なりひびく
ギターが
なりひびく
ギターが
なりひびく
ギターが
なりひびく
地下1Fの五叉路で。
写真立てには何も入って ....
「きょうはパパとおふろにはいるの」
ユキちゃんはすでにすっぱだかで
あたりをとことこ歩きまわってるので
父さんもあわててすっぱだかです。
シャンプー シャワー
ちょっとした格闘のすえ ....
「父さん」
「うん」
「もうすぐ俺、初給料日なんだけど」
「そうかおめでとう」
「なにかほしいものある?」
俺の目には父は典型的な仕事人間で
週休二日制になっても
土曜にはいそいそと ....
『やっぱりおおかみ(佐々木マキ、73年、福音館書店)』
0(プロローグ)
(おおかみは もう いないと
みんな おもっていますが
ほんとうは いっぴきだけ
いきのこって い ....
藤丘 香子さんの角田寿星さんおすすめリスト
(37)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
バンドネオン
-
角田寿星
自由詩
6
08-2-13
生還者たち(マリーノ超特急)
-
角田寿星
自由詩
7
07-12-16
詩学社を救え!
-
角田寿星
おすすめリ ...
28*
07-10-14
ウィリー、ウィリー、きみの名は(文極バージョン)
-
角田寿星
自由詩
8*
07-8-8
そして、ぼくらは途方に暮れる(Mr.チャボ、SOS!)
-
角田寿星
自由詩
8
07-7-27
もいっぺん、童謡からやりなおせたら(第二稿)
-
角田寿星
自由詩
16*
07-5-28
きときと。
-
角田寿星
自由詩
16*
07-5-23
山岳地帯(マリーノ超特急)
-
角田寿星
自由詩
7*
07-5-16
春の記憶
-
角田寿星
自由詩
18
07-4-25
風を釣る
-
角田寿星
自由詩
19*
07-4-16
マイノリティ・ウォーキング
-
角田寿星
自由詩
5*
07-4-8
夜の庭、ハナアルキの棲む
-
角田寿星
自由詩
12*
07-3-14
花の名前をおぼえようとする
-
角田寿星
自由詩
28*
06-10-9
パブロ・ネルーダ、今さらだけど
-
角田寿星
自由詩
7*
06-3-27
殲滅せよ!悪のフラワー軍団(Mr.チャボ、鬨の声よ高らかに)
-
角田寿星
自由詩
5
06-3-18
「静かの海」綺譚(11〜20)
-
角田寿星
自由詩
13*
06-2-25
「静かの海」綺譚_(1〜10)
-
角田寿星
自由詩
14
06-2-23
失われた腕たちへ
-
角田寿星
自由詩
4
05-11-28
「灯台のある岬をめぐる」駅にて(マリーノ超特急)
-
角田寿星
自由詩
4
05-9-3
明日のために!Mr._チャボ(Mr._チャボ、真夏の激闘)
-
角田寿星
自由詩
7
05-8-27
ハロー、Mr._チャボ(Mr._チャボのテーマ)
-
角田寿星
自由詩
13
05-7-19
世界パンパカパーン!
-
角田寿星
自由詩
6
05-5-7
食べる(そろそろ離乳食編)
-
角田寿星
自由詩
6
05-2-26
Di/stance
-
角田寿星
自由詩
8
05-2-15
クライング・ミス・デイジー
-
角田寿星
自由詩
5
05-2-2
ビー玉沿線
-
角田寿星
自由詩
7
05-1-22
未来にむけて
-
角田寿星
自由詩
4
04-12-19
シング・ウィズ・ウルブス
-
角田寿星
自由詩
6
04-12-2
ロボット
-
角田寿星
自由詩
3
04-11-6
やっぱりおおかみ
-
角田寿星
自由詩
3*
04-9-18
1
2
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