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私たちはとても弱いので
ときどき何かを殺めたりもする
ぬばたまの真夜中に潜む
声を持たない涙のように

私たちはとても怖くて
目を瞑って過ちを繰り返す
陽光のまぶしさが作る
白い闇を前 ....
死ぬときはひとりでいたい
本当にひとりで
見守るものもなく
見捨てるものもなく
星が
星の瞬きが
気づかれないうちに黒く
黒く輝くように

かなしいとか
なみだとか
そんなも ....
長雨の続く夕刻の水溜まりに影が映ることは
ない。泥水のように濁るわけでもなく、清水
のように色も無くすべてを透過するわけでも
なく、それは雨水と呼ばれるものと酷似して
いる。事実、それ ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
火星の見えない午後
絶えて久しく
目指すもののない火星
の見えない午後
曇り空に
生き
絶えて久しく
火星の
見えない午後
私たちは争って
マルスに降りそそぐ
六万年の
絶 ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
藤丘 香子さんのいとうさんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私たちの河は海に届かない- いとう未詩・独白2006-2-27
僕たちはいつも独りで- いとう未詩・独白3205-11-9
傘と白い手- いとう未詩・独白17*05-8-31
夜になると、魚は- いとう未詩・独白3905-6-13
エミリー・エミリー- いとう自由詩63+03-11-24
火星の見えない午後- いとう未詩・独白403-9-18
ハピネス- いとう自由詩5703-5-12

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