分かち合うことが

人と人との繋がりならば

いずれにせよその繋がりは

細い糸の様な物であろう

ヒステリックな世界の背景は

いつしかアメーバによって

浸食されていく
 ....
悲哀の音色と光の乱舞が
互いを完全に打ち消しあって
零れ落ちた沈黙に
回転木馬の夜がくる


めぐり、とまる
とまり、めぐる


繰り返されてきた物語はその結末 ....
浮いた光は気まぐれに運ばれているのか
それとも決まった順路を漂っているのか
ただ、示されたとおりに視線を動かす

乾きから守ろうとする瞳は水の膜を張り
鮮明だったはずのものがぼんやりにじむ
 ....
  {引用=
   憂鬱でふくらんだポニーテール
   
    不満でとんがったハイヒール

  足がつっておぼれかけたクロール

 干したまま雨にぬれたキャミソール

   ....
ある赤ちゃんは公園で

暖かい風に吹かれながら

ベビーカーから見える青い空を見上げる

ある幼稚園児は

ジャングルジムのてっぺんから

人より少し高い所から

雲がゆっくり ....
忘れかけている遠い記憶のあの子

白いワンピースがお気に入りだった
生まれつき色素が薄かったようで
肌は陶器のようにつるりと白く
髪は太陽に透けるような茶色だった

大人は口をそろえて
 ....
 わたしの中の真昼の闇
 闇の中の狼の虹彩
 虹彩の中のおまえの影
 ふるえている

 耐え切れない心を
 掻き毟るための
 1/4拍子を宿した指先

 どうかわたしの爪を切っ ....
ノックをしても返事は帰ってこない

薄暗い井戸に落ちていくのは

諦めた人達

安心したくていつも命綱を

硬く身に付けていた

辛うじて意識があるうちに

君に会いに行こうと ....
みな誰でも

夢や思い出を語る

知らない間になくなるのは

お金とほんのちょっとの涙だけ

流石に痛み耐えるだけの人生は嫌だった

希望否それは絶望の親戚

下らない遊びに時 ....
足の向くまま川辺を歩く
チィリリリーと鳴きながら
いそしぎがひっそりと降り立った

すこしだけ日が射すような
くもりぞらが
おまえには似合うね

生え換わる赤子のような羽毛 ....
大切かどうかわからない記憶は
抱えていた膝小僧のかさぶたにある

転んだのは最近のことだったか
それとも遠い過去のことか
鉄さびのようなすすけた色は
かつて赤い液体であっただろうことを
 ....
ねぇ

呼びかける

なんでもいいから
誰でも
花でも
木でも
鳥でも
空でも
雲でも
遠くても



ねぇ



呼びかける

声が ....
青鉛筆


秋の日

春の日

冬の日

夏の日



4色クレヨン


秋の陽

春の陽

冬の陽

夏の陽
騒ぎたてるのは

今世紀最大の大泥棒

月夜にのこるのは

二つの影と不気味な笑い声だけで

あとは宝がなくなっただけだった

ポーカーでの手札は

いつもロイヤルストレートフ ....
遠くばかりを探していたら
いつの間にか目の前に立っていた
思わず向けてしまった人差し指

音楽の授業でピアノのテスト
弾けないわたしは放課後まで練習
ミの位置にはいつも中指

教えてく ....
わざわざ好んで痛みを求める必要などない
足場の悪い苦境を選ぶ必要もない
水面に浮かぶ蓮の花みたいに白々と
空っぽの美しさを知ることのほうが重要だ

ぽかんと丸い広がる空の誕生日が
ぼくと一 ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
 ....
空は澄み
ふたりを別つ
霧が晴れ
言葉が消えて
あなたも消える
小さな赤い宝箱のなかには

赤い血で練られた

犬の人形が一人

教会のステンドグラスでは

神が僕らを見下していた

見えない手によって

人々は屍となっていた

何もし ....
今みえる未来は

いろあざやかなネオンが

きらびやかにでも誘惑するように

光輝いていた

記憶は錆び付いて歯車が

うまく噛み合っていなかった

空けていく人の体

い ....
6月4日AM0時05分

玄関の鍵をあけ、
わたしを窮屈な女に閉じこめている
ストッキングを脱ぐときが楽園。
爪をひっかけて伝線、
1回500円の過ちにイライラする。

 ....
いったい僕らはなぜ

神によって地球になげこまれたのか

惨めなまでに世界は醜くなる

いくら注ぎ込めば

人類はこんなにもおろかになるのか

直流する稲妻に乗って

いばらの ....
銀縁眼鏡
磨く前から
粉が飛ぶ
廃墟百年
あるじは見えず
まだ色を持たない紫陽花は
ふつふつと泡みたいな蕾をつけて
くすんだ背景に溶け込む

重たく湿った空気の匂いがし
右足の古傷がしくしくと痛む
身体は正確に天気を教えてくれる

 ....
そこそこの底にはいつも君がいて
そこそこの底ではいつも雨
そこそこの底の君が濡れないように
そこそこの底までおおう傘をひろげる

闇にも鮮やかな黄色い傘に
金の糸で縫いつけた心星が

そこ ....
モノクロの空を仰ぐ

モノトーンがいくら混ざったって

見える景色は殺伐とした

あまりにもつまらなすぎる

風景だった

地球の軋みを耳で聞き取り

それをしらせようと

 ....
蝶ひかりて山の向こうに墜落す


せわしくも花につきさす蝶の口


蝶までの距離のちぢまぬ捕虫網


夜の雷ピンにとめらるしじみ蝶
二人で引いたおみくじは
その元旦の初詣の甲斐があったのか

二人とも大吉だった


大吉にも中身が色々あって

満点の大吉もあれば
赤点の大吉もあるということを
同時に ....
フラットの窓辺鮒釣りをする月明かり 栗の花の下を雨が降る
そこを通り抜けるから
貧弱なころもは着ない
ならば裸体か それも
トルソの形がふさわしい

   夏という夏は虫の仮装をして栗の花に集う

これは別れた恋 ....
アハウさんのおすすめリスト(2019)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
道化師になりたいです。- こめ自由詩1109-6-21
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ほたる追い- あ。自由詩17*09-6-19
ロールキャベツをキャセロールで- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...11*09-6-18
見上げたのは同じ空- こめ自由詩1509-6-18
白い世界- あ。自由詩15*09-6-16
- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...25*09-6-15
変わっていく- こめ自由詩1809-6-15
通れなくなったトンネル- こめ自由詩709-6-13
いそしぎ- shu自由詩809-6-12
かさぶたの記憶- あ。自由詩20*09-6-12
ねぇ- shu自由詩309-6-12
青鉛筆やクレヨンなど- m.qyi自由詩609-6-11
今世紀最大の大泥棒- こめ自由詩809-6-10
ゆびについて- あ。自由詩12*09-6-9
ア、雨- あ。自由詩9*09-6-8
田園パレット- 夏嶋 真 ...自由詩19+*09-6-8
追慕の筆跡- 曳舟短歌109-6-8
声を忘れた僕- こめ自由詩809-6-7
偽りの交響曲- こめ自由詩809-6-5
フィクション- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...22*09-6-3
神によって投げ込まれた- こめ自由詩609-6-3
- 長谷川智 ...短歌4*09-6-2
綺羅花- あ。自由詩12*09-6-1
雨傘- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-6-1
あまりにもつまらなすぎる風景- こめ自由詩809-5-31
蝶ひかりて- 非在の虹俳句1*09-5-31
縁結びのおみくじ- 瀬田行生自由詩14*09-5-31
趣味- m.qyi俳句4*09-5-30
夏至- 非在の虹自由詩209-5-30

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