午後十時を過ぎると外は絶対零度に陥る
 誰も外に出る者はいない
 一年中 この調子だ
 どうしても出掛けなければならない用事があって 外に出る時には 宇宙服のような最高の防寒具を着て出る
  ....
 僕は二人いる
 一人は僕
 もう一人は悪魔だ
 悪魔はいっつも僕の邪魔をする
顔まで一緒だ ただ心は凶悪だ
悪魔は両方の耳元で好きな女性の声で囁いて誘惑してくる
 当然のように僕 ....
 大粒の涙でメーキャップが滲んだ道化師
 大泣きして顔は物凄まじく酷い
顔に大量の黒い縞ができていて 顔だけ牢屋に入れられているように見える
 明かりの点いていない参加者専用の楽屋で黒のステ ....
朝起きて顔を洗い
タオルで水を拭い 
洗面所を出ると 
もう
鏡から出てきた 
(ねぼけた自分) 
が背後からついて来る 

朝食を終えて 
玄関に腰かけ
靴を履き 
開いたドア ....
今迄 
子供のように手を伸ばし 
あれがほしい 
これがほしい 
と駄々をこねて 
 
なにひとつ 
この手につかめず 
「幸せ」はいつも砂になり 
指のすき間から流れ落ちた 

 ....
目を閉じて
そっと目を閉じて欲しいのです
まぶたの裏に感じるものは
やわらかな陽の光り
それとも七色の虹のきらめき
じっとしていると
風のささやきも聞こえるでしょう


あなたの美し ....
簡単な言葉しか思いつかないけど
貴方に電波を送ってみるよ
上手く伝わるか分からないから
慎重に言葉を選別する

「届いていますか 私のメッセージ」

気持ちに整理がつかないのな ....
いつもよりほんの少しだけ
笑うことができるのなら
一日がすごく楽しくなれると思う

いつもよりほんの少しだけ
花に気づくことができるのなら
悩んでいることがすごく減ると思う

いつもよ ....
微笑みもらって
微笑みがえし

幸せが

ほら倍にふくらんだよ
 こんな夜に君は何を想う
 僕は君に会う度に好きになっていく
 外が死ぬ程しんとしていて
 鼻が凍る程冷え込んでいる
 その中で星は眩しい程に輝き
 数多のドラゴン達や冬の妖精達や様々な種類 ....
 液体状の光が漏れていて僕の靴につくとキラキラと輝いていた
 どうやら外の世界に触れると液状になるらしい
 床に広がった光はゼリーのようにプルンとしていた
 僕は光の先へと進んでいった
 そこ ....
まばたきをしたその一瞬の
見えない世界を見る為に
僕は今日も目閉じない練習をする

見えてる世界もみえない僕には
無駄な足掻きだけれど
鏡は自分にだけは
正直でありたいと思った
常に見るものに
反対のことを教える自分に
罪の意識を感じていた
だからせめて自分だけは
正しいものを正しく見たかった
だがそれは
自分が逆さま ....
さくら さくら
あの人を返しておくれ
さくら さくら
私の元に戻しておくれ

さくら さくら
女の業が咲き乱れ
さくら さくら
今宵私は鬼になる


満開の桜の花の下
額に蝋燭 ....
背中の翼をひろげて
準備運動をしたら
さっそく飛んでみよう
ほら思ったよりも簡単でしょ?
風を包むように
大きく大きく羽ばたいて


さぁその調子で
おもいっきって
も ....
傘のほね
しずく垂れるさきっぽ
ぼうっと煙るような空を
みていた

置き忘れた想い
片手いっぱい
こぼさないように抱えたまま

見つからない答えを
いつまで待つの
むらさきの花が ....
極彩色の数珠の{ルビ許=もと}

魍魎たちは

虚無に{ルビ抱=いだ}かれ静かにねむる


混濁した闇のカオスは

連なる数珠の結界を

破ることなくおし黙る

救われたくは ....
白く鮮やかに咲きほこる、
一本のモクレンの木の孤独を、わたしは、
知ろうとしたことがあるだろうか。
たとえば、塞がれた左耳のなかを、
夥しいいのちが通り抜ける、
鎮まりゆく潜在の原野が、かた ....
いまここに
来たるべき夜の紺青は
誰しもの
奥深くに眠る
逃れられない
悲哀の色をして


春はいつのときも
悲しみ覚えたかたちを
おぼろに映すから
すこし涙もろくなる

さ ....
薔薇色の大理石の壁
ふりそそぐシャンデリアの光
ペルシャ絨毯の幾何学模様を踏んで
白いドレス姿の君が浮き立つ

言い知れぬ暗みと喧騒の中を
艶やかな笑みとともに君が通り過ぎる
氷を砕き、 ....
このいっしゅん、いっしゅんが、

かけがえのないものだってことは 
知っている




ぼくたちが、離ればなれに
別れていくことは 
知っている



何気なく過ぎて ....
春になりましたねぇ
と叫んだら
おまえっていつもじゃん
と言われてしまった
それって何なの

グラデュエーション

今の季節
はっきりとした区切りのようなものを感じる

北の国よ ....
君を信じた瞬間に
 僕は極寒と殺害の恐怖と閉塞した絶望の中へ突き落とされる
 僕は身を縮め吹雪に耐えながら
 誰が来るわけでもないのに襲われる妄想を胸に抱き 狭苦しい空間がぴったりと全身にく ....
どんよりとした午後
気だるくジャズを聴きながら
ふと コーヒー・ミル引く手を休めると
ポツポツと出窓を鳴らして合図する
気まぐれな訪問者がやってくる

いつのまにか
部屋にながれるジャム ....
曇天の沖から軟らかく
水の予感を含んだ風
割れそうに痛む頬を包み込む

声は白々しく掠れて
雲が低く海を押すように

閉じ込められた玉砂利が
剥き出しの道に拡がる
窒息を誘う膜
 ....
その木はぬくもりの森の中にあった
根を深く下ろし
広く伸ばして
太陽の光で守られていた
その木から放たれる力は
周りの生き物の命に
安らぎへのメロディーになった
その歌を耳にするものは
 ....
あれから
いくつ春を
数えたかしら
わたしの中に眠るあなたは
春ごとに目覚める


黒と白の斑尾模様の猫が
出迎えてくれた細い路地
人の気配が消え
静まり返った石畳
入り組んだ奥 ....
表と裏は
本当は裏と表かも知れないって話を
当たり前の事だけど


生き物は羽だとか羽根だとか
落としたりはするけどいきなり生えたりはしないって話を
引力に掴まえられて


土に還 ....
こわがらなくってもいいんだよ
花は君を食べやしないよ
ただやさしい香りを放つだけ
春はこんなにもあったかいから
生まれたばかりの君にもわかるはず
だって春は君の母さんのぬくもり
ほら大地に ....
スパンコール散りばめたような
ビロードの夜

見上げればぽっかり浮かぶ
上弦の月


こんな夜は
お月さま たて琴にして
静かな森の湖に
音色をそっとながしましょう

銀の小舟 ....
アハウさんのおすすめリスト(2020)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真夏のアブソリュート・ゼロ- はじめ自由詩8*07-3-30
僕と悪魔- はじめ自由詩2*07-3-30
象殺- はじめ自由詩3*07-3-30
二人三脚- 服部 剛自由詩5*07-3-29
「_両手の皿_」- 服部 剛自由詩907-3-29
目を閉じて- 石瀬琳々自由詩21+*07-3-29
アンテナ- 1486 106自由詩10*07-3-29
いつもよりほんの少しだけ- ぽえむ君自由詩18*07-3-29
ほほえみ- 優飛自由詩4*07-3-29
神様が舞い降りた夜- はじめ自由詩3*07-3-29
壊れた扉から- はじめ自由詩2*07-3-29
まばたき- 紫苑自由詩3*07-3-28
正直な鏡- ぽえむ君自由詩16*07-3-28
桜鬼- 未有花自由詩12*07-3-28
優しい飛び方- 優飛自由詩8*07-3-28
あじさい- ku-mi自由詩23*07-3-28
亡者の夢(一枚のシュールな絵から)- 渡 ひろ ...自由詩4*07-3-27
三月の手紙__デッサン- 前田ふむ ...自由詩32*07-3-27
夜光- LEO自由詩36*07-3-27
The_Butler's_in_Love_☆- atsuchan69自由詩9*07-3-27
情景- わら自由詩17*07-3-26
だー- 恋月 ぴ ...自由詩27*07-3-25
極寒と殺害の恐怖と閉塞した絶望- はじめ自由詩4*07-3-25
雨だれシンコペーション- 渡 ひろ ...自由詩9*07-3-25
雨道- 及川三貴自由詩9*07-3-25
ぬくもりの木- ぽえむ君自由詩12*07-3-24
春ごとに沈殿する- LEO自由詩27*07-3-23
生れ落ちて- 石田 圭 ...自由詩37*07-3-23
春猫- 未有花自由詩14*07-3-23
月のたて琴- 渡 ひろ ...自由詩10*07-3-23

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