音符が遊ぶようにして電線をくぐり
時折、絡まってはファルセットになる
美しく奏でるための


言葉たちは、そうしていつも
行き先を探していて
夜、は手招きをはじめる
屋根、そのオクター ....
お茶を挽く

この歳になってそんなことばの意味を知る

四畳半にも満たない小さな部屋
気まぐれなエアコンの吐き出す乾いた暖気が
枕元に畳んだ洗いざらしのタオルへ靡く

恋人にしてあげて ....
シャボン玉のなかの、人気の無いシャッター通りを
くぐりながら、眠れない半分の顔は暗闇の書架を見上げた。
玩具の戦争が終わったら、地平線のうしろに隠してある
重油の山を売り払って、腹が裂け ....
月の晩に 海へ還った
星の瞬き のぞいてみたよ

君はいまだ 夢のなか

朝はまだ 来ないようだな


透明なグラスになにをそそぐ?
君は 愛とでも言うのかな


夢で始まり  ....
ふゆの匂いがする

ほわり、
冬のお喋りをしよう

たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくる ....
殺風景なガラス張りの待合室に覚える
独特な曖昧さを避けてみるのも一興と敢えて
乾いた風の吹き抜けるホームに佇んでみた

乗ろうとして乗らなかった準特急の走り去った先には
見覚えのある古い建物 ....
あいにくの雨。オマケに少し肌寒い。
普段通ってはいるものの、降りるのはホントに久々だ。

傘をささなきゃならないから、距離がとれてちょうどいいかもね。
街の光がいつもより沢山眼をに ....
神の家訪問

●神の家訪問1月十二日

真冬朝観光バスは出発す

黎明の第二名神朝すがし

山道を伝ってゆけば家ありて

鴨が二羽帰るや発つや寒空に

ガイドなく妻が口調の ....
   冬

新緑の匂いなど知らない
今は深く眠るだけだという

獣たちの叫び声を閉じ込め
風の白い息だけが聞こえてくる

妖精のように踊っていた水
山々に見つめられても
厚い衣の下 ....
欲しかったのはこのテンションだ。
やっと見つけたんだ。このトビラをさ。
繋がりは時に煩わしさを伴うけれど、それと引き換えにオレは奪い取る。
仮面は結局ほつれて行くけれど、最後に素顔を見せなけ ....
遠い 遠い 空の 空の 下
あなたはどうしているのでしょうか

ただ胸にポカリと開いた穴から
静かにトウトウと流れ出していくようで

酩酊して
街の片隅のコンクリートで忘れ去 ....
この街には白い花がふる
うつくしい街
雨のように空からふるから
家も道も花でおおいつくされる
うつくしい街
外あるくものは体じゅう
花にまみれて
怒ったり笑ったりしている
花はつめたくやわらかい
その ....
 そっと毛布をかけて
 
 くれる人が

 居なかったら、どうする

 掛けてもらうと、自分も

 こんどは掛けてやる


 そっと毛布を掛けて

 くれる妻が

 居な ....
Nice to…

ああ、キン肉マンのおでこに書いてあるやつね
違ったっけ?

あなたは苦笑いしながらも頷いてみせる

完璧主義者を気取るあなただって
お母さんのお腹から出てき ....
次女を塾に送って行った帰り道
エタノールの臭いを感じた妻が娘に訊く

 消毒液の臭いがしない?

それを聞いた娘は心配そうな顔で

 おかあさん、ダイエットしすぎ

妻がキョトンとし ....
(ローゼズポーゼズモーゼズトーゼズ)
(スノーフレイクスオンアイラッシズ)


鉄工所で溶接
夢で描く美女は妖絶
ダムダム
プレートからは
ダムダム
まっさかさ、ま

機械のド ....
たまにシあわせミたいなシろくろのしゃシんはあるけレど

聞こえるかいド
愛せないよとてもレ
その儘に生きてもド
ソ愛は聞こえないソ

シ・シシ・シ

ド辿り着くのかいド
レ水着はあ ....
闇と闇が話している
静けさが首すじを去ってゆく
遠い扉から
のびる明かり


岩の呼吸を冷ます波
夜へ遠のく夜を照らす熱
朝には消える
氷の鐘


雨のなかの灯 ....
 
南国の木が立っている
わたしのように
雪国に生まれてから
ずっと

南国の木は知らない
自分が
南国の木であることを
雪国の木であると
信じている

雪国で生まれたなら
 ....
雪霧の向こう、鳥取放牧場で
三連風車のまわる気配がしている
でも、それは僕の呼吸とは関係ない

せかいを信じるためには
僕は小さすぎて、小さすぎる世界に
食われた鳩の羽毛のような
雪 ....
昼過ぎ

しっとり

水気のある

部屋に散らばった紙の感触

窓の外は

濃い緑さえもぼかす

真雨の国



タチアオイは

潤った その花弁を

桃色の羽 ....
次女は毎朝
長女は毎晩
鈴を鳴らして
仏壇に礼拝する

その度に彼女たちは声にならない声で
何事かをブツブツと話していて

 何を話しているんだい/と、尋ねてみても

 えー秘密/ ....
おかあさんの ブラウスを 握る
おかあさんの めがねを  握る
握る
おとうさんの 鼻を 握る
おとうさんの 指を 握る
握る

がらがらを 握りそこねた君は
まだ きかない手を 小刻 ....
ねぇ

君はもう寝てしまったのかい
今日は一度もメールくれなかったね

ねぇ

君はなにかむくれているのかい
昨日まで毎日メールよこしていたのに



百合よりも薔薇が好き
 ....
木魅 (こだま)


「好きだ」
溢れ出した想いを返せないまま
あなたは土に還り
わたしは朽ちることもできずに
「好きよ」
抱えすぎた言の葉をざわめかせながら
夜毎 すすり泣 ....
したたる、したたり、

侵食しはじめた月夜に
手足はどこまでも深く伸びている

やさしく影を包み込むようにして
月は、静かにあたたかい

当たり前のようにそこにいて
闇が照らすはずも ....
月が
30Wの白熱電球の輝きを持って
フラリと空にある

都会の冬の夜空では
どんなに空気が澄んでも
瞬ける星は数少ないから

月は遠慮なしに
夜空を支配できるというのに

少し ....
やめてけろ

ひと恋しさにちゃちゃ入れた
わたしの思いを
やんわりと断つように
春の兆しは白い肩口の奥へと隠れた

厳しさだけではない冬の素顔を知ってから
流されるのとは異なる
自ら ....
ああ、雨リア
風を吹いてゆけ雨リア

泥だらけの足は
土の匂いは
毎朝欠かさず
しみこませているよ

長いということは
古いということともちがう
近いということは
親しいというこ ....
あの空は
ぼくたちにとってのどんな色で
何かを忘れないための色になったりするんだろうか?

つきぬける青に白い雲ひとつ

思いかえせば、
この変わらない空の下を
ながい間、 ....
アハウさんのおすすめリスト(2020)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
美しい夜- さくら自由詩22*09-2-6
飾り窓のひと- 恋月 ぴ ...自由詩17*09-2-1
白いみずおと______- 前田ふむ ...自由詩18*09-1-28
- どらちゃ ...自由詩209-1-28
きらきら- さくら自由詩18*09-1-26
次第のひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*09-1-25
恵比寿にて- BOOKEND自由詩3*09-1-22
神の家訪問- 生田 稔俳句109-1-19
遠い呼び声/冬____月夜見・乱太郎- 乱太郎自由詩10*09-1-19
スローライフ- BOOKEND自由詩1*09-1-19
AM05:46- 瀬田行生自由詩21*09-1-18
花のふる街- kawa自由詩109-1-17
困るからね- 生田 稔自由詩5*09-1-17
ミートなひと- 恋月 ぴ ...自由詩16*09-1-17
ききちがえ- kauz ...自由詩7*09-1-16
デニム(フラッシュ・ダンス)- aidanico自由詩609-1-16
人間ぎらい- aidanico自由詩609-1-16
往路- 木立 悟自由詩309-1-15
南国の木- 小川 葉自由詩5*09-1-15
鳥風、梨風、空風- たりぽん ...自由詩6*09-1-15
雨の国- ローザ自由詩309-1-14
日々の想い- kauz ...自由詩9*09-1-13
握る- 池中茉莉 ...自由詩12*09-1-12
ねぇ- 乱太郎自由詩15*09-1-12
百鬼夜行詩_<4>- nonya自由詩17*09-1-12
ゆめ_〜月と海〜- さくら自由詩20*09-1-11
月夜- kauz ...自由詩6*09-1-10
けろ- 恋月 ぴ ...自由詩25*09-1-10
雨リア- さくら自由詩7*09-1-8
ぼくら- わら自由詩21*09-1-8

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68