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移動どき
居心地良かった場所なれど
さよなら言わず
我 先へ泳がん
夕されば高き帳に望月の影透けて咲きよいやみを待つ
ゆくへなき水だに君に恋すてふ命のなごりに青霧となる
秋と言ひ長き夢路を眩ませし霧は瀬に立つ蒼き陽炎(かげろ ....
ちょっとだけ涼しくなったね君は言うまだ信用はできないんだ、僕
ぶっ放せ オートマチック ガガンガン
極彩色の 俺の左目
行方不明の洗濯機が二番線のホームで脱水していた
振り返ると家電フロアーの主任が裏口でまだ手を振ってる
今日もレンジの平和を願う君が両手でものを温めている
「いつも利用する ....
いつだって 心奪われ
浅はかな こっちの期待
華麗に スルー
捨ててきた夏のカードと引き換えに虹よりたしかなセヴンブリッジ
仮面の下で抜いた{ルビ剣=つるぎ}に嘲笑う君を刺すのもまた{ルビ運命=さだめ}かと
夢見よう手札はいつも風まかせ無 ....
廃屋でナイフの肌を重ね合う禁じられたあの遊びをしようよ
抱きとめた夜の重みに喘いでる君の肋骨君の肋骨
Tシャツを着替えるように毎日を無造作にいきて沢山失って
名前 ....
「デキちゃった」
寿命縮まる そのコトバ
「冗談」と笑う 女の魂胆
唇の渇きに季節の移ろいを
月も冷たし秋の額縁
そんな目で見つめないでさわりたいよ歩いてきたら固まっちゃうから
フサフサな毛並みがぬいぐるみみたい脈打つカラダ君は生きてる
あのビスケットの歌みたく増えてくスキップがたどたどしくて好き ....
■「三銃士007」■
声をあげ まだ温かいリボルバー君がためならロシアンもやる
〜ダルタニアン〜
トリガーを引ききる時の痛みさえ分かたぬおまえの傷に刺すキス
....
こめかみの銃口我に味方せり引くも引かぬもその強さゆえ
撃鉄を起こす刹那の走馬灯 涙とともに溢るる思い
悲鳴とも歓喜の叫びとも聞こえたが俺は応える「闘え、この ....
ゆきやないさむくはないしあつくもない轟音のジェットいちおの平和
故郷たち叱られ和創る神々のいかり静かに血潮が騒ぐ
たからかに踊る琉球舞人は永遠を知り愛をおしえる
打つ巫女の挫恩のおと ....
マックポテト頬張りながら好きなのって本気か嘘か試されている
君の趣味メロンソーダとオムライスそれは嗜好だとなぜか言えずに
立ち込める闇の向こうにも太陽が必ずあるって信じてた頃
ダイエ ....
〜秋〜 水色揺々
「手折れぬは花言葉」
水色の細い曲線滑らかに夕を奏でる9月のフルート
コスモスの薄紅風とたわむれて赤トンボかわし鬼さんこちら
....
街煙るしのづく雨に{ルビ慄=おのの}いて誰を待つのか片方の靴
雷鳴と{ルビ海鳴=うみなり}の距離比べては真夏に返る銀幕のウラ
秒針0で息止める荒ぶ風緩まった気がした交差点
銀の糸指に ....
僕だけが星を見たんだこっち側流れる君の星を見たんだ
隕石と勝手に名付けた石を蹴り胸にささればいいと思った
泣いていい?口さきだけでつぶやいた
君のハンカチ抱きたかったんだ ....
闇、叫び、月、銀、狼、爪の痕ほとばしる血は昴の花弁
月を噛むアカイ目眩に舞いくるう鴉揚羽の鳴り止まぬ翅音(はね)
雷(イカヅチ)の刺さる。蒼きは明星の息遣い。眠れぬ ....
銀色のマストに映るまるい月甲板上に舞う{ルビ四重奏=カルテット}
月と地の逢瀬は今宵ひとたびのカレイドスコープ闇は緋色に
紅い海ガレオン船が進んでく鞭打つ波に叫ぶ号砲
....
タワレコの
袋にキムチ
詰め込んで
何食わぬ顔で
電車乗る
(そんな恋)肯きながら何も言えず飲み込む冷めたブラックコーヒー
バスを待つうちから小銭を探してる今もずっと準備している
手放した風船から垂れる糸浮き上がるにつれ役目も消えて
....
グランドの端で滲んだ石灰にあの日の雲の面影を見る
新学期水が抜かれたプールにもやがて積もるか木の葉と思い出
鐘が鳴る吸い込まれていく先はどこ一人で帰る放課後の道
....
チクタクと時計の針が刻む音音もないまま積もった想い
夢を見て泣いて目覚めた{ルビ朝=あした}は遠く気づいてしまう母も老いると
竹の葉に埋もれて眠る秋の午後「もういいかい?」のこだまは遠く
....
星島 〜タカラジマ〜
銀の帆の船は拒まぬ「可能性」ムゲンのココロ映せるものは
指で作る望遠鏡に反転のスカイオーシャンさよなら地球
広すぎる世界 ....
「エナジー×ブルー」
群青がはじきかえした陽の弱み それでも翼奪える熱射
まどろみの窓に映った海岸線 打ち寄せる青い波の憂鬱
波あらく感傷拒絶せし海よ 昨日 ....
「目にはさやかに見えねども」
二の腕に日向の匂い残りおり 気付けば日暮れ夕風の立つ
秋来ぬと告げんばかりの午後六時 風鈴の音も耳に違へて
水を踏む頭上に蓮の花が咲く ....
「蒼い旋律」
記憶の中から抜けて舞う譜面一枚奏でてみれは゛半音の思い出
セロを抱え閉じた目の中咲く花の絡む紫苑は夕闇の弦
放課後の音楽室でくちづけを交わ ....
今日かぎり歌わじと思う心にはなにものもなしさらさらと水
奪われた約束までの昇階段 枷を片{ルビ瞳=め}に数え続ける
君の名を叫ぶ周波にふらついて砕けた硝子は星の模細工
慰めで引き剥がされた青のフェイク{ルビ鎖状=さじょう ....
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