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鬼ツバメを頭に乗せた女が
口をつける勢いで話をする

ゲイのオトコの、Tシャツに透ける乳首だとか、
まぁそういった話で

あたしはその塗りたくった唇から
目を離さないで居る


と ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く

けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです




ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く

しかし幼稚園は日曜日に ....
緑濃い{ルビ山陰=やまかげ}から
ひらりと紋白蝶がさまよひ出た
断崖の下は海の群青
湧き上がるすでに夏とはいへぬ
冷ややかな風を器用に避けつつ
蝶は陸に沿つて舞ひはじめる
波打ち際には
 ....
泥棒のような前傾姿勢で
妹の洋服を
箪笥から引っ張りだして纏った
ふわわ、と甘いにおいが漂った

わたしは服を持って居なくて
だから何時も裸で暮らして居るのだが
この頃はとみに寒く
や ....
遠ざかる二段ロケットの軌道
静寂に浮かぶ銀のカプセル
どちらが動いているのか、は
もはや問題ではない
ただ、離れてゆく
    {引用=
(お腹空いたかい、ラナ
(大丈夫、ピザを持ってき ....
いくつかの橋が
思い出せないでいる
名前を覚えなかった川の
こちらとあちらを
思い出せないかたちで
きっといまもつないでいる

完全なものが美しいと
君は言うけれど
不完全なものは
 ....
酔っ払い 
どこまでも寂しくなる夜

赤くほてった顔でふらふら歩き 
電信柱に額をあてて寄りかかる 

辿り着いた
バス停のベンチにへたりこみ

夢に見る 
愛しき君 ....
世界の端っこのようなところで
僕と牛とがシーソーをしている
ぎったん、ばっこん、する度に
審判の人が紅白の旗を挙げて
正誤を判定する
あまりにも長すぎたね
どっちがどっちなのか
 ....
{ルビ石仏=せきぶつ}のこけむした肌が
しゃんわりと日に照らされて
青く反射している真昼すぎ
山山は遠く波打って青白くかすんでいる
地際にひとり
うっすらと真っすぐに立つからだ
ポシェット ....
このアパートに住み着いている猫の話では
世界はすでに終わってしまったらしい
猫は目を細めて悲しそうにしているが
世界がいつ始まったのかまでは教えてくれなかった

仕方がないさ、と猫は言う
 ....
ぼくは正義の味方だから
曲がりなりにも
今日できることは
今日やっておこう

向かいの大家さん宅に新聞を借りに行く

朝ごはんは?すませてきました

いつもの嘘をついて
縁 ....
見渡せば、{ルビ紅=あか}のパノラマ
岩肌の背を辿り
風紋の営みに耳を澄ませば
褐色の陰影、陽炎の揺らぎ

彷徨えば、蒼のカルデラ
火照った靴を脱ぎ
静寂の層流に{ルビ踝=くるぶし}を垂 ....
来る日も来る日も
欲しいだけの陽は降り注ぎ
水の恵みも充分受けてはゐたが
代はり映えのしない日々に
嫌気がさして
葉叢のなかの一枚が
ある日 ひらりと裏返つた

―決して気紛れでは ....
     Ⅰ

小さな日だまり きらきらと
光のカーテン揺れている
小さな日だまり ゆらゆらと
そこだけ光の輪ができた
誰にも内緒教えない
あれは妖精の輪なんだよ
妖精たちが踊っている ....
{引用=


一、ヘヴンズ・ヒル

枯れることなく
花の咲きみだれても
それは
開くことをしない
閉じられたままの
かなしみの
すそ

風が
つねに優しいならば
怯えるこ ....
湖面に幽かな波紋をのこして沈む
かたちなき夜の杖が
 ことばもなく

彷徨う声の虚しさに散らばる
 沈黙の
  ただ拡がるばかりの濡羽色の森は、
   音もなくざわめき
    漂う、 ....
{引用=山里に出会ふ少女はひたすらに
   坂下り行き{ルビ畠=はた}のトマト赤し}



D展に出す絵のモチーフを探して
山地を旅していた
山里の道を歩いていくと
籠一杯のトマト ....
私は
花びらが一枚足りないの
みんなは五枚なんだ
でもね


  一 

ずっと前、
私は小さな種でした
ほんとに小さくて、軽くて、やわらかかった
あの土と、この風が私を育て ....
むなしい言い争いの末に
また 一人の夜が始まる
あの人は背を向けて去り
私は一人の夜と向き合う
何度繰り返されただろう
一人の夜の長く果てなく
終わりのないメビウスの
輪の上を走り続ける ....
へへ
今日も来ちゃいました
れもんさん
もう 朝からチャックが閉まらなくて へへ
どかよろしくお願いします

へへ 
れもんさん
きらきらしてます
おくちが へへ
ちょうちょみたい ....
ギャーと言えば
ギャー

ギャーと言え
ギャー

ギャーギャー

うるさい蛙の声に
おい、黙れと
太い声がして
石が飛んできた
頭をかすめて
向こう側にすっ飛んでゆく
音速 ....
料理をするとき君は
良く歌を歌っているね

とんとんと小刻みに聞こえる包丁
ぐつぐつと煮えている鍋
うんうんとうねる換気扇
君の歌

そんなときに
これ以上ないくらい幸せを感じるんだ ....
真夜中
雨の音で目覚めた
まだ家にはカーテンがないから 
部屋の中は 
街灯のオレンジ色で

隣に寝ているはずのおまえが
窓際に立って
そとを見ている
おまえのい ....
毬栗が黄緑色に膨らんで

山の稜線を彩つてゐる

棘の一本一本は張りつめても

刺々しさはなく

光と風と大気に丸く包み込まれて

和んでさへゐる

さうしてなほも ....
渡し場で舟を待つ。
遠くから響く風に耳を遣ると
今しがた現れた
言葉がみんな消えてしまった。

残念なことだ、
水面の紋でさえ
こんなに早くは消えない。

渡し場に佇む。
風に運ば ....
{ルビ滑稽=こっけい}な自分の姿を{ルビ罵=ののし}られ 
哀しい気持で歩いてた 

帰って来た家の門の 
足元に置かれた 
ハロウィンの{ルビ南瓜=かぼちゃ} 

皮をくりぬいて 
 ....
亀、知りませんか?
背中に「さ、の」って書いてあります
それは、自分自身です
こんくらいのやつです
かたちは日々変わるんです
生きものですから

お腹を押すと泣きます
水曜日の午後だけ ....
紅葉が近づく{ルビ樗谿=おうちだに}は
とうめいなたくさんの蛍が
言葉だけつまった
名前だけの思い出を
夕暮れにかえそうとする

いろだけになってしまう
ぬくもりを失うと
とうめいにな ....
秋風に揺られ 
無数に実りゆく 
夜の小さい太陽達 
 
今にも落ちそうな実に 
枝はしなる 

自分らしく熟れるのを待つ
世界中の人々のように
ぶら下がる無数の実が
枝から離れる ....
目の前をみつめると 
十字架は橋となり 
わたしの明日へと架かっていた

振り返ると 
両腕を広げたまま 
横たわる人の体の上を 
気づかぬうちに踏みながら 
産声を上げた日から今日ま ....
前田ふむふむさんの自由詩おすすめリスト(2022)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
パリ- もも う ...自由詩21*06-10-28
さくらはなぜさくの- 自由詩92*06-10-27
白い旗_夏の終はりの海岸線- 杉菜 晃自由詩14*06-10-27
すみちゃんのセーター- 吉田ぐん ...自由詩1706-10-27
衛星クーピー- 佐野権太自由詩19*06-10-27
沈下橋- たりぽん ...自由詩17*06-10-27
碧い腫瘍- 服部 剛自由詩12*06-10-26
記憶- たもつ自由詩1306-10-26
幾年(いくとせ)- こしごえ自由詩12*06-10-26
ブルードロップ- 青山スイ自由詩3006-10-25
世界を救え、正義よ(Mr.チャボ、勝利の方程式)- 角田寿星自由詩1206-10-25
心象探訪- 佐野権太自由詩19*06-10-25
気紛れではなしに- 杉菜 晃自由詩15*06-10-25
金色の庭- 未有花自由詩15*06-10-25
小詩集【招かれざる客をあばく夕べの招待状】- 千波 一 ...自由詩15*06-10-25
水底の杖- atsuchan69自由詩6*06-10-25
- 杉菜 晃自由詩13*06-10-24
四ツ花- Rin.自由詩22*06-10-24
_- 松嶋慶子自由詩406-10-24
れもんさん- 青色銀河 ...自由詩106-10-23
開門- あおば自由詩6*06-10-23
歌を歌う君- 美味自由詩5*06-10-23
真夜中- 水在らあ ...自由詩25*06-10-23
山栗- 杉菜 晃自由詩14*06-10-23
渡し場- 下門鮎子自由詩10*06-10-22
ハロウィンの南瓜_- 服部 剛自由詩15*06-10-20
さ、の- 佐野権太自由詩15*06-10-20
砂丘で蛍を見たあいつ- たりぽん ...自由詩1506-10-19
柿の実- 服部 剛自由詩13*06-10-19
道_- 服部 剛自由詩12*06-10-18

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