記憶
たもつ



世界の端っこのようなところで
僕と牛とがシーソーをしている
ぎったん、ばっこん、する度に
審判の人が紅白の旗を挙げて
正誤を判定する
あまりにも長すぎたね
どっちがどっちなのか
もう誰もわからなくなってる
本当は何も間違ってないし
何も正しくないのかもしれない
ついでに言えば
僕の感傷が確保されれば
相手が牛である必要もないのかもしれない
もうずっとこのままで構わない
なんて思い始めてる
きみの記憶も
きれいになくなっていく


自由詩 記憶 Copyright たもつ 2006-10-26 20:59:51
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