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むなしい言い争いの末に
また 一人の夜が始まる
あの人は背を向けて去り
私は一人の夜と向き合う
何度繰り返されただろう
一人の夜の長く果てなく
終わりのないメビウスの
輪の上を走り続ける ....
そらの藍に背中を押されて
家路をたどるころ
夕餉の細い煙が
むんと鼻先に迫る
白い炊きたての匂い に
立ちすくむ
かきむしられるこころ
そして行き着くのは
誰かに会わなくて ....
松嶋慶子
「猫は 所詮畜生なんやから」
生前の祖父の口癖
餌は
人間が食べ終わったあとの身一つ残されていない 骨
そして 鍋底にわずかに残された味噌汁 をかけた冷ご飯
鰹節など、ま ....
泣いてくれてる 雨がわたしのかわりに
立ち尽くす さよならを雨に消されて
突然の抱擁に雨をも忘れた あの日
虚空からしたたる涙を 口に含んでみる
....
空を
見上げようともしない、君の
泣きはらした頬の ぬくもり が
染みる
舌足らずな恋は
時を止めるすべも知らず
いたずらに季節ばかりがすぎて
最後の秋
西日を受けた
一面の ....
夏の終わりの河原は
餌付けされて、もはや野生とは呼べない鴨たちの
小競り合いを眺める人、も まばらで
あなたは
鴨と
餌をまくジャージ姿の老人を眺めて
微笑んでいた
すこし曲がったそ ....
前田ふむふむさんの松嶋慶子さんおすすめリスト
(6)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
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松嶋慶子
自由詩
4
06-10-24
夕餉の寂寥
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松嶋慶子
自由詩
7*
06-9-21
畜生
-
松嶋慶子
自由詩
8*
06-9-18
雨
-
松嶋慶子
川柳
3*
06-9-17
狗尾草のころ
-
松嶋慶子
自由詩
10*
06-9-13
焼き付ける
-
松嶋慶子
自由詩
12*
06-9-10
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