金色の庭
未有花

     Ⅰ

小さな日だまり きらきらと
光のカーテン揺れている
小さな日だまり ゆらゆらと
そこだけ光の輪ができた
誰にも内緒教えない
あれは妖精の輪なんだよ
妖精たちが踊っているんだよ

小さな日だまり きらきらと
金色 銀色 真珠色
小さな日だまり ゆらゆらと
秋の庭の片隅に
楽しそうだね 楽しそうだよ
あれは妖精の輪なんだよ
木漏れ日のスポットライトだね


    Ⅱ

枯葉のじゅうたん
僕と弟は転げまわる
体のあちこちに落ち葉をくっつけて
あはは おかしいね
まるでみのむしみたいだね
それから僕たちは
赤や黄色の魚になって
落ち葉の海を泳ぎまわった


    Ⅲ

日が西に傾くと
ここは金色の庭になる
弟は言う
まるで夕日の国みたいだね
ああ そうだよ
ここは夕日の国の入り口なんだ
すてきだね
それじゃあ 夕日のお城はどこにあるの?
あの向こうだよ
太陽神が地平線に消えて行くところ
いつか行ってみたいね
うん そうだね 
黄昏の彼方にあるおとぎの国
僕はいつか行けたらいいと思う


自由詩 金色の庭 Copyright 未有花 2006-10-25 10:55:56
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夕暮れ詩集