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立ってくれ
全身はだけて
白いペンキで
塗りたくる

裂けている
それでも暗く
ひらいてる


あちこちに


ひらいてる
それでも暗く
裂けている

塗りたくる ....
居心地の悪さかき寄せた
縫い目のある壁紙が部屋を裁ち落とす。
呼吸する天井は敵意ある
複数の声を孕み、
意味なく嗤う床板は、
脈のある砂塵に化して容赦なく近寄ってくる。
広げた手のひらに
じゅ 脂一滴、落ちて広がる
広げた手のひらは
じゅ 脂一滴、受けて悶えた
「     」
形にせず、呻くことを
覚えたままに、繰り返す
ととととと
砂が落ちる
とと ....
シャワーを浴び
体をすみずみまで洗って
髪をつやつやにブローし
化粧水
美容液
下地
コンシーラー
ファンデーション
粉白粉
ここまでがベース
眉を書き
アイシャドウを入れ
ア ....
 機械のような雨・・・・蛇口のような雨・・・・
 アスファルトを・・・・草原をたたく雨・・・・
 傘から濡れて雨・・・・靴下を毀れる雨・・・・
 窓が曇って視界・・・・がみえない路肩・・・・
 ....
  隔てれば遠くなるのでしょうか
  確かに幼子は海辺遊びを
  憶い出します

  その頃
  銃弾で命を奪われた
  腐乱の進んだ死体達が
  幾重にも土の中に放り込まれたといいます ....
  

日平均残業三時間の男で惣菜売り場がごった返する午後9時
たまには
という連中が鮮魚コーナーでうろうろする
帰りの電車でグルメ漫画を読んでたりなんかすると


白い袋の中には当然 ....
1.

シナ子

今、列車に乗っている
田舎に帰る
トンネルに入るとヒューィって音がこだまするの
それは列車の車輪の音
昔よく吹いていた草笛にも
車掌さんが切符を切る音にも似てる
 ....
たとえば 
わたしが沈むとき
くるくるとつむじをなでる
てのひら
がほしいのです

たとえば
わたしがつまづくとき
ついとおでこを押える
てのひら
がほしいのです

たとえば
 ....
アルコホル
眠くなる後悔する

夜のすきまには


都電はすべて ばらけている
傘の先つたう水を
すとんと間抜けた放送を
泥に似て垂れる人を窓につぶつける雨を
ゆられてふらめく光 ....
いちょうのにおいをかぎわけるころに
どちらからともなく手をつないだゆうぐれ
言葉を待っているでもなく
色づいた葉が落ちていくのが
コマ送りのように目に焼きついて

図書館前の噴水は
夏を ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
おとうさんが
とてもおおきなつぼをもらってきた
かぞくぜんいんで
おおさわぎしながらいえにはこびこんで
りびんぐのすみっこをかたづけて
なんとかおくことにせいこうした
きれいなもようが ....
 哀しみの絵とその音のない映画から
 スクリーンが破かれて救い出された
 洪水のない水浸しの家はとうに歩けない

 哀しみのない歩き方はやがて窓の外に出て
 降り積む雪の夜を滑り出すかどうか ....
今朝の106号室から角の部屋まで
廊下はどこまでも静かで歩く音が跳ね返り
新聞の見出しが目立たない暗さから明るさへ転じた後も
ドアは眠ったままの土曜日です


薄いむこうの壁で音は歪みが強 ....
「海のような空」と言った時
幸は詩人になった

果てしなく拡がる青は
幸に詩を届けた

鳳凰三山から伸びる
空の清々に
視線を送る眼差しは
心なしか詩人であった

そんな詩人は好 ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
浮き足立った
夜の足音が

笑いながら僕の上を
通りすぎる時


単純な僕は
ただ

あらわな涙に
焦がれるのです
狂人が溺死する海の底
カニの子供らが戯れる腐敗した目玉
青い光が透きとおるように漂う
沈黙した時間
ふいに現れる不吉な影を横目にして
ふてぶてしくペッと潮を吐く
1番むつかしい年頃のこの貝 ....
一時間に一本だけの電車の中で居眠りをしてみると
回想の中で自分の自分に逢えるので
もう一度と思ってみても
一時間に一本なものだから
すごく困ってしまう


ぼくらは、たまに
どうしよう ....
昨日を映す鏡がある。
鏡の中の私は
コーヒーカップ片手に
煙草をくゆらしている。
煙草の煙が文字を描く。
危険
と読める。
昨日の私はいらただしげに
カップを持っていない方の手で
空 ....
ひとはみな
愛の途上でおわる
どうせいつか 
消える身なので
大差ないが
若い死にふれると
おめおめ
夭折もせずに生きのびて
うしろめたい石である
わたしの
古傷がしめやかに疼く
 ....
夜更けに
タンタンとタイヤを鳴らし
鉄の階段を降りて
僕の自転車が
外へと出掛けて行きます
(ほんとうは僕の自転車ではない
 きみから借りたままのもの)

マウンテンバイクだから
 ....
三番線に十両編成の
パフェが到着した
中から降りてくる人たちはみな
クリームまみれ

母親に手を引かれた幼い男の子が
頭にフルーツをのっけて
昨日からだよね、昨日からだよね、と
 ....
八月、蝉が鳴く。
斜面の高いところで、
楠がこんもりと枝を張って
身をゆする。
むいたばかりの
ゆで卵みたいな青空の表面へ、
陽射しをはじきかえしている。
降りそそぐ、
眩しい小さなつ ....
 
 おとうちゃん しっぷ はらはる
 あかんもう年や、ゆうて 腰に貼らはる

 おかあちゃん むね はらはる
 もうすぐあかちゃんくるんやで、ゆうて むね張らはる

 おにいちゃん テ ....
ウェーブしたものをつくりたいと思ったことはあるか。わたしは、ある。それはまず滑らかでなくてはならないだろう。日差し例えば、うたたねをする準備ぐらいあってもいいだろう例えば、枕ぐらいあってもいいだろう。 ....  
 たった一言交わして
 すれ違うだけの人にも
 私を憶えていてほしい
 それは贅沢なことだろうか


 食卓や墓地や廃屋にさえ
 いつも人の面影があった
 私の生まれは人だから
 ....
夏の初めの宴会は
私の手の届かないところで始まる
少し水を含んだ粘膜が柔らかく糸を引き始めて
まだ湧いたばかりの入道の行方を
飛ぶ鳥だけが追いかける事が出来る

遅咲きの妹は去年の春に熟れ ....
金色の

呼吸が

金属から

美しく

小さくても

低音が

空を秋に

高く押し上げた

公園で

ぼろを着た

青年の

胸で光る

金色の ....
湾鶴さんの自由詩おすすめリスト(608)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
立ってくれ- バンブー ...自由詩204-10-12
部屋- ななひと自由詩304-10-12
通りすがりの- 光 七清自由詩104-10-11
フルメイク- チアーヌ自由詩504-10-9
花をさそうよ- 天野茂典自由詩204-10-9
済州島4・3事件へのオマージュ- はらだよ ...自由詩204-10-8
タラ- AB(な ...自由詩104-10-8
シナ子- 嘉村奈緒自由詩37*04-10-8
てのひら、そのとなり- 望月 ゆ ...自由詩1104-10-6
アルコホル・ラ- nm6自由詩1104-10-5
秋の日の感傷- 岡村明子自由詩7*04-10-4
空中列車- 服部 剛自由詩25*04-10-3
つぼ- アンテ自由詩9*04-10-3
かなしみ等式- あやさめ自由詩204-10-2
その果てに日曜日- あやさめ自由詩104-10-2
幸(さち)- はらだよ ...自由詩404-10-2
ANOTHER_GREEN_WORLD- カワグチ ...自由詩51*04-10-1
帰り道- 松本 涼自由詩3*04-10-1
貝が海の底でうごめく歌- こめと自由詩304-9-30
故郷日和- 霜天自由詩1804-9-30
鏡の国からの強迫- 佐々宝砂自由詩404-9-30
ひとはみな- みつべえ自由詩1104-9-29
夜行サイクリスト- 大村 浩 ...自由詩20*04-9-29
- たもつ自由詩1604-9-29
正午には、まだ- エズミ自由詩5*04-9-29
はらはる- 六一介自由詩6*04-9-28
冷たい図工- 黒川排除 ...自由詩604-9-28
人_(2004.9.25)- 和泉 輪自由詩2904-9-25
西瓜- サカナ自由詩1104-9-24
秋晴れ、バリトンサックス- RT自由詩4*04-9-24

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