すべてのおすすめ
解かれた家はあたりの景色を変え
歴史のつむじ風を吹かせる。

ユンボが
さっぱりと暦をかみ砕き
暦はまた小さな風となって
背筋を寒くする。

鳥肌の立った皮膚に
父と母の
祖父と祖 ....
からころと音のする
そんな欠片が散らばっていて
拾い上げると色とりどり
思い思いに光を反射している

広い砂浜
両手を広げても足りない
誰もいない静けさは
ただ波音を響かせる


 ....
彼女と喧嘩して
いい加減にしろ
と怒鳴るつもりが

いい加減にすれ
と言ってしまった

こらえたがやっぱだめで
吹き出してしまった僕の
少し後に吹き出した君

ふたりで涙を流して ....
ほそい みどり の
うすい あし

こそり すみ に
より あって

どなた でしょうか

で きっと ね
つと つと そうっ と
すき に いく

だけど かた  ....
森をゆく足音は割れていて
でもそれは 決して
壊れてゆく訳でもなく割れていて
それはいくらか湿っていて
でもそれは 決して
濡れている訳でもなく湿っていて
微かに遠のくように響き
でもそ ....
たいがい湿っぽいバスに乗り込んで
傘の位置が共通語になったゆうぐれ
雨が
ただのラインになってそれ以上の意味をなくす
空間を取り囲む赤いランプを押すのには
タイミング、ある
スーツもストリ ....
ひらひらと
白い羽根が飛んでいた
どこから放れて
どこへ行くんだろう

緑一面の麦畑と
鉄塔に挟まれた空を
ゆれてゆれて飛んでいく
蝶々なのかもしれない

遠く遠く遠く
離れてい ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
おだやかなのに
おだやかでない
雲の陽の今日
この翳りの日
聞こえくる歌
不思議な歌



矢をつがえることなく
矢を放ち
届くことなく
消えゆく軌跡
向かう先なく
散 ....
とおーくのほうで


犬が吠えてるです
虹も浮かびます
三寒四温の中
春が背伸び

近くのほうで昼
しかも昨日
その中の今日
芝生の上
半袖でねっころがるのです


た ....
また やった
夜を通り越して おはよう
俺の狂った体内時計

また やった
朝を通り越して おやすみ
其処の常識な生活

嗚呼 でも もう苛立ちもしない
脳内麻薬にやられちまったかな ....
5月8日於リアルタイム会議室A
参加者  山田せばすちゃん、あざれあ、nm6、川元緋呂子、折釘、サラ
誰がどの連を担当したかは例によって秘密



繰り返していることに着陸して気づかない
 ....
心が悲鳴をあげたように涙が止まらなかった
たまらなく自分がいとおしく感じられた{ルビ昨夜=よる}

瞳を閉じて今日{ルビ今日=あさ}を迎えて
今、公園のベンチに腰掛けながら
体をすべりおちて ....
人のなかに 波のなかに
言葉を放ち
よろこびもしあわせも捨てようとしている
見知らぬ雨 見知らぬ路
見知らぬ緑
石にはね返る言葉を見つめていた


誰もが居るのに 誰も見えない
 ....
冷蔵庫の中には青空が広がっていたので
君は買ってきたゼリーを冷凍庫に入れるしかない
冷凍庫は満杯でゼリーをしまうスペースをつくるために
君は肉の塊を取り出す
いつ買った肉なのかすっかり ....
ひとりの子が
ひとつの楽器の生まれる様を見ている
作るものも
奏でるものも去ったあとで
子は楽器に愛しげに触れる
おずおずと うずくように
楽器は
花になる



新しい言 ....
あれ
紺色に透明な夜に降り続いてこじ開けた
明けたら砂糖水がいつのまにかこんぺいとうになって
「お早う。」

揚々と
響く頭が予想以上に甘くなって
甘い 甘い 甘い 甘いと
踝がだるく ....
                       きゃらめる 10


  あめ

  1

ひとつぶの
しずくは
すなにとけて
あとかたもなく
きえてしまう
かぞえきれない
 ....
この頃は心境の変化からか、つげ義春ばかり読んでいる
萩原朔太郎に耽るのは止めた、鬱が止め処なく成るに足るから
(痰が絡んで仕方が無い)
止め処なく、

酒に浸って惰眠など貪れば、虞美人草に深 ....
その喫茶店は
電車の形をしていて
街外れにぽつんとあって

わたしと彼のお気に入りだった

彼といるとき
わたしは何も知らない
女の子でいられた
彼は
はじめての人だったから

 ....
アスファルトを割って
小さな花は咲きました
私は花の名前を知りません

花も私の名前を知りません
花は花の名前を知りませんし
スナック「花」のママを知りません
そうして花は咲きました ....
立ち尽くす
波のしずくは
指からこぼれて
あの人の命
永い別れを
私に告げる

見えなかった
思い出
聞こえなかった

けれど消えない
指先の感覚

窓の外
首をかしげ ....
とかげの足音を拾っていくと
「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった
兄さん
あれは生き別れの兄さん いいえ
姉さんだったかもしれない
が、
見えたりもする

通りすがりの犬 ....
フリーダム。
自由は、雨あがりの蛍光灯にぼんやりしている。


コツコツするのは足音だ。地下鉄のホームに、つるりと鮮やかな緑色の椅子が並ぶミニマルな夜は終電の少し前。ふわり、酔ったような光は湿 ....
3月13日於リアルタイム会議室
参加者  山田せばすちゃん、Red Sky、あざれあ、宮有依子、oldsoup、小池房枝、佐々宝砂、沼谷香澄

誰がどの詩句を出したのかはあえて隠しちゃう。
 ....
その日の雨が
今でも時々僕の肩を濡らす

廃園の木下闇に
置き忘れられたブリキのバケツ
松葉を伝い落ちる雫が
想いおこさせる
もうひとつの心臓

眠れぬ夜毎
消え残る雫がほのかに光 ....
しばらくあっていない
ともだちにてがみをかいて
だしにいくとちゅう
みたこともない
かわいいはながさいていたので
てがみのうらがわに
えんぴつでうつしとった
じょうずにかけたので
 ....
夜が
朝 に
ならず
雨になり
ツツジ 切れ
濡れ 流れた 蜜


この先 ひとつの舌も
幸福になりません


雨が
晴れ に
ならず
夜になり
何かが ....
種のようなものを拾った
地面に埋めて水をやった
芽のようなものが出て
葉のようなものになって
つぼみのようなものがついて
花のようなものが咲いた
僕のような人がそれを見ている
何か言 ....
廊下に落ちた西日の溜まりは
しろくしろくまぶしく
まぶしすぎると口に出すことは体の不足を認めることである気がして
目蓋薄め密かに調整しました


床板では、遠くからのピアノ音が ....
湾鶴さんの自由詩おすすめリスト(608)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
解かれた家- 草野大悟自由詩304-5-20
からころ- 霜天自由詩2104-5-20
すれ- ミサイル ...自由詩61+04-5-18
ふふ- 砂木自由詩11*04-5-16
森をゆく足音- 刑部憲暁自由詩604-5-14
雨バス- 船田 仰自由詩704-5-13
羽根- 霜天自由詩804-5-9
要冷凍- AB(な ...自由詩15*04-5-9
ノート(不思議)- 木立 悟自由詩704-5-9
摂理- まりょ自由詩204-5-9
こんな日々も有り- HEDWIG自由詩6*04-5-9
連詩_「第二土曜日」- 山田@連 ...自由詩404-5-8
この場所で- もこもこ ...自由詩7*04-5-8
異路- 木立 悟自由詩6*04-5-8
要冷凍- たもつ自由詩14*04-5-7
器の子- 木立 悟自由詩1204-5-7
コーヒーが苦すぎた- nm6自由詩6*04-5-5
きゃらめる_10- アンテ自由詩604-5-1
- 自由詩804-4-30
電車の形の喫茶店- チアーヌ自由詩10*04-4-30
小さな花- たもつ自由詩1404-4-30
宵闇幻燈- 春日野佐 ...自由詩504-4-29
あばら家- いとう自由詩704-4-29
そうして夜は酔いどれて- nm6自由詩604-4-29
連詩「桜」- 山田@連 ...自由詩404-4-28
光る野- ダーザイ ...自由詩21*04-4-28
なまえ- アンテ自由詩7*04-4-28
雨天占い- A道化自由詩804-4-27
返事- たもつ自由詩1104-4-27
艶布巾落とし- A道化自由詩604-4-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21