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また少女監禁事件があった。と書いてるあいだにまたあるかもしれない。というよりも、今この瞬間、誰かしら監禁または軟禁状態に置かれ虐待されて辛い目にあってると考えるのが冷静な見方だろう。報道されることだけ .... カブトガニに少しだけ似たその生き物は
畳半畳ほどの大きさで
ぜんたいは乾いた肉色だった
甲羅の両脇から生えた二葉の

としか言いようのないものが
彼等の体重を支えた
掌に ....
駅のホームに
オクラがひとつ
おはなしは
あなたが考えて

(夜勤前に愛野駅にて)
昨日を映す鏡がある。
鏡の中の私は
コーヒーカップ片手に
煙草をくゆらしている。
煙草の煙が文字を描く。
危険
と読める。
昨日の私はいらただしげに
カップを持っていない方の手で
空 ....
おれが人間味を失いはじめる
二日月の一日
おれは昼行性のホモ・サピエンスらしく
眠ろうと試みている

もうすぐ明け方になるらしい
九月なかば
エアコンのない部屋は
こんな時間にもまだま ....
三十はとうに越したが
精神年齢がそれほどいってるかは疑わしい
とにかく子どもは二人ほどいる
「ほど」の部分に何があったかは想像に任せる
下腹はよれたTシャツを膨らませ
ジーンズはさっき下の子 ....
僕は十二番目の牢舎にゐる
僕は二零三と呼ばれる
僕は自分の名前を忘れつつある
僕は粗悪な食事に馴れつつある

君の庭の卯の花は
今頃はもう満開だらうか
此処にゐると季節が判ら ....
わたしのからだは
出来損ないのモンタージュで
つぎはぎのでたらめの
パッチワークのモザイクで

ちゃんと機能しないもんだから
子宮にできるはずの内膜が
肺にできちゃったりして
月経の時 ....
(1)

高校生のとき、
まだJRが国鉄だった時代、
三十日間三十万円日本一周鉄道の旅を計画した。
青春18切符があれば、不可能事ではなかった、
東京を通過しないとどこにも行けない関東圏、 ....
いま、右手首がひじょーに痛い。うちの飼い猫の血膿をふきとろうとしたら、ズタズタに深くひっかかれた。場所が場所だし、猫の爪は鋭くてカミソリみたいなものだから、自分で見てもリスカの傷に見える。おもしろがっ .... 私が人様にはじめて認められた文章は、詩ではなく評論であった。それは静岡県民文学祭で芸術祭賞を受賞した。今の私からみると暴論みたいなところもあるし、古くなっているところもあるし、そもそも「評論」と名乗っ .... この文章は、みつべえさんの詩作「凪の日」ほかいくつかの作品と、「凪の日」に寄せたいとうさんの批評「何故詩なんか書いてしまうんだろう」に触発されて書いたものです。

「凪の日」
http://po ....
だ る ま さ ん が こ ろ ん だ
つ か れ た よ か え り た い
こ ん な く ら し も う い や
だ け ど は た ら か な く ちゃ
く ら せ な い か ね が ....
赤く青く黄いろく黒く戦死せり  (渡辺白泉)

なんだかだんだん非ジョーシキでなくなってきた「俳句の非ジョーシキ具体例」、今度は時事ネタである。それも茶化すわけにはいかないたぐいの時事ネタである。 ....
どれだけ制服を着てきたかわからない。

中学の紺のセーラー服、
高校の襟元あいた黒のセーラー服、
大手スーパーの制服、

化粧品工場の作業服はファンデーションと口紅だらけ、
煙草工場の工 ....
母を脱ぐ

血を浴びて
いまだ名もなし  (高柳重信)

すでに忘れられたとおぼしき「俳句の非ジョーシキ具体例」シリーズ、まだ終わってはいない。天災のごとく忘れたころ(実を言えば他のネタが尽 ....
小学三年のとき、図画工作で足の彫刻(といっても粘土細工)を作った。手首から先の手か、足首から先の足をつくれといわれ、私は足にした。足の方が単純構造で指も短く、簡単そうに思えたのだ。基本的に、全員が自分 .... またはドキュメント晩酌時の佐々家。

夜のテレビの紀行番組で、
アンダルシアの風景が写る。

「アンダルシアって、アではじまってアで終わるね」
と夫。
「そうだねえ」
とわたし。

 ....
コーヒーには砂糖をいれない、
いま私はめちゃくちゃに機嫌がわるい、
人間なので機嫌が悪い日くらいあって当然なのだけれども、
こんなに機嫌が悪くなるとかえって気分がいい、
コーヒーにはミルクもク ....
海があんまり静かで
手を突っ込んでみても濡れない
顔を突っ込んでみても息苦しくない
ということはどうやら夢をみているらしいから
潮の匂いすらしない潮風に吹かれて
飛んでみようとおもう

 ....
ちっちゃくて硬い。
鈍色にくすんだ鉄のかけら。
美しい鳴き声は持たない。
美しい模様もない。

田舎の物置の
米ぬか臭い片隅で
ただ生きてゆくために
もぞもぞと生きている。

生の ....
目醒めて夢をみたのか
夢のなかで醒めたのか
ともあれ俺は夢のなかで
不意に見出したのだった
油絵具でかっきり描いたような無人の街と
そこにたたずんでいる俺自身を

夢なのだから飛べるはず ....
ここまでの6章で、私は、ネット詩批評の周辺にある5つのもの―――交流・感想・紹介・添削・観賞について書いてきた。これら5つ以外に「解釈」「註釈」などがネット詩批評の周辺にあるが、私は「解釈」を重視して .... 観賞とは、何かを味わうことだ。基本的には、誰だってできる。教わらないでもできる。しかし、味わえる内容やレベルは、知識に大きく左右される。だからこそ「味わい方」を教える/教わるということがありうる。
 ....
湾鶴さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私が子どもを殺さない理由- 佐々宝砂散文(批評 ...305-5-17
浜辺- 佐々宝砂自由詩4*05-1-25
おはなし- 佐々宝砂携帯写真+ ...2104-9-30
鏡の国からの強迫- 佐々宝砂自由詩404-9-30
夜風に吠える- 佐々宝砂自由詩404-9-15
午後の喫煙- 佐々宝砂自由詩6*04-8-26
往復書簡- 佐々宝砂自由詩604-8-1
わたしのからだは……- 佐々宝砂自由詩804-7-30
停車場- 佐々宝砂自由詩1204-6-16
外に出て行くためのリスカ- 佐々宝砂散文(批評 ...27*04-5-11
批評という暴力的愛情表現- 佐々宝砂散文(批評 ...2204-5-8
風のうしろに風はない- 佐々宝砂散文(批評 ...11*04-4-30
労働歌(実話)- 佐々宝砂未詩・独白10*04-4-23
俳句の非ジョーシキ具体例5- 佐々宝砂散文(批評 ...1004-4-19
服は人なり。- 佐々宝砂自由詩104-4-19
俳句の非ジョーシキ具体例3- 佐々宝砂散文(批評 ...13*04-4-13
リアリズムについて- 佐々宝砂散文(批評 ...7*04-4-2
あららのあ- 佐々宝砂未詩・独白10*04-3-25
クソババアになりたい- 佐々宝砂自由詩9*04-3-21
覚醒夢- 佐々宝砂自由詩404-2-10
ゾウムシ(百蟲譜4)- 佐々宝砂自由詩403-11-16
墜落のはじまり- 佐々宝砂自由詩503-9-2
Cry_For_The_Moon_7「批評へ、あるいは_Le ...- 佐々宝砂散文(批評 ...16*03-7-29
Cry_For_The_Moon_6「観賞、あるいは詩のソム ...- 佐々宝砂散文(批評 ...903-7-29

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