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桟のきしむ音のする
ほこりっぽい網戸をひくと
あごの線にそう
あどけないおくれ毛が
すずしく 揺れた

たとえば を
話すとき
そのよこがおは
やわらかそうに 笑うのだけど
うっか ....
うす紫に、きれいに染め上がった、
放課後の、
(優しい文脈を結んで)
ぼくは 図書館で、
大好きなきみの名前を、
水文字で書く。

水文字。
右でもなく、
左でもなく、
遠いほうの ....
乾いても艶のある 路面のまどろみ
その古い染みが 曖昧な午後の一部を
停留させている


触れる路面の端
時折覗いていた窓硝子割り砕き
尾長はばたばたと喘ぐ


徒然と ここに
 ....
きみに いいたい
すごく いいたい
すぐに いいたい
とても いいたい

きみに あいたい
はやく あいたい
ずっと はなして
ずっと みてたい


つかれ とんでく
すごく  ....
君がシャワーを浴びる間に即興でできあがるパラレルワールド。

着信がメロディーで看板が歌詞でぼくらの街は音楽になる。

風景はマルチなシマシマにすりぬけるスピードのカラフルな焦燥。

街路 ....
天根の辻で水をもらう
日の暮れるには早い刻で
このまま休みたくもあり
まだ行くかとも計り
いつまでもたばこをのむ

新開通の鉄道がここいらを
過ぎ越してさびれた土産屋
小唄の焼 ....
ブレーキかけずに
走り続ける
凄い事だけど
身体は悲鳴をあげてるよ
たまにはブレーキを
スティックを
スプーンに変えて
グラスを
ティーカップに
バーボンを
ハーブティーに
蜜を ....
ショーウィンドウに陳列されている
マシンガンの前にくると
少女はいつも立ち止まり
その色や形に
うっとりする

名前も聞いたことのない国で
戦いが始まった
と、今朝ニュースで言 ....
朝靄の中
頼りない影を引いて
配達夫は世界の悲報を配るのに忙しい
昨日のキスは二人しか知らないこと

ベットに傾けようとしたとき
「今夜はいや。」と云った君の
声の湿度は僕の鼓膜しか知ら ....
母さん
ぼくの血は
あの鳩の眼よりも
薄い色なのですか
すでに色褪せてしまった繃帯が
風になびくのです

母さん
ぼくはまだ
あのデパートの屋上で
迷子のままなのですか
いまでも ....
三十はとうに越したが
精神年齢がそれほどいってるかは疑わしい
とにかく子どもは二人ほどいる
「ほど」の部分に何があったかは想像に任せる
下腹はよれたTシャツを膨らませ
ジーンズはさっき下の子 ....
人の指と
繋がり忘れた指に
連なる透明巾着の紐は食い込まず
わたし
一寸金魚の軽さを恨んだ
水の純でわたしを責めた


駆け出すしかなかった、ある夏の夜
透明巾着の、同じ ....
 

駅の向こうはすっかり変わってしまった
と 久しぶりの彼女が言う
のを 知らんフリでスタスタと歩き
再開発のモールを抜け
すぐそこの古い喫茶店が見えると
彼女の頬が少しだけ紅潮した
 ....
スチュワーデスさん、とスチュワーデスに声をかけると
私にはケイコという名前があるんです、とそっぽを向かれる
今度こそ間違いの無いように、ケイコさん、と呼ぶのだが
ケイコは押し黙ってしまう ....
傘をささずに帰ってきたら
ぽつりぽつり、と、前髪の報復
それがしょっぱい涙じゃないこと
かなしいのかしらね

おまえは3よりも4だよな、と君は言います
もしかしたら心配、なのかもしれなくっ ....
どうしようかと
暮れている一日
些細な段差に躓いてみたり
心の縁を爪弾いてみたり


火の上で
ゆれるやかんに
お日様が降りていく
じゅっと
音を立てて
沈んで落ちていく

 ....
また まだ
ほらまた
同じように
同じこと
同じことば
同じことばかり
またかけたもう
かけた
ほらまたかけたし
にかけのことばで
もう忘れて
忘れている

ぐるぐるのロ ....
あいにくと
今朝は
雲母の雨

レイゾウコに
証券市場線の傾きで
保存されたキャベツが
笑う

そう
どうでも
いいことだった

遠いNの遠足に
かかる雲のあいま
母さん ....
なにもできない夜でした
膨大な量、足りなくなって 急に
大きく。大きく、吸い込むのです
膨張する一方で 血管に指先からの、キス
ぶうわ、からだ中をめぐる網 ひとえに
とじこめられるわたし、が ....
 遠くで
 閉じられたままの
 あおい
 まぶた
 
 その方角から
 滾滾と
 海はわいている
 波はよせている

 まぶたが僕に見せようとしない
 その向こうの景色は
 ....
ミシシッピ・ブルーを忘れてしまった
2台の古いラジカセから
サラウンドで流れるサーフロックの隙間に


今日はなんだか涼しいね

違和感とマージして さようならも言わずに
歪んで照り ....
万象に向かって天使が放たれる
花垂れる虚無より千のレール延び
(神の微尉為す唾液をたたえた点sea)
千の口が万象に口づける淫化学の
溢れた溶液が炎苛性の壁を反復する
頭上のロープに祝辞の電 ....
 正午過ぎには
 クリーニング屋がYシャツを届けにくるので
 僕は部屋で待ってます

          

           感動をお届けするために今日は ....
海底に直立する卵には もうひとつの海が詰まっている
明け方の海に 平板なアルミニウムの光 
その皮膜を剥げばダイナモが唸る
液状化した肉質の中心で 黄濁する眼球は閉ざされたまま
瞼の裏側で ....
                  「メリーゴーラウンド」 4

  数学

わたしがまだ小さかったころ
という表現は
何歳くらいを示すのだろう

白板にマジックペンで数式をならべる
 ....
思ってみること
ここにいる僕等の存在を
君のその歩幅を


かたかた、と
時計の裏側で回る歯車の
噛み合うその一つ一つを
階段に登っている
繰り返している
繰り上げている

そ ....
まとわりつく風に 色をのせる夢を見た


あの日 あまりに駆け回って
おかげで ぼくらはたくさん転んで
傷だらけになって 笑っていたけど
傷の消えた今 なぜか
あの日の笑顔に泣かされ ....
コーヒーカップに水を少々
砂糖のないテーブルの腕が
彼の足をつかんで引きずって放さないままでいるので
ぼくは少しだけ安堵します

コーヒーカップに水を少々
窓の外には目のない彼女
旅を続 ....
うまれいずる君へ
もしくは、ほろびいく君へ
すべてがみえたとか
ウォール街で計算がうまくいって勝負に勝った
或いはマセチューセッツでしのいだ
顕微鏡でみえた、だとか
あたらしい細胞や組み合 ....
電車に乗るどこかに連れて行かれる
たしかに
どこかに連れて行かれる電車には
ひどい恐怖があるとくに
闇の
なかを走り続ける地下鉄の
なかの蛍光灯
にぽっかりと照らしだされた人たちが
何 ....
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