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その路線の終着駅は海沿いで
寂しい駅舎には
潮風が染み付いていた

流れている景色が
ゆっくりと落ち着いて
溶けていた車窓の奥で
海が空にゆれている

向かい側の席から
ゆっくりと ....


真っ青に透き徹る海が恋しい
真っ白に焼けた砂浜が恋しい。

湿気の多いべたべたする嫌な日
何でも有り余る肥大した無慈悲。

何故か連続して襲い来る不幸
大地は割れ火を吹く山 ....
きもちをつたえようと
ことばをえらぶたび
むねのおくがずきずきいたんで
むねをかきむしるうち
かたいものがゆびにふれた
おもいきってひきぬいてみると
くすりゆびくらいの
てとらぽっと ....
とじていた
じわんとなる
しあわせな
きもちとか

かおが
じわんと
あかくなる
ふしぎな
げんしょうとか

しらなかったこと
たくさん
ぎゅぅって
つめて
いっ ....
高い壁をかじる
音だけの生きもの
雨に沿う指
つまびく素顔
かがやく花
かがやく花



光さみしい午後の足跡
雨のまぶしさに左目を閉じる
右目を泳ぐ一人称の影 ....
ごはんを食べた後
階段を上って部屋へ戻ると
ごはんを食べるために部屋を出て
階段を下る
ごはんは誰かが食べていたので
階段を上って
部屋に戻ると
明かりがつけっぱなしだった
だれかが消 ....
お茶の中で溺れて
空中を旋回する象の群れに鳴り続けている遠いものたち
速すぎる、または遅すぎる空の時間の外側での蝶の密告
白黒のシマウマが交じわるところで
沈黙の王族たちが
美をかたちから逃 ....
困ったな
すごく困った
気持ちいいところ
ずっと押されてるみたい
ビリビリビリビリ
警報が鳴ってる
ドーパミン大放出
わたしもあなたも
快楽に弱いのは一緒
すごい
気が合うね

 ....
   蚊のはなし

鉄板の上で 表面が美しく焦げる
ミディアムレアな 霜降り和牛ステーキの上に
ニンニクをたっぷりのせて食べた 幸福な夜です。
(しかも おごりで)

家に帰り着く頃には ....
ホースを部屋に引いて
蛇口をひねるよう指示したら
部屋の中か水浸しになったが
わたしにはそれが
どういうことかわからなかった
 足の裏に体重がある
 芝生は必要な分だけ沈む
 暗がりの松林を背に湾岸高速が走る
 ゴミ箱と水道の蛇口には距離があって
 その間に
 水色の作業着の男が一人立ってい ....
 梅雨ってどうしてこうジメジメするのかしら
 {ルビ通=つう}ってどうしてこう自滅自滅するのかしら


 ほんとうよねえ やっぱりお小遣いの話、けんかになったわあ
 混沌よねえ   やっぱ ....
一口でシュークリームを駆逐して
街はひとびとを覚えていく
だれかに合わされた周波数を指でいなしながら
トイレでほつれた糸を引っ張ってる
女の子たちが太陽を罵倒するので
ぼくも何だか空を見上げ ....

午後
湖まで
二万歩を歩く
ふたりで歩く
途中
息づかいが消え
ふり返ると
青桐の葉を持って
笑っている。


タバコを買いに
五階をくだる
ふたりでくだる
途中
 ....
今日も世界は果てしなく
夕焼けに向かい
沈んでゆく
今日も世界は果てしなく
花開いては散ってゆく

明らかにぼくは夕焼けだ
明らかにきみは夕焼けだ

砂まじりの唾を飲み込んで
涙目 ....
ベランダを
君は
どのように名づけていたのか
知らない
ただ 
白い部屋のなかに
そこは
紛れもなく
草原だったんじゃないかと
僕も
一輪のガーベラ
十分だったから
ようやく  ....
ぶつぶつと
涙吹く
蟹たちの
{ルビ現実=うつつ}を食って
それでも
なお
風をみつめている
乱視の交差点が光にまみれている
穴に落ちてしまわぬよう
慎重に渡る


いつか
二人で広げた新しい傘の下
けれど赤と青は紫にはならず
個体であることのかなしみを知った


ほ ....
ごうごうと響かせる飛行機と
大小不揃いの草むらの間
用途不明の建物が
誰かに忘れられてそこに居た

穴だらけの屋根はもう屋根じゃなく
その上でロケットみたいな煙突が出っ張っていて
いつか ....
男は物陰で
右目だけ出して
立っていた

男は物陰から
右半身だけ出して
立っていた

男は物陰から離れ
ようやく全身を見せた


そんな事にひと月も費した


まったく ....
光したたる場所に立ち
足元にまとわりつく魚を見ている
緑が照らす灰の息
耳のすぐそばにいる雨雲



肩に沿って
光はこぼれ
水に落ちて
声に変わる
たどりつけ
たどりつく ....
1.エスパー(もしくは君)


エスパーも、変わらない。ただ気づいてしまうというだけで、同じように揺れ動いて、俯して、辛うじて立ち上がる。忘れてしまおうとしては、切れ端に、文字。読めないけれどつ ....
ひくひくと
こころがひくついて
うまれて
はじめての
すんじきゅうかを
しゅちょうしたから
おれは
ぴくぴくと
からだを
けいれんさせながら
それにこたえようとしたら
そりゃあな ....
あなたの好物を作ろうと
夕暮れ
サンダルを引っ掛けて買い物にでる

昨夜の 些細ないさかいの 償いに
海老の殻を
無心でむけば
いとおしさに変わるような気がして
という
無邪気な ....
鍵を見つけたよ
扉を見つけたよ
鍵穴を見つけたよ
扉を開けたよ

なんてすてきな世界!!

靴を覆い隠す
くるぶしくらいの花たちが
まるで海のように広がって
ざぶざぶと歩けば
蝶 ....
掌の木々が育ちすぎてしまったので
部屋はまた落ち葉で満たされていく
金属疲労した喜びのような朝焼け
台所の隅にある停留所で
君は名の知らぬ街へ行くバスを待っている
その靴は曇り空の下 ....
風のなか
ひらかれる本
ひらかれつづけ
とけてゆく文字
とけてゆく頁
「死にかけた鳥を
 藪の根元に置いた
 雨を避けられるよう
 鴉を避けられるよう
 湿った土の上に置い ....
ふせていたけど
穴があいたよ
ルルルル
ばら色を齧って
魚が空を泳ぐ
もう帰れない予感がする

壊れた鍵のありか
教えてもいいけど
まるく波を描いてよ
透明じゃなくていいから

 ....
なんだか喋りたくなくなったと
ガムリがいうので
グラスの底にしずんだ
まるい氷をみてた
ガムリのすきな話
手持ちのトランプの
模様やはしくれ
でもたぶん
話すのが面倒になってきた
そ ....

夢を見た
わたし
道路にいて
マンションの
わたしの部屋を
なぜか
外から
見ていた

マンションのベランダに
あなたが出てきて
洗濯物を干していた
なんだかとても
遠 ....
湾鶴さんの自由詩おすすめリスト(608)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
終点- 霜天自由詩604-6-4
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灰色- 本木はじ ...自由詩204-6-3
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ノート(指)- 木立 悟自由詩504-5-25
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