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昨夜ブランコを聴いた公園に
再び立ち寄ったら
子供たちの笑い声がした
見ると
遊具も砂場もない
公園の中心で
小学生くらいの子が三人
はしゃいでた
青っぽい砂の地面 ....
結ぶ手の影がこだまする
無数の鉄路の冬を越え
灰がこぼす粉の首
白へ白へ 消えてゆく日
花があふれ
段をのぼり
影と話し
蒼を残し
水が水を伝え
音は ....
僕という泉の湧き水の量は一定のはずで
僕は泉の水をちょうど飲み干すことで毎日を生きているが
それ以上の水が必要とされるとき
仕事の熱量が僕をさらに引き延ばしていき
もはや水ではなく ....
>吹いて
<吸って
<吸って
>吹いて
あたたかい息が
リードをふるわせると
やわらかい音符があらわれる
>吹いて
>吹いて
<吸って
>吹いて
さみしい唇を
....
火が燃えている、火はささやかに舞い、わずかな黒煙を伴い燃えている。
すでに燃え尽きようとしているその男は、小さなともしびに油を注ぐ。
日が燦々と差す部屋の片隅の小さな戸棚を開けると、油の瓶が並んで ....
トラックの運転手や作業服の男たちで賑う
国道沿いのコンビニの朝
駐車場の隅の喫煙コーナーに
隠れるように佇んでいる
くすんだ鶯色のトレーナーに古びたGパン
真新しさが不釣合いなスニーカー ....
枯れ井戸の底に蹲って
見上げている 星空
赤い色の流れ星が 切り裂く
家路を急ぐ 羊飼いの少年
今朝通った道は,塞がれている
黒々とした金属光沢の壁
青ざめた月の光ほど孤独
....
タバコの箱くらいのおおきさの
チョコレートの箱に
金魚の絵が描いてあって
その金魚は箱をぱしぱしとたたくと
絵のなかの水のなかで
ぱしゃぱしゃと跳ねるのです
面白がってぱしぱしぱしと
....
大粒の水滴がつたう窓辺で
1人頬杖をついてまどろんでいる
轟音と共にひび割れる空
その破片を恐れてどこか違う空へと飛んで行った鳥達
母なる大地が容赦のない雨に鞭打たれる姿を見て いたたまれなく ....
梅雨の晴れ間に、ひときわ
紫陽花は朝陽に輝いていた、その朝
報せの電話が真夜中に鳴った
冷静と言えば、聞こえはよいが
私の応対は驚くほど事務的であった
どこかに、安堵が潜んでいた
....
この先の道をまっすぐゆくと
あなたのいままでに見たことも無いような
途方のない長いトンネルが在ります
トンネルに入るとそこはとても暗く
振り向くとついさっきまで身を置いていた入り口の手前の ....
凪いだ水面のしずかさで
花のように老いてゆく
女がいる
さくら
と よばれた
ひとりの女は
ひとりの男の
妹で
おまえのよろこぶような
....
世界のずっと東にある農村では
もっと西の都会よりも早く
夜明けが始まっているはずなのに
朝を待ち続ける
不思議な潅木がある
新緑が芽吹く軟らかい音が聴こえる
....
今日は
晴れてくれて
窓は全開
ほのかな潮と
草のにおい
洗濯物から漂う柔軟剤の香料も清々しく
戸締まりする気になれなくて
遠くの小型飛行機のエンジン音を聞きながら
まったりと
やじ ....
星が
揺れる
みなと
水面に投げ入れられた小石が、
いくつもの、
浅い、とうめいな
円運動の光を連続させながら、
熱風の凪いでしまった
真っ黒な海を、
ひゅるひゅる
ルル
....
貯木場で死んだ友達を思い出した
遊んでいて転落し
浮かんだ材木の下に潜り込んでしまい
溺死したのだ
指の爪がいくつか剥がれていたそうだ
重い材木と材木の隙間を
懸命に広げようとしたのだ ....
少女の耳は
たくさんのこころをきこうとして
とっても
おおきく
あたまから
ひらきました。
中心部は
とっても
あつかったです。
あついあつい熱をじゅうじゅう持って
みんな ....
邪魔するもののない
桜の枝は見事に
川に伸びて行く
怖いもの知らずの
賢者のように
雨が降り注ぐ
水面に雨粒のいたずら
無数の円が形作られては
お互いに打ち消し合う
鏡面は形作ら ....
春の庭は公然の果実となった
うららかが市民権を得て手を振っている
春嵐の気まぐれな登場が
時々番狂わせだけれど
戸惑うことなくスプリングコートを
選んだこの日にも季節は私に謳歌を許した
....
道すがら、響く朝、沈む怠惰に焚いた一握のアヴェマリア
音もなく、事なく翳す虹を見たまま果てた畦道の光景
想定、それは不可能だった、って羽化の先に流れ込む証言に
答弁を待つ音霊、乱れ飛ぶ光と影 ....
小さいころ、春になると
ばあちゃんと手をつないで
つくしを摘みにいった
いつも風が強くて
河川敷にはいっぱい
つくしが伸びていた
シャツにてんとう虫をつけて
ビニール袋につくしとタンポポ ....
ちゃんとお葬式はすませた?
そう だって もう死んだんだよ
死んだんだ
だからお葬式
望遠鏡買ってもらえたの?
月を
見ていた
はじめて知った
夜って宇宙だ ....
揺れる心地よさに
居眠りしていたわけではないが
通過してしまった駅があったという
ぼくを待っていた人に気付かず
遠ざかった町
乗車駅の ....
詩ちゃんねる
イソップ物語をモノ語ろう!!
1:汚れちまった名無し---2015/02/05(水)
イソップ寓話で一番好きなモノは何だ?。。
さあ、来い!
2:心臓の涎れ-- ....
わたしの胸のなかは
春がくると、空の色とおなじになる
うぐいすも桜もないこの町を
がたのきた軽自動車で駆けてくあなた
風のそよぎが耳にうたう
鋏を ....
ひとの心に降るという
ましろな雪に
触れたくて
ずっと
ひとの命に寄りそって
ひとの命を
慕ってきたけれど
それは
もしかしたら
ひとの命を奪うことに
なっていたのではあるまい ....
デイケア・センター
チカヨレバ
淑女メヲヒラキ
ネムイノヨトイウ
デハアッチヘユキマス
ウナズイテ、マタメヲトズ
若イコロノオ写真ハ
キットオキレイデショウネ
デハ今度オ持 ....
17歳
自分が5人に
分裂したらいいのにと
切望していた
17歳
ハタチになりたくなかった
17歳
歌唄いに憧れた
17歳
遅刻常習犯
17歳
バイトを掛け持ち
渋谷公会堂に通 ....
子を寝かしてから泣く予定
オリオン星座に覆われて
真夜中道を一人で歩く
草は寝息を吐き出して
木々は伸び上がるのを休んでる
蛇行しながら伸び行く夜道
等間隔の電信柱
夜空を切りとる電線たちを
交わし合う言 ....
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