すべてのおすすめ
昨夜の口喧嘩の
後始末もそこそこに
降り止まない雨の中へ
ぼんやり歩き出す

昨日より重い靴底
視界に覆い被さる雨傘
押し黙ったまま濡れる自転車
舗道にすがりつく安売りのチラシ
 ....
ぼくはいつも
あおい国を探している

仕事場へ向かう朝の舗道で
灰色の敷石の
一つ一つの継ぎ目から
あおが立ち昇る

草原の朝露たちが集まって
小川になり大河になって溶けて行く
 ....
はじまりは喉笛で、下から上まで続く階段が蜷局を巻きながら地球を埋めているときに、経血間際どもの血みどろは表される。
よくわからない管の奥から送り込まれる液体の炎がじゅうじゅう鳴いていて、ちぎれそうな ....
テーブルのチェス盤を
ホームレスの男が布きれで拭いていた
ジュースや鳥の糞をこすり落とし
手でベンチの砂を払う

彼は物乞いではなかったけれど
ここに通う常連は
ヌードルやスナック、財布 ....
まだ幼い頃
家族で夜の海へ
泳ぎに出たのだろう
若い夏草のような
家族で
私は玩具のように
小さな浅黒い生き物
だった

海もまた
生き物だと
生々しく感じたのも
それが初めて ....
がんばりんさい きばりんさい
けれど ちからを ぬいてきばりんさい
どうしても 我慢ができんときは うちを おこりんさい
あんたになんもしてやれん
あんたの出すもんを うけとめて
 ....
 +
がちゃがちゃを回すときのわくわく

のどを駆け抜ける炭酸の刺激

あめの歌、ギターの弾き語り

どなり声、罵倒、愚痴、傷

そんな健康的な恋がいい


 +
柔らかいだ ....
眠れない夜は僕にはなかった
いつもヘドを吐きながら意識が戻ってくるだけで
眠りたいなんて思ったことは一度もなかった

腐った柿のヘタを何十個も飲み込んだあとに
胃の中に暴れ狂うミミズを一匹放 ....
 始めから、カップは空だったのだ。
 ゆらゆらと天井から吊らされた裸電球にまとわりつく湯気は
 確かにそこにあったけれど。
 暗い部屋、何度も叫び、黙る、その、錯乱。
 底なしに、女である ....
雨を切る
水面のふたえの眼差しを
かたちとどめるまで震わせる
水上に口寄せる雲のとうげ
向こうは見えず雨惑い
みなもとに降る縦糸の舟が
あまさず小道を払いおとし
南の淵から流れる北へ
 ....
家族が皆
湯を済ませ
私が入る時には
既に それらは力なく
先ほどまで
あんなに
意気揚々と
張り切っていたのに
すっかり
ぬる湯めいていた

湯の中の粒子は
もはや
血気盛 ....
プラットホームで
白い息が揺れて
空に昇って龍になる

それに見とれながら
新幹線を待っている

少し足元を見て顔を上げた頃
蒸気機関車が到着していた

戸惑いながら人いきれに ....
今でも あの場所を流れています
高速道路の車列が整然と
途切れない 地平線のように続いて

形にならない声を
無差別に浴びて打たれ
そして 流れ 流れていく河

大きな河の膝の青タンを ....
年の瀬になると、人さらいがやってくる。寒くなって
きて、その年を振り返って、いろいろあった年を、あ
るいは何もなかった年を、何となく思い出している時
に、みんなが忙しくなって、着ぶくれした身体を ....
アマゾンの絞殺し屋といえば
大蛇アナコンダを思い浮かべるかもしれないが
本当はもっとすごいやつがいる
アマゾンのイチジク
それはジャングルの生態系を支える基幹植物のひとつ
細く弱々しい姿で巨 ....
夜のインターチェンジは光の花がつらなっているように

僕の孤独にしみわたってくるし

それを限りなくかみしめてきた気がする


つれない過去など捨ててしまったほうが良いのかもしれない
 ....
月は誰も見てはいない
月は自分を見ているものを
予知している
白く蒼く輝くのは
裏側の過去を隠すため

月には  ....
 
 
鉛筆で駅舎の絵を描く 
沿線にある家の 
縁側に弱い陽が差して
映画館の片隅では 
液体をこぼした子どもが
延々と泣き続けている 
エンドロールが流れ始め
遠近法で描かれた ....
抗生物質のかたまりがカテーテルの空どうを密(み)たし ゆつくりと圧(お)し はいつてくる 音のようなもの 実感めいたもの 午前3時

ペンチで爪をはがれた老ばの 叫び声をきいたような きいていない ....
あきらかなひとりを
あきらかなひとりにひもといて
明るすぎる街
誰もいない街


雨の爪
左目から背
骨から骨
痛みの無い痛みの外の
奮え 奮え


脊髄の海 ....
私は殺されたい
あなたのこの尊い気配の
寿命がいつか果てるのを
恐々としながら
夜を明かすくらいなら
何もかもやがて衰え
劣化しながら滅んでゆくのが
私にはくるおしい

命が、
風 ....
ここから.ここまでがセスジ部分です。

それよりも
結局は、焼いてしまえば同化する
それが形成肉の良いところでしょう。

─〇─〇─〇─〇─〇─

私、隙間だらけの本棚じゃ
どうも落 ....
物心ついてから
俺は異常だ
怪物だ
生まれてきたことが間違いだったんだと
現実と現実の狭間で
ことあるごとに思い知らされてきた男は
この世から消えてなくなるべきだという想念にとって
最高 ....
足が痛む時
私は足の存在を感じる
手が痛む時
私は手の存在をみつめる
心臓が痛む時
私は心臓の在処を想う
痛む時は
普段忘れているものたちを
思い出させる
誰かからの電気信号なのかも ....
少し神経質で几帳面すぎる
右手

無骨だけど何故か憎めない
左手

ろくに箸も持てないくせにと
名前すら満足に書けないくせにと
いつも左手をなじってばかりの
右手

何を語る ....
ポケットから
手帳を取り出す手が冷たい
ことばを整理する
その過程で
冷えてゆくものも温まるものもある
あられが窓をしきりにノックする
冬が訪ねてくる深夜

うまれてきたことに感謝し
 ....
当公司製品=名人御竹棒
日本人耳掃除するかた

シャキしてシャキして
奥のこうイク時め
耳赤をこそけるは
シャキしぎには
ヘアしがるんの
危険開いいるより
グッサリコ

ふきふき ....
木の内側に棲む蝶を
一羽の鳥がのぞきこむ
撫でられるたび
変わる冬


割れた石の階段の間を
雨が流れてゆく
破裂する水色
映る鳥


雪が雨を昇り
曇は曇を ....
  まるでこの世の始まりから
  僕を待っていたように
  茶色い床に君の
  十二枚の写真が散らばっている
  秋の風が窓の外で
  穏やかにはためく午後
  僕はグラスに冷たい ....
ソーニャ・テエルク・ドウルネイ

あなたは回りますね
色とりどりに
撥ねますよね
色それぞれに
心のテクネー
おもちゃの科学
空間を飛んで
失われた時を求めて
ステップを踏まずに
 ....
松岡宮さんの自由詩おすすめリスト(1241)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
表面張力- nonya自由詩28+*12-2-25
あおい国- 壮佑自由詩23+*12-2-22
蛸足都市- 自由詩212-2-21
返事- mizunomadoka自由詩412-2-19
黒い海- 真山義一 ...自由詩40*12-2-17
便器愛- るるりら自由詩20*12-2-16
健康志向(恋)- c自由詩612-2-15
ラスティネイルをジム・ビームライでうんと濃く作ってくれ- 竜門勇気自由詩2*12-2-14
逃避における錯乱- Ohatu自由詩412-2-6
雨を切る- 理来自由詩14*12-2-4
ぬる湯- そらの珊 ...自由詩5*12-1-23
いまはもうない駅- Seia自由詩312-1-16
なぐられ河- subaru★自由詩24+*12-1-8
人さらいがやってくる- 岡部淳太 ...自由詩711-12-31
しめ殺し屋- ただのみ ...自由詩7*11-12-28
夜の漂流と光と孤独- 梅昆布茶自由詩23*11-12-27
『十五夜』- あおい満 ...自由詩5*11-12-25
鉛筆エンドロール- たもつ自由詩611-12-22
冬とケロイド- いかりは ...自由詩8*11-12-17
夜をまたいで- 木立 悟自由詩511-12-16
いつか、風化してしまうくらいなら- 折口也自由詩4*11-12-15
形成肉のような本棚- yuugao自由詩4*11-12-10
はじめに謝っちゃおう!- 花形新次自由詩5*11-12-8
痛む時- そらの珊 ...自由詩12*11-12-6
右利き- nonya自由詩23*11-12-4
冬が訪ねてくる深夜- かんな自由詩16*11-12-3
中国製耳掻きの使用説明書_邦訳- 和田カマ ...自由詩1*11-11-29
めぐり_ふらす- 木立 悟自由詩611-11-25
レンズ- 草野春心自由詩21*11-11-24
ソーニャ・テエルク・ドウルネイ- m.qyi自由詩211-11-23

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