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どんな窓にこんな猫がいるのだろう
忘れもしない通った白い家の窓辺で
まどろむ幸せが充ち満ちて
目を覚まさないようにと
やさしく襟元に、毛布を寄せてくれる手は
だれのものなのだろう

いつ ....
たくさんの傷が同時に治りかけ
あちこちがみじめにむずがゆい
降る花のなかの
在る言葉 無い言葉


蛇の肌
猫の首
落ちつきのない
みどり みどり


三つの角 ....
石ころひとつ置いてきた
あなたの庭に

あなたがいないあいだに
そっと

昨日もひとつ置いてきた

一昨日もひとつ置いてきた

その前の日も置いてきた

どこにでもある ....
地下鉄降りて改札抜けて階段上って、パンツ、パンツ見えパ、見えないし、ふつう見えるわけないし、適当に広告でも眺めてたふりして視線を流して、熱風にやられる、マックブックを脇に抱えたランチ帰りの会社員を見送 .... ぼくの左手首には縫った傷痕が
はっきりと分かる様に残っている

外出の時は腕時計で隠せるけれど
家にいる時は時計は外すので
意識しない時にその傷痕が眼を突き刺す

愚かなことをしたものは ....
さかんに水が降りますね
明日に蓋でもするように
おびただしく注いでおります

地面の下はどうなっているだろう
私はこんな時決まって
泥濘に埋もれた兵士の白骨を連想します
それから恐竜の化 ....
買ってそのままにしていた自由帳が腐っていた。白い紙がずうっと続いていて白く腐ってい
た。目をそむけてもその白は瞼の中まで追いかけてきてだんだん日常の景色までも白く見え
始めていた。夏休みの初日に亀 ....
玄関の横の向日葵の鉢植えの横で
腹筋運動をしている奴がいる
奴が男なのか女なのかは分からない
(ホタルは、男が光るんだけどな)
分からないそいつは
無意味ともおもえる腹筋運動を続けている
 ....
停泊中のフェリー
汽笛を鳴らし動き出す
運河を越えて大海原へ

波に流されることなく
様々思いをその身に携え
水平線の遥かその先へ

乗り越えられない夜があって
置き去りになった思い ....
ビルの入口は吹きさらしだった

そこは風の通り道みたいになっていて

息できなくなるくらいの強い風が吹いていた

お弁当を食べたとき

だれにも食べさせたくなくなった

こんなおい ....
空耳か
外を行く誰かの声か
妙に近い場所で
聞こえてくる誰かの声
聞き取れず
無視できない
例えるなら
かすり傷の
痛みのような
その声…


 ....
裸足で
知らぬまに 遠くまできていた
虹色の汽車にのって帰ろうと想う
歩んだそこには、
軌道がしっかりのこっている
帰りは 来るときほどの苦労がないね
そんな声がする
ただ、さびしいあき ....
赤いサンダルと
傷だらけの膝小僧
くくく っと
笑いをこらえた君の影が
僕の靴をはらりとかわした

日曜日の太陽は
すぐに傾いてしまうから
それぞれの
背中に淋しさを背負ったまま ....
どこまでも続く屋台の間にたちこめる
お祭りのにおい
お囃子の音は少し遠くに聞こえてる
すれ違う人は
恥ずかしそうに手をつなぐ二人だったり
肩車をした親子だったり
浴衣姿の少女は
金魚 ....
電車の
先頭車両の
運転席の
後ろに陣取って
景色の中に
割り込むように
のびていくレールを
眺めるのが好きだった

クハ モハ クモハ サハ

駅に
着くたびに
一息入 ....
同じ格好した仏像さんが二、三十

指の腹で撫でながら

ひょいっとひとつ持ち上げたら

あぁこのおもさがちょうどよい

ひんやりどくどく

てのひらの中から身体の中へ

巡る巡 ....
雨の日に
西瓜をノックすると
入ってます、と声がする

ぽこん

西瓜まるごと持つと
かなりの重量感があるのに
成分はほとんどが水なんだってね
ふうん、そうなんだ
果物を食べると
 ....
あなたは眠りにおちる瞬間のあなたを知っているか
あなたは知らないだろう
あなたのからだは一瞬のこわばりをこえて
完全に脱力することになっていることを
あなたは
ときどき
それに失敗して ....
ぼくらの町に
ヨシキリがかえってきた
一羽は川沿いの桜の木に
もう一羽は中州の葦のしげみでなきかわし
恋の歌をうたっていた

そんなとき、子どもたちがドヤドヤやってきて
このちょっと変わ ....
ふくらむ風船を地上に繋ぎとめる碇が

今すぐそこにあります

私を複数の内の一人として再定義します

グリーンピースをいくらかポケットに入れておいたので万が一何かおきても大丈夫でしょ ....
液晶ヴィジョンで見かけた
クロコダイルが連れてきた幻想
半分のビート
半分の鼓動
無造作に
床に転がる
フェィドアウトの速度
むやみにシャットダウンすんなよ
明日の為に少し ....
空におおきな黒い鴉
歌ってもたずねられることなく
招かれることもなく
いつしか
無表情になったまなざしで
人を視ている
飛翔しても舞っている
とは言われない
かなしい翼は
だけど知っ ....
モザイクの中での消去や歪な挙動をみせる男の
首筋まで裂けた口が
映像として繰り返し上映されている夜は
使い魔を使って愉しむレインボーマン


とある一家が消えて
モザイクの中に消えて
 ....
 
 
世界は晴れあがっています 
わたしたちの頭は禿げあがっています 
この頭の表皮に繁茂している
おびただしい髪の毛がすべて 
アデランスだと言っても
あなたは信じるでしょう 
で ....
準利き腕に持たす
   縺れながら起動を試みる
   連続せざるを得ない
   一重しか着せられぬ魂の衣

天動説に猜疑心を得ぬ かつての利き腕
古びた微温湯に浸かった
自己愛に引きずり ....
あの人傘さしてない

田んぼの真っ黒を睨むのだ
汗が畦道を進んだ先でぽたぽた落ちてる
恐ろしいまでの星と葦の群れに
身動き一つ取れない
梳いて髪のように拐かされたら
発振に重ね合わせる
 ....
猫が死んだ
でもそれは嘘だった
しばらくしたら動き出した

なぁんだ嘘か
騙されて損した


猫が死んだ
でもそれは本当だった
しばらくすると体がカチコチになってた

なぁんだ ....
その昔、水は鉄を含み、鉄は水の浄化を畏れ池の沼と溜まる
森の樹海より沼を這いい出た
池は湧き水へ灌がれ
道を逸れた一人の女僧が餓鬼を孕む
いつの日か鬼が母となり
母は子を宿しながら性 ....
蝶のくちもと
触れる予兆
硬い草色
舐め取るふるえ


粉にまみれた異母兄妹を
泡のように飲み干して
こぼれた光
夜の 市街


皆のところに行けない犬
噴水 ....
村の外れの道祖神
何時からそこにおわすのか
村の平和を守るため、
悪霊妖怪退散の
結界 男女二柱
 天津麻羅の矛を持ち
猿田彦と天宇受売命(あめのうずめ)か

村の外れの道祖神
苔生 ....
松岡宮さんの自由詩おすすめリスト(1238)
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熱源- 砂煙自由詩4*12-7-17
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鬼火- アラガイ ...自由詩12*12-5-16
ひかり_まわりみち- 木立 悟自由詩512-5-15
村の外れの道祖神- ……とあ ...自由詩9*12-5-14

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