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蝉が鳴いていると
静けさを感じる
流れる汗が背中をつたう
夏の音がする
深い夏をかいて浮かぶ
蝉の鳴き声以外
かき消されて
どこまでも静謐が広がってゆく
{引用=
楽 ....
絶望し尽くしたその先
あらゆる虚しさが吹き荒れる突風の果て
自らのいのちすら
捨て去ろうと試みた乾いた諦めのなか
ぱっくりと開いた傷口もそのままに
静かに君が座っていた
こんなにも永い ....
3日後に映画を見に行くって話になったんだ
バス停で落ち合うってことに決めたんだ
もうなんだか満たされていく
未来を決めたようで
未来が待っているようで
占い師のそれよりも確か ....
タバコを
マッチで
吸うとうまい
ジッポは
すぐ壊れる
タバコは
やめれまへん
そんな
当たり前のこと
禁煙という
無謀な際は忘れて
なんかできる気する
税金食 ....
時の海へ漕ぎだして
ふたりで過去を掬おうか
それはとても冥いのに
きんの粒子は煌めいて
さらさらさらと溢れては
懐かしい木霊を連れてくる
刻の海へ繰り出して
あなたと未来を掴もうか
....
陰翳
夕闇も深まる時、
森羅万象は一斉に陰翳に色めき立つ。
ざわざわとひそひそ話を始めるものたちは、
吾が存在により生じる陰翳に、
己の己に対するずれを確認しながら、
自分の居場所から ....
丈夫な麻の暗幕
交友録の入った書架
最善策だけ入れた鞄に
繊細なガラスの時計
灰皿自身の大事な気持ち
プラスチックの椅子に
腰かけて
カモになる予定の僕
視界いっぱいに地雷!地 ....
丸いグラスの底のような南氷洋
地球儀をひっくり返せば
ほら、プカリ天辺洋
南氷洋の狼という映画があった
嘘つけと君が言う暑い夏
それでは御簾の向こうに涼しく
南氷洋のおおきみとか
バカと ....
反語を
真に受けてしまい
申し訳がない
わたしの智慧の無さに
愕然とするべきだ
嘘ではなく反語
まったく反対のことを言おうとしていた
わたしにはわからなかった
あなたは ....
くちぐせは陽射しを遮り
ぽとりとおちる
無限に文字起こせば
ガリガリくん木漏れ日だったり
日暮れのひぐらしだったり
鈍いことほぎ
まだ早い りんごをもいで
ひとつ、ふたつ、歯型
皮を舐める 果肉に届かず
つるつるで てしてし
舌に引っかかる弾力
一呼吸 おいたら 波の音
いつの間に 手一杯に 貝殻
....
自称詩が紙になったら
紙が可哀想だ
ウンコみたいな自称詩を
塗りつけられて
トイレットペーパーなら
ウンコが終われば
誰の目にも触れられずに
流されて綺麗さっぱり
なくなるけれど
....
すみません
Vシネマの役者になりたいんですが
あなたにはムリですね
どうもありがとうございました
キケンな暑さだというから
不要不急な外出を避けて
涼しい部屋で怠惰を決め込む
ドアが開いて
ドロリと溶けかけた君が
熱い外気と共に入ってくる
君と僕の温度感の差は
いつになっても ....
過去は変わらない
だから安心できる
未来は分からない
だから不安だ
人は皮肉に翻弄される
弱い人も強い人も
必ず弱点を備えている
それを夢がつく
わたしは善がいいものだと考えた ....
誰もが愛されたいのだ
どんなに醜い心の状態であっても
どんなに小さく弱いものであっても
キリスト教の神はそのあまりに大きな愛のため
自分を信じないものたちを憎んだ
キリスト教の神は愛し愛され ....
輪舞する死の神々は
私のこころで
ほほ笑んでいる
今は亡き
あの人と
空の海で泳ぐ鳥は
一羽でずっと行く
私の魂を乗せて運び
あの人の魂と会わせてくれるために
どこまでも
....
○「漁夫の利」
自民党と立憲が
対立し
小党が
利を得ている
○「薩長連合」
国難ならば
大同団結せよ
○「鳥の鳴き声」
朝早くから鳥が
鳴いている
ふだんは聞かない ....
{ルビ小夜=さよ}、{ルビ小雨=こさめ}降りやまぬ{ルビ埋井=うもれゐ}の{ルビ傍=かた}へ、
{ルビ遠近=をちこち}に{ルビ窪=くぼ}溜まる泥水、泥の水流るる廃庭を
葉から葉へ、葉から葉 ....
{ルビ屑屑=せつせつ}と自慰に耽る{ルビ雌雄同体=アンドロギユヌス}。
{ルビ人葬所=ひとはふりど}にて快楽を刺青するわたくし、わたくしは
──溶けてどろどろになる蝸牛。*
さもありな ....
窓ガラスに
雨垂れと
蝸牛
頬伝う
私の涙と
あなたの指
物には物の構造があり
独自の色や質感がある
なおった眼でそれらの語りかけを見ていると
やはりかつて生きていた木材に一番親しみを覚える
物になってもかつての生が痕跡を残している
暗い筋と明るい ....
強く手を引かれて
連れられていった花畑
しわくちゃの笑顔と
あなたの瞳が語った
「今日で最後」
どうして
約束したよね
ずっとそばにいるって
もうすぐ
あなたがあなたでなくな ....
・・・無音の荒れ地から、
地球の景観は むごたらしいほどの壮麗な美しさ
海と雲のコントラスト
星の陰 マイナス170度の砂は、
手の届かない 蒼い海を懐かしむ
月は人を受け入れ
....
駅伝のタスキも手元にないまま静謐の儀 残るおいぼれ らどみ
ひとりひとり違う個々人の特性があるわけで一概には言えなくても
ひとりの人が生物として生きている時間は有限なのは間違いなくて、
も ....
アリが爪でガラス窓を登った
でこぼこしているからだと
思い込んだ
道が変化した
思い詰めてスグリの実の生る
植え込みのしたに人の声を聞いた
「用心に用心をかさねた」
「手に手をかさねた」 ....
瓦をこじんまりにしてさえ
桜はまだ冷凍しており
叢を手分けして切り捌いても
漁師の足もとにも及ばず
だからとて裁判を穿けば
そこらじゅうが泥だらけに成る
まだ紫陽花か
愛されたもう小 ....
夜、開け放った窓から、
しとしとと雨の水の気配、
その少し生ぬるい涼しさに、
ぼくはなんだか妙にワクワクそわそわ!
夜、その湿った夏の夜風に混じって、
青々とした草木のにおいが、
さやさや ....
ひゅーん
ぱーん
ぱぱんぱんぱん
ぱぱぱんぱぱんぱん
ひゅーんひゅーん
ぱぱぱんざざん
ばりばりばり
ひゅーん
ぱんぱぱんざりざり
ぱーんぱーん
熱い夜
炎の花が咲く
君の ....
本当の青空 見たことあるかい
良く晴れた日でもそんなに青くはないよ
水色とかそれこそ空色とかって感じで
カリフォルニアとかモンゴルなら
本当の青空が見えるだろうか
本日は ....
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