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東の窓辺で目を覚ます
ゼラニューム
もどり梅雨の雨声が
耳にしたしく寄ってくる
麦芽のような珈琲の香りと
かるくトーストしたクロワッサン
昨日の埃とまざりあった
....
見えていないものがあると
判断が狂う
実に、何も見えていないのである
天才と狂人は紙一重という
今は、天才とバカは紙一重という
僕にモザイクが入ったのだ
そういうわけで
....
茶色いカモが泳いでいる
滑るように
鳥は水面を羽で打つ
愛の鳥は優しくて
惚れてしまいそう
半分に千切ったみみずを
ヒナに与える
鳥はせっせと子育てだ
ここでも永遠愛が
始まったんだ ....
レコードにハッカ油を垂らす
聴いたこともない政治の季節がやってくる
夏はここから始まって
そこかしこに収束する
香るハッカは
それを中和させる
一つの方法に過ぎない
そして
そして ....
わたしについて
詩における一人称
または一人称に対しての考察
人類最初の一人称は
叫びだったように思うのです
誰に対して
わたしを放ったのでしょう
それは夜であり
的であり
であるな ....
川の下流の
濁った溜まりに
ひとりの男が浮かんでいた
藻の髪をひろげ
陽の光をまだらに浴び
子どもらは棒でつつき
逃げて
また近づく
「またや またや……」
老婆が畦道で呟く ....
ジリジリジリジリ
おにきす
ヒリヒリヒリヒリ
涙
白波の果ての
ギリギリ
息が出来る
愛しい
青と透明のチューブ
青と透明の割合は
43:57
それでも
透明が
それ ....
ずっと考えてしまうなんて
まるで好きな人みたいじゃないか
思いの重さは一緒
やめよう
好きじゃない人のことを
あれこれ考えるのは
そう思っても
気づけばまた考えている
考えるな
....
○「勝てない」
天気には勝てない
人間が合わせるしかない
年には勝てない
これも人間が合わせるしかない
恐妻には勝てない
弱夫が合わせるしかない
○「矛盾」
矛盾には
言葉の矛盾 ....
涙だけ
こらえていれば
心など
無視していてもいい
あまりにも
深い
深い深いこころの奥にある剣を
ぎゅっ!
と握ってみたくなる
夕闇の家路
そしてあしたも朝になれ ....
華が人知れず馨る夜
星と風が生まれて、通り過ぎる。
星がいつも見つめているのは、
長く続いてる一本の道で
風がまだ心に抱いているのは、
雨の降りやんだばかりの道だ。
風の声と、 ....
昔の偉い人たちがあるべき姿
幸福について伝えてきたけど
見てごらん今の世の中を
戦争や犯罪
野心や欲望にいまだ満ちてる
知ってて知らないふりばかり
正しさってそんなに辛くて ....
玉を磨き続けた
さとりを得るために
心の中では信じ切れてはいなかった
いつかさとれると
しかし修業は嫌でも厳しい
かなりの難関の
障害を
クリアしてきた
いま目の前は晴れ
杞憂もなく ....
昨日思わなかったっけ?
あの人が好きだと
何千回も思った
涙があふれてくる
好きな気持ちで大人になれる
好きな仕事で大人になれる
時の流れがゆっくりになってきている
心に余裕が生まれ ....
○「愛すること」
愛することも
学ばないと
愛することが
できない
憎むことも
学ばないと
憎むことが
できないように
自殺なんてね、する必要ないと思うよと医者の笑う
する必要があった人を考えるのが貴様の仕事だろう
実は動機も割れているのである、えぇ、君が殴った
医者当人もご存知なのである、えぇ、僕が ....
トゲトゲが無くなるまで
話しかけよう
生きているから
いつか通じると信じて
サボテン
そばにいると癒される
トゲトゲだらけなのに
少しも嫌じゃない
サボテン
少しくらいサボろ ....
透けていくからだの
根っこのどこかで
何かが心を穿つ
目の前はかすむのです
小さな水槽の水草をちぎって
置き石の陰で横たわり
フロートガラスの壁に立ち上る
気泡をゆっ ....
お釈迦様
あなたの苦行の闘いは
必要でありました
瞑想巡らし
般若波羅蜜多を身につけられ
阿耨多羅三藐三菩提に至られた
すべての頂点に立つ人よ
あなたの入滅後
千年を過ぎ
末法の世に ....
○「生きている」
生きている
生きている
みんなみな
生きている
父母も祖父母も
恩師も友達も
叔父叔母も
近所の人たちも
みんなみな
生きている
僕の心の中で
思い出とともに ....
彼は、思う。
「俺は、生まれるべきではなかった」
と。
彼は、思う。
「俺は、被害者だ。大人になれないままの、未成熟者だ」
と。
俺は、思う。
「この男を責められる男が、どこにいよう」
....
なんと詩人は無責任!
適当な言葉を
きままに並べて
文章にする
それが詩だとうそぶく
どのように理解されようと
詩人は責任を持たない
そんな詩人が
ここ ....
街灯に群がる虫たちが
最近やけに多い
アパートの踊り場にも
伝えきれないメッセージを置いて
クモの巣に塵取られている
名もなき虫たちに
一コマ一コマ不快を浴びながらも
最近やけに多い ....
長い旅になった
疲れて
腰を下ろした
空からひらりひらり
悲しみに包まれた夜に
白い粉が降りかかる
旅人は永遠とつぶやいた
涙で眼が濡れている
不可能と思われた視界の中に
収 ....
私を越えていく時の数を数える
時が余りに遅いのは
自分の感受性が繊細になったからなのだ
と気づいた
未来がみえるほど
時は先を行く
眠りも死も
先に
自分の死は見えぬ
意識が失わ ....
○「うちの田舎暮らし」
*田舎暮らし
地域の役員が待っています
断ったら村八分になります
*田舎暮らし
虫と雑草との闘いです
のんびり暮らしたいかたには
向きません
*年功 ....
朝も5時にカーテンを開けて
空をみていると
なんだかやさしい気持ちなれる
地上はすこしだけ起き出していて
車たちは昼よりすこしすくない感じで
西へ東へ北へ南へ
今朝は外気を感じ ....
近未来
1、AIの自我を目覚まして人権を与える近未来
2、AIは単なるアルゴリズムで共存する近未来
3、AIを神として崇めて世界をまかせる近未来
4、AIと人の境い目がなくなってしまう近未 ....
海藻階段を上る像、気管号発行体
回転灯のちがえて 既読したきらきら
むこうから 返事はなくても、
いいような気がして。すこし舐めた
右下から順に崩れていくように)
空っぽの韻律がうたってく
....
○「生きている」
みんなみな
生きている
生きている
今日も生きている
僕のこころの中にちゃんと生きている
○「人生」
人生は
短距離走ではなく長距離走だ
ペース配分が大事だ
....
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