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乾いていて冷たいそれを
おれは か細いからだに縫っている
目や耳や口すら覆っている
輝いたことなど一つもないが
揺れ動かず しんとしていて
煮詰めて固めたざらめのよう
黒々してて 鈍重で
 ....
おびただしい埃が 肺を満たしている
生きているだけで その分だけで
身を汚すほどの 罪が
この部屋に打ち捨てられて 項垂れている
伸び荒んだ前髪が 目を刺している
おれは訳もなく 息を潜める ....
歩いていると
轢かれたら死ぬ車が
なんでもなく 頬を通り過ぎていた
風が肌を擦れて 痛い
土煙がつく
爪先に汚れが詰まる

家に帰って
幾つもの肉を食べた この手で
擦り寄ってきた  ....
まどらかな 朝の空気が
うすくのばした 綿みたいに
街中を したたっている



誰かが眠っているであろう
真っ赤な屋根の お家が
折れた 背骨みたいに
やわらかく
押し潰されて ....
ぼくは世界の真ん中の通天閣の上で回るぐるぐると回るただあなたを待っているえも言えぬままに待っている優しさにさ身を摘まれ優しさに身を包まれ優しさにさ身を詰まれ優しさにさ身を浮かべ優しくあろうとするんだよ .... 駅前の広場には 冷たい光が流れてて
わたしたち まるで 水族館のなか
ふたりで買った 炭酸水が
手のなかで 静かにゆれる

君は なにも言わずに
じっと ボトルの気泡を数えてた
わたしも ....
あたしの目
ざらざらなの 夜風
くれないの うらかなしげな
からからと たびびとのあしおと
ぐるぐると 眠り果てた 子ども

死にたがり 空 鳥はただ飛ぶ
うるさいの さざめくすべて
 ....
過去よ
あなたを 引きずっていく
とめどない ひかりの奔流
冷めるように ひろがる
その 指先の みずいろの波
鹿たちが 海を駆けていく
森の透くような そう
透くような 香りがする
 ....
白いおひげの モフ
びくびくと 世界に
だってさ 生まれたてだもの
わしゃわしゃと 撫でたら
モフモフと いじらしい

やわらかな黄金の モフ
わくわくと 景色を
あっ! あっちで花が ....
くじらが泳いだ 雲のなか
わたしは そうっと 手を這わせ

ほつれた からだに 火を垂らせ
燃えつく心を 口ずさむ

中途半端な 感性を
握って こさえた 造形の
美しさすら 知らない ....
あの頃みたいに 小さな絵本を
読んで聞かせて 欲しいのだ
いつか なにもかも 忘れてさ
眠りについて しまう まで

誰も知らない 小さな部屋で 
手を 繋いでいて 欲しいのだ
やわらか ....
もしも 運命的な美しさが
あるのだとしたら

あえやかな この背中の
ちいさな 骨のひとすじの
ま白さの なんと おぞましいこと

そうだ いのちは おぞましい
まばらにひかる この  ....
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