土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す

捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら
 ....
おかえりなさい おかえりなさい

旅先から帰って来たばかりの僕に
いきなり響く声の渦

おかえりなさい
       おかえりなさい

夕に傾き燃え上がった太陽が
一日の最後を焼き尽 ....
森を抜ける、視界が開ける、緑の草地、寛ぐ人々ーひろびろひろびろ奥空まで

広がる光、光の広がり、奥空一面、黄白く光る光の体

あれは何だ?あれはなんだ!
私は圧倒されつつ開放されるー情欲を、 ....
宏大な界が突然開ける

視界右上奥に
空の濃く暗らんだ青が微かな裏光りを帯び沈黙して在る

視界中央仰げば
巨大な白雲無数、それぞれの意図を持ち漂い溢れ流れている

視界正面遠く近く
 ....
郊外の田は収穫のあと放置され、新しくイヌビエがすでに生い茂り、晩秋の季節特有の屈強なアメリカセンダングサが雨に打たれている。
ときおり雨足は強くなるが、大雨になることはなかった。
雨はすべての世界 ....
芝生の海に
レジャーシートの筏を浮かべ
寝っころがったその先の
青い宇宙の奥行きを考えないで
ただ
平面の広さとして
憧れるだけであった
その日は
確かにあったのでありました

芝 ....
ぱらぱらと降りそそぐ
オレンジ色の十字星     / ジュウジボシ
軽やかに土を跳ね
思い思いの居場所に
身を委ねる
 
 ....
片野さんはシステムで
片野さんはその前には詩を書いていた
片野さんがシステムを書き出したので
片野さん、システムですね と言うと
片野さんは、詩ですね、と答えたのだった

片野さんの最終ロ ....
一秒ごとに
とどまる
時間が
抜殻として
輪郭を残し
なだらかに
連なる

呼吸と
思考
いくつかは保たれ
いくつかは置かれたまま

ふりむけば
うすい
半透明の
殻が ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
田中教平さんのおすすめリスト(941)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
人-生の刻印- ひだかた ...自由詩7*16-4-14
VISION.04- ひだかた ...自由詩116-4-13
VISION.03- ひだかた ...自由詩116-4-12
VISION.02- ひだかた ...自由詩6*16-4-11
帰化植物- 山人自由詩9*14-1-24
幽霊筏- 北村 守 ...自由詩810-12-21
金木犀_零れる- 鵜飼千代 ...自由詩14*10-5-26
片野さん- れつら自由詩11*10-3-6
アースシャイン- 夏野雨自由詩64*08-2-8
現象でしかないひかり- 水町綜助自由詩37*07-4-16
空中列車- 服部 剛自由詩25*04-10-3

Home 戻る 最新へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32