「孤独死」とまるで孤独でない生や死があるように言われましても 絡まるイヤホンを揉んで
非接触に移行できない未熟な時間
あの日から

私の恋愛のシャッターは

下ろしたまま

もう二度と

上げることは無い

永遠に
夜のもの夜にしかない星空の悩みの中で生きる人々

新しい結婚式場次々と式を挙げない若者多い

文通が何十年も続いてる子供のことや世の中のこと

作ったことない料理にも挑戦し失敗と言える失敗 ....
二〇一七年十月一日 「蝶。」


それは偶然ではない。
偶然ならば
あらゆる偶然が
ぼくのなかにあるのだから。


二〇一七年十月二日 「「わたしの蝶。」と、きみは言う。」
 ....
晴れた日の海のような青
遠い島まで泳いで行けそうな空

台風の落としものを拾う子ども
背中には
期間限定の羽

台風が去った朝に
台風の行方を考える
身軽なようでいて
実は
ひと ....
しずしずと夜が明けてゆく
早朝からクラッシックを流している
近所迷惑な騒音の確信犯だ
ただのPCスピーカーだけど
サブ・ウーハーを備えているだけあって
ハーマン・カードンの電気クラゲは
か ....
秋口が開き
無辺の静かさ、響く
赤々と彼岸花咲く土手の向こうから
手招きするように
ゆっくりと、ゆっくりと

)もうはっきりとは
)思い出せない過去がある
)色褪せながらジリジリと
 ....
KAMAKIRIの雄に生まれなくて良かった
KAMAKIRIは雌と雄が交尾した後
雌が雄を食べてしまうらしい

俺がもしKAMAKIRIの雄に生まれてしまったら
一生童貞通さなければと思って ....
壊れる前に補修するのは
もったいないから
壊れるまで使う

もったいないオバケが
救うべきは
もったいないオバカだ
アルマイトの弁当箱には
頭の焼け焦げたメザシが
白い飯の上に載っていた
梅干しが隅に添えてある
崩れた厚焼き卵もあった
新聞紙に包まれた弁当は
開ける前から魚臭かった
あまりにも見栄えが ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように

恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません

たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
  順々に
  液状の名詞が
  格子に垂れてしたたる
  世界のおおよその大きさが
  張られている 複数の 頭蓋
  額縁にぶつかり 欠けてしまった
  顔のような 意味

 ....
良かった
猫を見た時の私の思いは
可愛い だったから良かった

私の中にあるそれは
確実に私のものだ
それは絶対に
誰にも奪えないものだ

驚いた
仕事でミスをした時の私の思いは ....
そうやっていつも気づかないふりで逃げる
上手く逃げたと思っていても
いつかは対峙する時が来るものだ
ひとり
佇んでいたプールサイドは
夏の光に汚れて立つのがやっとだった
きみが
手のひら ....
日がな一日
謎は謎として在り続け
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺動し
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
予感 ....
二〇一七年九月一日 「陽の埋葬」


 文学極道の詩投稿掲示板に、作品「陽の埋葬」を投稿しました。よろしければ、ごらんください。


二〇一七年九月二日 「2010年11月19日のメモ 」 ....
暮らしを愛せる
ただ目覚めが良かっただけで

苦手な料理が重くない
砂糖ばかりに頼ってない

「足がある」
椅子が教えてくれた
だから外へ出る

町の人たちのように
いつか苦 ....
話しそびれてしまって浅い水路で風がわらう


ぼくたちのてのひらで火傷した蛙の


フリーズと


ラケットを肩にかけた生徒たちが


それぞれの家に帰る


ざ ....
ふるさとみたいな
おなかのつめたい石に
雨が降る

チャコールグレーの傘をさした
すぎやまくんに
水溶性の雨が降る
溶けていくね
好きだったのに

ほんとうは存在していない ....
身の丈に合わない服を着てみて
この引きずっている感じが良いんだよ、と
大人ぶってみせた
わたしたちはもういない
スカートを折って丸めないで
シュシュで留めないで
靴下は真っ白で脹脛の半分く ....
 ぼーっとした子だったわね

 みんなが笑ってるとき

 なにがおかしくて笑ってるんだかわからないの

 でも、「いま笑うときなんだなあ」って、

 なんとなく気付くようになったんじゃ ....
圧倒的な魅力さえあれば
すべて
うまくいくのにね

たとえば食事
たとえば逢瀬
圧倒的な魅力さえあれば

願いはくずれるためにある

ダックワーズを
ほろほろ食(は)んで

 ....
脳は頭がわるい

と顔が笑う



混色と純色をまだしらない

まだらのだらしない原っぱで


家を建てない


美と死と箸をすっともってしまうと

テレビのタモリと暗 ....
ちいさく、なった




もいちど、ひらいて

見ようかな


あせを、ぬらした

想い


あのひも、かわらぬ

入道雲
夏の子孫になり損ねました

また置いてけぼりです

誰もが暑い坂を駆けてゆくのに

白い夏制服の誰もが

それなのに僕ときたら

汗のかき方さえ習得していません

父も祖父 ....
世界は終わってしまっていた
ただ 世界が終わってしまったことに
気づかないひとりが
円形舞台のうえで
踊っていた
世界は終わってしまっているので
そこに音楽はないのだが
音楽があるかのよ ....
     もともと弱っていたのか
     怪我をしていたのか
     詳しくはわからないが
     知り合いが土鳩を踏んでしまった
     まだ息はあるが瀕死の状態で
  ....
遠雷や深夜のシンクの銀のいろ


生きている時間が光る梅雨の雷


梅雨晴やギフはお家でお留守番


テーブルの上の湯気かな虹二重


風青しキッチンクロスを干して空


 ....
    湯舟につかった
    踵が泣きそうなため息をつく
    どうしたのと
    心配顔する膝小僧
    そうだね、
    今日も疲れたね
    ふくらはぎは黙り ....
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KAMAKIRI- こたきひ ...自由詩221-9-19
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真っ白な一日- ひだかた ...自由詩721-9-14
詩の日めくり_二〇一七年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*21-9-13
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