背中を向けて
欺いてくれ
カラス鳴く早朝(あさ)
消えてくれ

さんどやしどの
嘘くらいなら
不思議な顔して
見ないフリ

君の悲しい
笑顔を見せて
くれた夜から
罪を知 ....
額に、頬に、指先、肩に、下腹に、クリームをすり込みながら、世界が嘘になった時のことを考えている。もしくは一時本当だった世界のこと。いま飾ってあるのは、八重咲きの小さいオレンジ色のすかし百合、白に赤 .... たった1。Cの寒暖差で
きみと僕のこころの隙間が
埋まらない

君と僕は似ていても
1。Cの差をゆずらない

修辞学を駆使しても水溶性の会話は
多様性の海に拡散してゆく

ノルウェ ....
あの日の津波で
何万のペンが
流されたことだろう

たった一本
生き残ったペンは
誰かの胸のポケットに
しがみついていた

ペンはまもなく
もとの暮らしに

書くものは以前と同 ....
二〇一八年五月一日 「迷惑メール」


 迷惑メールが何通もくるのだけれど、いま見たら、「ワンナイトラブでかまいません。」と書いて、女の名前で書き込んであるの。笑っちゃった。こんなメールに返 ....
帰っていく
毎夜毎夜、帰っていく

天上の響き、ヴェールに覆われ
懐かしさだけ降って来る

(予感と思い出が溶け合って
宇宙の心臓の鼓動を聴き
それは一瞬の永い道のりを)

帰って ....

僕たちの半分は 燃え残り
がらくたを 集めはじめた
不完全なまま 笑ったり
食べたり 愛した

頂点の すこしだけ手前で
自我をもった がらくたが
誰かのかわりに 泣きはじめた ....
霜月
本当に霜でも降りそうだ。

昼間の怒りの感覚と
冷たい夜との温度差で
自分の頭が軋むとき

暗闇で虫が鳴いているのが聞こえた。
コロコロと。

お前達の行く先は
冷たくなる ....
たとえばきみを大切におもうこと
難破する世界では猫ときみだけが
僕の救いなのかもしれないのだ

神田神保町一冊100¥のコミック
表紙の朽ちかけた神霊全集と世界地図

ひとの周波数は様々 ....
手の甲に痣ができた
どこにぶつけた訳でもないのに
赤紫のそれが鮮明に色を放っている
そして不安を覚える
夢見心地に徘徊しているのではないかと
月も星も輝くことのない暗い空の下を
どれほど歩 ....
なにもかもおしまいにする
口にしてはいけない
例のあいつ

わたしは疑っている
道をゆく九分九厘の人が
みんなそいつをふところの隠しにいれているのではないかと

シータとパズーの重ね合 ....
ぬかの手入れをし朝食を作りながら考える
誰もこんな風にはできないのだと

PCに更新をかけながら考える
誰もこんな風にはできないのだと

生活が複雑になりすぎた
多く一般人が置いてけぼり ....
潮風の中

海岸の老いた果樹は
最後の力を振り絞り
実を三つ実らせた

木の下には少年がいて
あとがきを書き続けている

美しいゴミだらけの海岸で
壊れかけのロボットたちは
自分 ....
洗濯物が溜まるので
夕方まで洗濯機を回す
(日差しが格別透き通る日
 遠くを選挙カーが通る)
乾燥まで回すと
匂いがちょっと嫌なので
乾燥かけず外に干す
外はもうすっかり暗いので
夜空 ....
大通公園の花壇に面した歩道の脇にしゃがみこんでいたおれの前に男は
白昼、立ち止まり、コートのポケットからスマートフォンを取り出しておれに
差し出した。おれは手を伸ばして薄いそれを受け取った
傍ら ....
植物の葉が緑色なのは
緑色の光が嫌いで
跳ね返しているらしい

光合成では太陽光の
赤と青だけ吸収し
緑は吸収しないで反射する
反射した緑が
見えているだけで
好きで緑の訳ではない
 ....
きみの幸福のために宇宙が誕生した
きみの幸福のために宇宙は存在する

きみの幸せは永遠のひかり
きみのステージはいまこの瞬間

きみの幸福は結果なんてもとめてはいない
ただ待っているだけ ....
君があまりにも傾いた樹木として
僕に近づいて来たように視えたものだから
君の大きな瞳の奥の
二三の星の連れ子を伴った
密かに見え隠れする
もう一つの月の貌を受けいれる
現実という測り知れな ....
金曜日の夜は心が躍る
明日と明後日がお休みだからという理由ではなく
金曜日というその響きが魅力的に聞こえる
金星も金木犀も
近未来も禁固刑も
金閣寺も錦華鳥も
金魚も禁猟区も
同じような ....
高い高い青空が
広がり 木々が
揺れている
秋が半ばを過ぎる頃
人は奥まる光のなか
ゆっくり揺らめき進んでいく

あゝこのかぐわしき大気のなか
暗い孤独な内面を
かなぐり捨てて裸にな ....
詩のとき 心は旅をする
命からとおくはなれて
あるものの全てにこまかくなってよりそう

愛などは 手に負えなくて
途方にくれた
炎はもう あかるすぎて
いられなかった
はじめて ....
背伸びがしたい

若くもないけれど
アピールでもないけれど
頑張ってみたい訳でもないのだけれど
背伸びがしたい

無理したいのでもない
あとちょっとで手が届くとは思っていない
自信だ ....
夢ひとつ羊雲のように
愛はひとつも翻訳されないままに

出版されない無数の文学たちが
ちいさな夜に点滅しては消えてゆく

すべての作品の消失点が世界を成すならば
僕も世界の一部なのかもし ....
雷がやけにうるさく鳴り響く上司専務と口喧嘩する

山の上雪が積もって白くなる春はまだかと誰かつぶやく

ゆっくりと積もった雪はまだ溶けず冬は真っ白何か物足りず

過疎の村子供等は減り統廃合 ....
二〇一八年二月一日 「無限がいっぱい」


 塾が終わって、日知庵に行ったら、シンちゃんさんご夫妻と友だちがいらっしゃって、そこからガブ飲みに。きょうも、ぼくはヨッパで眠る。眠るまえの読書は、ロ ....
 今テーブルの上にある
 仕事帰りに売り場で
 買い物かごに入れた
 特売の白和え(百グラム当たり一一八円)
 そのトレーのラッピングにも
 コツ、というものはあるものでして

 ラッパ ....
(まさに、手を替え品を替え
といったところか
いろいろな声で鳴くんやなぁ)

飯食いながら、
網戸に両手で張りつくそいつを見ていた


「このっ、かわいくない
一ヶ月も餌あげとるのに ....
青空が言っている
死はここにあると
公園のベンチから立ち上がって
探しまわる
散歩のひと
ランニングのひと
子を連れたひと
また
ひとばかりさがしている
誰にも会いたくないの ....
晴れている
高い高い秋晴れだ

(さっき赤トンボと眼が合った
彼は垣根に佇んでいた)


気付けば今日のポストには
投票用紙が入っている
彼はたどたどしい手つきで
封を破り
その ....
チェンジしたければ
チャンスをつかめと
言われても
チャンスは訪れない

ピンチがチャンスだと
言われても
ピンチも襲ってこない

それなら
ピンチを作れと
言われても
ピンチ ....
TwoRiversさんのおすすめリスト(915)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
嘘ばかり- 秋葉竹自由詩321-11-18
メモ- はるな散文(批評 ...621-11-17
1。Cのうた- 梅昆布茶自由詩1521-11-17
This_is_a_pen- やまうち ...自由詩9*21-11-16
詩の日めくり_二〇一八年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-11-15
帰っていく- ひだかた ...自由詩621-11-14
解凍- はるな自由詩1321-11-11
コロコロ- asagohan自由詩421-11-3
ちいさな宇宙にて- 梅昆布茶自由詩1521-11-3
痣ができた- 坂本瞳子自由詩3*21-11-2
例のあいつ- 凍湖(と ...自由詩321-11-2
ハードモード- りゅうさ ...自由詩521-11-2
実を三つ- ◇レキ自由詩1*21-11-2
洗濯物が溜まるので- オイタル自由詩8*21-11-1
まンりき- ゼッケン自由詩521-11-1
作り笑い- イオン自由詩1*21-10-31
幸福論。きみへ。- 梅昆布茶自由詩721-10-31
星星- 本田憲嵩自由詩1021-10-29
金曜日の夜は- 坂本瞳子自由詩2*21-10-29
秋が半ばを過ぎる頃- ひだかた ...自由詩521-10-29
詩のとき- はるな自由詩921-10-28
背伸びがしたい- 坂本瞳子自由詩2*21-10-27
エチュード1- 梅昆布茶自由詩1121-10-27
- 夏川ゆう短歌421-10-25
詩の日めくり_二〇一八年二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-10-25
コツについて- 平瀬たか ...自由詩3*21-10-24
野良猫- 印あかり自由詩6*21-10-24
青空- 自由詩19*21-10-24
赤トンボと投票用紙- ひだかた ...自由詩521-10-23
ピンチを作れ- イオン自由詩2*21-10-23

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