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「俺はエインスベルに賛同しなければいけないのだろうか?」
アイソニアの騎士は逡巡した。
エインスベルとアイソニアの騎士とは、すでに無二の関係になっていた。
時には彼が彼女を助け、時には彼女が彼を ....
そして、アイソニアの騎士にも魔の手が迫っていた。
アイソニアの騎士は、国家に仇なす者として、
正式に訴追されたのである。彼には捕縛状が出された。
もちろん、その陰で暗躍したのは祭司クーラスである ....
姉妹のなかで、エインスベルだけは、ファシの街に奴隷として売られた。
ミーガンテ・アリア・ガルデは彼女を許したわけではない。
まだ幼い彼女を奴隷にしてしまえば、
その刃は彼女には向かないであろうと ....
そのころエインスベルは、復讐の準備を始めていた。
これは、歴史書にも記されていないことだが、
エインスベルはファシブルの国の元第三皇女だったのである。
ファシブルの国は女系の国家である。

 ....
「幽冥界には知られてはいけないことがある」アゴンザカルは呟いた。
それは盗賊ヨランに向けたものでも、そうではないようにも思えた。
「世界を支配するのは、幽冥界こそが適しているのだ。
 天国でも地 ....
(エランドルとは誰のことか?)ヨランは心のなかで呟いた。
そこに、天にも轟くような声が響いた。
「そこにいるのは誰か? ここは幽冥界であるぞ。
 誰もここに入り込んではならないのだ」

それ ....
しかし、カジガンデの宝石は生きていた。
誰かが手を触れようとすると、たちまち結界を張ったのである。
盗賊ヨランは、電撃のような刺激を受けて、思わず手を引っ込めた。
「宝石を盗むことは諦めよう」
 ....
盗賊ヨランでは、幽冥界の一つ、カジガンデにも行ったことがる。
幽冥界は、天国とも地獄とも、現世とも異なる異界である。
そのことは、酒場でのヨランの恰好の話の種となった。
では、ヨランは何をしたの ....
ヨースマルテには二十五の神々がいる。いわく、
最高神「ヨースアルナ」、知恵の神「アサイシン」、
慈悲の神「ファンクト」、武勇の神「オーラン」、
歓喜の女神「サイプレル」、秩序の神「スラヴァス」、 ....
盗賊ヨランは、ほとんどの盗みに失敗したことがなかった。
しかし、一度だけ失策したことがある。
それは、グローリア夫人の屋敷へ盗みに入った時のことだ。
グローリア夫人の家は、カラスガラの中でも名家 ....
オークの力は人間の何倍も優れている。
しかし、三十余名の戦士が相手では、オークたちの能力にも限界がある。
ましてや、フランキスは戦士であるとともに魔導士でもあった。
少しずつ、少しずつ、アイソニ ....
三度目の対戦は、カラスガラの西にあるネクソスの街で行われた。
もう、フランキス・ユーランディアは一対一の対決にはこだわっていなかった。
ネクソスの街には比較的大きな魔法石がある。
フランキスは魔 ....
フランキス・ユーランディアはそれでも諦めなかった。
ナルムの洞窟の奈落に落下しても、
フランキス・ユーランディアは奇跡的に一命を取り留めたのである。
フランキスを介護したのは、その恋人であるマゼ ....
フランキス・ユーランディアはアイソニアの騎士に決闘を申し込んだ。
これが二度目の対決である。
実は、歴史的に見ればフランキスのほうが善なる者であったのである。
その証拠に、様々な文献には、

 ....
さて、話をアイソニアの騎士たちの物語に戻そう。
アイソニアの騎士には、幾人もの宿敵たちがいた。
その一人が、クールラントの聖騎士であるフランキス・ユーランディアである。
二人は幾度も剣を交えて、 ....
ゴルドウィンは、エランドルの執着がどうしても理解できなかった。
ゴルドウィンは、エランドル・エゴリスに詰め寄った。
「なぜ、新しい世界を導いて行こうとしないのか。
 お前にはその才覚も、カリスマ ....
ゴルドウィン・アルゴの謀略が過激化するとともに、
エランドル・エゴリスは一つの塔に閉じこもった。
その塔がどこにあるのか、今も判然としない。
アースランテやファシブルよりも南、赤道に間近いという ....
エランドルには盟友とも言える人物が存在した。
彼の名は、ゴルドウィン・アルゴ。不思議なことに、
エランドルに関する文献はほとんど残っていないのに対して、
ゴルドウィンについてはかなり詳しく書かれ ....
「言語崩壊」から数百年の間、人々は絶望の淵に立たされていた。
そこで台頭してきたのが魔導士たち、すなわちウィザムである。
ウィザムたちのなかには、人の心を読める者たちが存在した。
そして、数百年 ....
そろそろ、ヨースマルテの真実について語る時が来たようだ。
この地、ヨースマルテはかつては科学文明が発達した世界だった。
人々は当たり前のように電気を使い、街には高い建物があふれていた。
その安楽 ....
戦士エイソスも、敵の二番隊長を難なく倒した。
ラゴスの国王、アウゼル・ローガンテは、わずかに顔を曇らせた。
すでに三人の騎士のうち、二人が破れ去ってしまったからである。
そして、最後に登場したの ....
アイソニアの騎士たちと黒色槍兵団との戦いの日、
ラディアの街はパレードのような賑わいを呈していた。
軍国であるラゴスにとって、
戦いとは一種の祭りのようなものだったのである。

アイソニアの ....
アイソニアの騎士、戦士エイソス、エインスベルの三人は、
国王の御前に呼び出された。
もちろん、彼らは褒賞のことなどは考えてもいなかった。
その場で彼らは、初めてラゴスとの密約の詳細について知った ....
勇猛な戦いあって、ガイジェスの丘からはオークの軍団が駆逐された。
しかし、クールラントの王にはもう一つの悩みがあった。
それは、ラゴスの国との密約である。
「アイソニアの騎士、戦士エイソス、エイ ....
エインスベルやアイソニアの騎士の活躍によって、
オークはその戦う気力を徐々に失わせていった。
もちろん、黒色槍兵団あっての話である。
ガイジェスの丘は、人の赤い血、オークの緑の血で染まった。
 ....
エインスベルは炎の魔術を使って、オークの軍団を焼き払っていった。
アイソニアの騎士は、魔剣ゾフィアスを使って大勢のオークを葬った。
黒色槍兵団たちは、長槍を持って、オークの間合いの外から攻撃した。 ....
エインスベルは言った。「あなたたちがいれば、
オークの軍勢など簡単に蹴散らすことができるだろう」と。
その名に恥じず、黒色槍兵団は無双の活躍をした。
三万ほどのオークの軍勢は、一万五千までその数 ....
そのころ、エインスベルたちは、
ガイジェスの丘でオークたちの軍勢と対峙をしていた。
もう、両軍が矛を交えてから、四日の日にちが経つ。
これはよく持ちこたえたほうだと言って良いだろう。

なぜ ....
クールラントの王は、南の国ラゴスへ使者を送り出すことにした。
その使者に選ばれたのは、祭司クーラスである。
なぜなら、祭司クーラスはラゴスの首都ラディアの出身だったから。
祭司クーラスは早馬を駆 ....
それは何度目の戦いだったのだろう。
オークの族長であるフィリポ・アル・ゲルデは、
クールラントの地への侵攻を決意した。それは、
クールラントの戦力がいつにもまして落ちていたからである。

ま ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
復讐の始まり(四)- 朧月夜自由詩1*22-1-20
復讐の始まり(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-20
復讐の始まり(二)- 朧月夜自由詩2*22-1-19
復讐の始まり(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-19
幽冥界のヨラン(四)- 朧月夜自由詩2*22-1-17
幽冥界のヨラン(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-17
幽冥界のヨラン(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-16
幽冥界のヨラン(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-16
盗賊ヨランへの加護- 朧月夜自由詩1*22-1-15
盗賊ヨランの失敗- 朧月夜自由詩1*22-1-15
宿敵(五)- 朧月夜自由詩1*22-1-13
宿敵(四)- 朧月夜自由詩1*22-1-13
宿敵(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-12
宿敵(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-12
宿敵(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-12
魔導帝国アルスガルデ- 朧月夜自由詩3*22-1-11
エランドルとゴルドウィン(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-11
エランドルとゴルドウィン(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-11
ウィザムたち- 朧月夜自由詩1*22-1-9
ヨースマルテの真実- 朧月夜自由詩1*22-1-9
戦いの結末(四)- 朧月夜自由詩1*22-1-8
戦いの結末(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-8
戦いの結末(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-7
戦いの結末(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-7
レ・スペラスとの戦い(七)- 朧月夜自由詩1*22-1-3
レ・スペラスとの戦い(六)- 朧月夜自由詩1*22-1-3
レ・スペラスとの戦い(五)- 朧月夜自由詩1*22-1-3
レ・スペラスとの戦い(四)- 朧月夜自由詩1*22-1-2
レ・スペラスとの戦い(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-2
レ・スペラスとの戦い(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-2

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