すべてのおすすめ
アジェスの森での戦いが始まってから、一週間が経った。
今、残っている兵士たちの数は、アースランテ軍が五万九千人。
ラゴス・クールラント連合軍が四万五千人だった。
「これでは消耗戦にしかならない」 ....
ラゴスとアースランテの初戦は、一昼夜にも及んだ。
もちろん、ワイジェの丘の戦いを加えれば、二戦目である。
兵士たちは疲れ切っていた。というのは、
双方の魔導士たちが召喚獣を大量に召喚していたから ....
召喚獣同士を招いた戦いは、ラゴス、アースランテ、
ともに激烈だった。この争いで戦死したのは、
双方ともに約千数百。もし、軍団の一部にでも穴を開けられれば、
各個撃破の危機もはらんだような状況だっ ....
大抵のドラゴンは多数の精霊の加護を受けている。
しかし、召喚されたドラゴンに関しては別だった。
召喚されたドラゴンは、通常の半分ほどの属性しか持っていない。
その属性には、召喚者の属性が色濃く反 ....
一方のアースランテでも、ワイバーンたちが無双の活躍していた。
ワイバーンの背丈は一マルテほど。つまり、人の倍ほどの高さがある。
ワイバーンたちは、高速で飛来して兵士たちの喉元を引き裂く、
鎧ごと ....
やがて、両の目をつぶされたドラゴンたちは怒り狂った。
そして、闇雲にあたりの森を焼き払っていく。
「これは、危険な状況だな」黒色槍兵団の団長ユディアスは、
軍団長であるカイザー・ネルに向かって言 ....
召喚されたドラゴンは炎を吐き、アジェスの森ごと、
アースランテの兵たちを焼き払っていった。その数、数百。
しかし、アースランテのほうでも手をこまねいていたわけではない。
「ドラゴンの目を潰せ、ま ....
アイソニアの騎士が率いる部隊がアジェスに到着したのは、
エインスベルらの軍団が到着してより、半日ほど後だった。
アイソニアの騎士らは、負傷者の手当てに奔走していたのである。
「この戦。全員生きて ....
クールラントの遠征軍が、アジェスの森に到着した時、
すでにアースランテとの戦端は開かれていた。
大規模な戦闘では、最初は召喚獣同士の戦いから始まる。
ラゴスには、召喚獣の扱いに長けた、エミル・ア ....
ラゴスの軍団長である、カイザー・ネルは言った。
「いいか、ここを突破されれば、残るのはナハテ・ガルの砦のみだ。
 しかし、ナハテ・ガルに籠城するということは、
 すなわち、我々ラゴス軍の敗北を意 ....
アジェスの森の、ラゴス軍の駐屯地では、
民兵や各地から参じた兵士たちを含めて、
およそ五万ほどの兵士たちが待機していた。
これに、クールラントの援軍を合わせれば、約七万。

一方、アースラン ....
いかな聖騎士フランキスと言えども、
軍団長ラジークの命令には従わなければならなかった。
「アイソニアの騎士よ、数日その首がつながったことを喜ぶんだな」
「小僧。そういうことは千人隊長になってから ....
アイソニアの騎士とフランキスでは、その立場が違う。
アイソニアの騎士は、今ではアースランテの千人隊長である。
部下の身を守らなければならない、という使命があった。
それに対して、フランキスは単な ....
フランキス・ユーランディアは、シュランクルの魔法を使って、
アイソニアの騎士に氷の矢を叩き込んだ。しかし、
魔法素子が薄くなってしまったこの土地では、
魔法は牽制の意味にしか使えなかった。

 ....
結界を作り出すためには、大量の魔法素子を必要とする。
それゆえに、大抵の結界は時間とともに消失してしまうのである。
アイソニアの騎士は、苦戦しながらも、
魔獣メゾポンテの二本の首を切り落とした。 ....
「さて、そろそろ頃合いだな」フランキスは呟いた。
風の結界のなかでは、風の神に関連した魔法しか使うことができない。
フランキスは、周りのアースランテ兵をあらかた倒していた。
そして、その剣につい ....
そのころ、アースランテの包囲陣の一隅が破られていた。
「活路は開けたぞ!」ラジーク・ユーゲルが叫ぶ。
そして、赤旗が掲げられた。これは勝利の合図である。
ファシル・グーゼンとノベル・ハイスは、そ ....
ファシル・グーゼンとノベル・ハイスは苦戦を強いられていた。
とくに、召喚された五体のワイバーンが厄介だった。
アースランテはこの二年の間に、魔導にも力を入れてきたのである。
ワイバーンたちは、一 ....
ラジーク・ユーゲルは言った、「エインスベルよ、あまり深入りするな」
「御意。アースランテの騎士にはメゾポンテの相手をさせるつもりです」
「メゾポンテか、この周辺の魔法素子が薄くならないと良いが」
 ....
ラジークは言った、「いいか。敵の全てを殲滅する必要はない。
 我々はこれから、アジェスの森へと向かう。
 そこには、無傷の四万のラゴス兵たちが待っている。
 ラゴスは魔導に優れた国だ。アースラン ....
状況は一変した。エインスベルは、
敵の主力と思われる部隊に風の結界を張り、
四分の一ほどの、味方の兵たちに風の精霊の加護を付与した。
「これでアースランテの包囲陣を突破することが出来る」

 ....
ここで、結界の呪文について説明しておいたほうが良いだろう。
結界の呪文には、風の結界、水の結界、土の結界、火の結界、
光の結界、闇の結界などの呪文がある。
エインスベルはそのすべてに精通していた ....
アースランテの攻撃は、クールラント軍が、
撤収の準備を終える前に始まった。
「いよいよか」ラジーク・ユーゲルは呟く。
ラジーク・ユーゲルは、この軍の全軍指揮を任されていた。

「良いか、荷物 ....
しかし、事はクールラント軍の思い通りには進まなかった。
フランキスがラディアから帰還した日、
その日の夕刻には、アースランテの前衛隊が、
ワイジェの丘に対して包囲陣を敷いていたのである。

 ....
フランキスは、軍務大臣に謁見を許された。
そして、ラジーク・ユーゲルが著した書簡を手渡す。
フランキスは、口頭でも説明した。
「アースランテの軍隊は、当初の作戦を変更したのではないでしょうか?」 ....
シュランク・エルベへの使いに選ばれたのは、
かのフランキス・ユーランディアであった。
シュランク・エルベは、ラゴスですべての軍務を司っている。
その彼と対峙するには、それなりの器量を持った人間が ....
一方、クールラントの千人隊長の一人である、
ラジーク・ユーゲルは、中空を見据えながら、憮然としていた。
「この戦いはどこかおかしい」と。彼は罠があることを疑っていた。
「どうなさいましたか、ラジ ....
しかし、ラゴスの国でも侵攻してくる軍隊を、
ただ座して見ていたわけではない。
各々の邑(=むら)には、様々な魔道具が配られた。
その中でも最も優れていたのが、ミスフィオという杖である。

こ ....
アースランテの前衛には三万、後衛には六万の兵士たちが配された。
後衛に配された兵士の一人が、
第一の千人隊長であるエリス・ガザンデに尋ねた。
「なぜ、このような編成にしたのですか? 前衛をもっと ....
アースランテの最前線には、
千人隊長となったアイソニアの騎士が配された。
「ここが、わたしの踏ん張りどころだ。
 なんとしても、ラゴスの軍隊に打撃を与えなければ」
 
アースランテの千人隊長 ....
ひだかたけしさんの朧月夜さんおすすめリスト(824)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アジェスの森の戦い(十一)- 朧月夜自由詩1*22-4-23
アジェスの森の戦い(十)- 朧月夜自由詩1*22-4-23
アジェスの森の戦い(九)- 朧月夜自由詩1*22-4-22
アジェスの森の戦い(八)- 朧月夜自由詩1*22-4-22
アジェスの森の戦い(七)- 朧月夜自由詩1*22-4-22
アジェスの森の戦い(六)- 朧月夜自由詩1*22-4-21
アジェスの森の戦い(五)- 朧月夜自由詩1*22-4-21
アジェスの森の戦い(四)- 朧月夜自由詩1*22-4-21
アジェスの森の戦い(三)- 朧月夜自由詩1*22-4-20
アジェスの森の戦い(二)- 朧月夜自由詩1*22-4-20
アジェスの森の戦い(一)- 朧月夜自由詩1*22-4-20
ワイジェの丘の戦い(十三)- 朧月夜自由詩2*22-4-19
ワイジェの丘の戦い(十二)- 朧月夜自由詩1*22-4-19
ワイジェの丘の戦い(十一)- 朧月夜自由詩1*22-4-19
ワイジェの丘の戦い(十)- 朧月夜自由詩1*22-4-18
ワイジェの丘の戦い(九)- 朧月夜自由詩1*22-4-18
ワイジェの丘の戦い(八)- 朧月夜自由詩1*22-4-18
ワイジェの丘の戦い(七)- 朧月夜自由詩1*22-4-17
ワイジェの丘の戦い(六)- 朧月夜自由詩1*22-4-17
ワイジェの丘の戦い(五)- 朧月夜自由詩1*22-4-17
ワイジェの丘の戦い(四)- 朧月夜自由詩1*22-4-16
ワイジェの丘の戦い(三)- 朧月夜自由詩1*22-4-16
ワイジェの丘の戦い(二)- 朧月夜自由詩1*22-4-16
ワイジェの丘の戦い(一)- 朧月夜自由詩1*22-4-15
ライランテ戦争開戦(八)- 朧月夜自由詩1*22-4-15
ライランテ戦争開戦(七)- 朧月夜自由詩1*22-4-15
ライランテ戦争開戦(六)- 朧月夜自由詩1*22-4-14
ライランテ戦争開戦(五)- 朧月夜自由詩1*22-4-14
ライランテ戦争開戦(四)- 朧月夜自由詩1*22-4-14
ライランテ戦争開戦(三)- 朧月夜自由詩1*22-4-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する