復讐の始まり(四)
おぼろん

「俺はエインスベルに賛同しなければいけないのだろうか?」
アイソニアの騎士は逡巡した。
エインスベルとアイソニアの騎士とは、すでに無二の関係になっていた。
時には彼が彼女を助け、時には彼女が彼を助けた。

「このままクールラントに居続ければ、やがては命を奪われるだろう」
アイソニアの騎士には予感があった。
「国王の疑いが晴れるまで、自分は身を隠したほうが良いのであろうか」
アイソニアの騎士は自問自答の末に、一つの結論を出した。

「エインスベルよ、俺はお前の復讐に協力する。この身は惜しまぬ」
「アイソニアの騎士よ、あなたがいれば、この復讐はきっと成功する」
エインスベルは愛情に満ちた言葉で、彼への思いを語った。

エインスベルたちは、二十名のオークの傭兵を雇った。
復讐の機会は今、待ったなしなのである。
ミーガンテ・アリア・ガルデは、打ち倒されねばならない。


自由詩 復讐の始まり(四) Copyright おぼろん 2022-01-20 00:37:02
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クールラントの詩