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サンクト・ガリは、すでに要塞の用をなしていなかった。
それは、過去のアースランテとの戦争で、
あちこちの城壁を破壊されていたからだ。
ラゴスは国土の中南部にあるナハテ・ガルに要塞を築いていた。
 ....
まず初めに、この戦いは「(第一次)ライランテ戦争」、
または、「ラゴス=アースランテ戦争」という。それは、ライランテの
東部にある、ヤーコンの小国家群が参戦しなかったからだ。
この戦いは、主にラ ....
ラゴスの王アウゼル・ローガンテは、クールラントの代表である
祭祀クーラスと直接面会を行うことになった。
「よく来た、クールラントの祭祀クーラスよ。今では、
 御身がクールラントの実権を握っている ....
開戦を前にして、アイソニアの騎士は、
アースランテの首都であるハンザガルテに呼び出された。
正式に千人隊長へと任命されるためである。
人々は熱狂的にアイソニアの騎士を迎えた。

アイソニアの ....
そこで、もう一人の主役、戦士エイソスについてはどうか。
彼は北方の守備を任されていた。すなわち、
レ・スペラスの再侵攻を防ぐためである。
戦士エイソスはディペルスの街近くにある、アルザ・ノッテに ....
アースランテとの戦いには、エインスベルも招集されていた。
祭祀クーラスは、国民の声を抑えきれなかったのである。
エインスベルは、戦いを前にして正魔導士に任命された。
しかし、それは形ばかりのこと ....
ここで、予想外の人物の登場を許していただきたい。
それは、幽冥界の王、エランドル・エゴリスである。
エランドルは、現世への執着をなくして以来、
ナルラゴンという幽冥界の一つに住んでいた。

 ....
ラゴスは、サンクト・ガリの代わりに、
ナハテ・ガルの丘に布陣を敷いた。
その数は四万。その他に、各地にある砦にも、
千人ずつの兵士たちを配置した。

アースランテがどこから攻めても良いように ....
ラゴスの国王、アウゼル・ローガンテは憔悴していた。
「まさか、これほどまでに早くアースランテと戦争になるとは」
アースランテによるラゴスの海上封鎖は続いていた。
すなわち、海外にいる兵士たちを呼 ....
ラゴスとクールラントの同盟がなった日、
祭祀クーラスは王宮のテラスで微笑していた。
「これでクールラントはわたしのものになる。
 名実ともに{ルビ祭祀=ドルイド}が統治することになるのだ。

 ....
クールラントとラゴスの兵隊は、合して八万。
魔導がいくら優れていたとしても、
十二万の兵力に押し切られては、ひとたまりもない。
アウゼル・ローガンテは苦悩していた。

「クールラントは、いず ....
アウゼル・ローガンテは、クールラントからの密命を、
元老院議会の議題にかけた。
軍国ラゴスは、その印象に反して民主的な国家だったのである。
発言はすべての者に許されていた。

「それは、クー ....
ラゴスの王、アウゼル・ローガンテは、
祭祀クーラスからの密使と会見をした。
祭祀クーラスの密命は、「ともにアースランテと戦いましょう」
というものだった。アウゼルはそれも予感していた。

ラ ....
そのころ、北の国クールラントでも政変が起こっていた。
国王と王太子が暗殺されたのである。
その首謀者は、誰ともわからなかった。
クールラントでは、国王の孫ジギリスが後継者となった。

しかし ....
アイソニアの騎士は、すぐさまその面影を追い払った。
エインスベルへの愛……それは無償の愛だ。
盟友と言っても良い。あるいは、戦友と言うべきか。
(いつか、彼女と争うことがなければ良いのだが……) ....
「あなたは年を経てなどいません。わたしは本気なのです」
「本気とは、どの程度の本気ですかな?
 夫が戦で命を落としても、貞節を保てるほどの本気ですか?
 それとも、次の夫を見つけ出すような貞節で ....
アイソニアの騎士は、アースランテでは、
グーリガン・ハルガンテと名乗っていた。もちろん、
これは偽名である。アイソニアの騎士が、
自分の出自や来歴を語ることはほとんどなかったのである。

そ ....
少し時間を遡るが、これはハッジズが、
ラーディガンと盟約を交わす以前の話である。
アイソニアの騎士は、アースランテの聖騎士に取り立てられた。
そのことを覚えている者も多かろう。

アイソニア ....
ハッジズがラーディガンと盟約を交わしたという情報は、
二か月遅れで各国にも届いた。
「なんと。アースランテはこの世の破壊を望んでいるのか?」
「ライランテを、魔物の闊歩する土地にするつもりか…… ....
アースランテがラゴスとの戦いに敗れてから、
二年余りの時が経った。アースランテは、
それ以来、急激に軍拡の道に突き走っていった。
アースランテは、ファシブルとラゴス、

二国の敵国をかかえて ....
しかし、この話には裏の話がある。
「これを、カシュガルさま」ヨランは、
ギボーシュのネックレスを差し出した。
「まあ、なんと美しい」カシュガル夫人はため息をもらす。

「しかし、このネックレ ....
クールラントは高価なものにあまり重きをおかない。
それはクシュリーが奴隷解放の魔法をつかって以来、
とくに顕著であった。ラゴスやアースランテのような、
他国に攻め入ることで領土を拡大してきた国と ....
「わたしは誰も持っていないものが欲しいのだ。
 ギボーシュのネックレスはそれにふさわしかろう?
 大丈夫だ。人前でそのネックレスをつけることはない。
 お前には何の迷惑も心配もかけない」

 ....
閑話休題として盗賊ヨランの話をしよう。
盗賊ヨランは、カシュガル夫人にギボーシュのネックレスを、
盗んでほしいと依頼されたことがある。
もちろん、盗賊ヨランは依頼されたことは確実にこなす。

 ....
エインスベルには一つの覚悟があった。
この国を……クールラントを救おうと。
それはディペルスの街を救った時と同様であった。
恩は恩で返さなければならない。

「クールラントが我が命を狙うので ....
「そのヒスフェル聖国のオスファハンが、
 アースランテ国王と通じているとしたら、
 どうでしょうかな?」
ハザック・アザンは冷静に言った。

エインスベルは驚いた。
「ヒスフェル聖国は魔導 ....
ヒスフェル聖国はクールラントの北西にある国である。
その国内にはガラセラの樹があると言われ、
小国のわりには魔法石が豊富であった。
そのため、周囲にある国とは一線を画した施政をしていた。

 ....
「クールラントは正式に、
 わたしを敵とみなしているわけではない」
そんなエインスベルに、ハザック・アザンは答える。
「時間の問題なのです。アイソニアの騎士が追放されたように」

「クールラ ....
「わたしはカーガリンデを裏切ってなどいない。
 ましてや、クールランの国とにあっては……」
「あなたは今、正魔導士の位にはありません。
 国家に仇名すやも知れぬ存在とされているのです」

「 ....
そのころ、エインスベルを訪ねてきた者があった。
それは、誰あろう、ハザック・アザンであった。
「一体、わたしに何の用か。
 祭祀クーラスとは、すでに縁が切れているのであろう?」
 
「さすが ....
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