エランドルとゴルドウィン(一)
おぼろん

エランドルには盟友とも言える人物が存在した。
彼の名は、ゴルドウィン・アルゴ。不思議なことに、
エランドルに関する文献はほとんど残っていないのに対して、
ゴルドウィンについてはかなり詳しく書かれた書物が存在する。

古代文字で書かれているために、多少は判然としない部分もあるが、
そのなかにはこのように記されている。いわく、
「エランドル。貴様は新世界の王となるのだ。
 ともに世界を支配する存在となろう」と。

それに対して、エランドルは首を振った。
「わたしは、魔導時代の王となるつもりはない、全てはお前次第だ」
その言葉に、ゴルドウィンは驚いたとされている。

ゴルドウィンは、世界の破壊に向かって突き進んだ。
翼竜の一種であるワイバーンを生み出したのも、ゴルドウィンだ。
ワイバーンたちは、科学に支配された街々を次々と滅ぼしていった。


自由詩 エランドルとゴルドウィン(一) Copyright おぼろん 2022-01-11 12:34:54
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