復讐の始まり(三)
おぼろん

そして、アイソニアの騎士にも魔の手が迫っていた。
アイソニアの騎士は、国家に仇なす者として、
正式に訴追されたのである。彼には捕縛状が出された。
もちろん、その陰で暗躍したのは祭司クーラスである。

クーラスは、フランキス・ユーランディアが、
アイソニアの騎士に敗れた際、国王に直訴した。
「聖騎士を打ち倒す者など、この国にあってはならないのです」と。
国王もしぶしぶながら、それを認めた。

その結果として起こったのが、ネクソスの街での戦いである。
この戦いで、フランキスはアイソニアの騎士に勝利した。
その次に狙うのは、彼の首である。

アイソニアの騎士はエインスベルの邸宅に住んでいたが、
自らへの捕縛状が出されたことについては、知らなかった。
度重なる刺客を放たれて、ようやくそのことを知ったのだ。


自由詩 復讐の始まり(三) Copyright おぼろん 2022-01-20 00:36:12
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩