風は太陽を紡ぎ
  優しい音で糸を張り
張り詰めた糸は
  暖かな香で弾けて

{ルビ奏=かな}でる曲は優しく
  そして暖かく響く
まるで生命の力を
  {ルビ謳=うた}うように { ...
 

 一 琴引浜

さくら貝は、はかないという言葉がお好き
はかないという枕詞がつくものには
とりあえず歌ってみる
それらはかつては量産されたものだが
貝は、そんな厄介なものは持ち合 ...
僕は虹が大好きです。
どのくらい好きといって、
僕のランドセルが
6時間分の授業の準備でいっぱいになって、
アルトリコーダーがささってるくらい、
そのくらい好きです。
少しわかりづらいけど ...
名前もない{ルビ詩=うた}を書いています
それは誰かに向けたものではない
だから、何の為に書いているかも分からない

それは花と{ルビ同=おんな}じかな?
何の為に咲くかなんて分から ...
「私も働いています」という
言分けがほしいだけなら
迷惑だから止しなさい

有るものに飽き足らず
趣くまま進まれたら
振り回される方は堪らない

いつか
見ていなさい
わたしの波が ...
 
 
 
呼吸をしていない。
 
私は

あなたの姿が見えないときに

きっと
 
 
 
重たく思われることも

煙たく思われることも

すべて承知のうえで
  ...
名、をつけて、指間からこぼれ落ちる、もの、そこまで愛せ、そこまで愛せ、よ、


彼はいろ我はひかりか 赤青黄おなじ要素で対極に立ち


半分の顔で笑みたるその闇が満ちて怯えん君温け ...
{引用=おまえはあれが空の梯子だと言う}

あけがた
透明な寺院をさまよいながら歩いていると
喜びのひとつが小鳥になって歌ってくれました
かの鳥が木の実をついばむ記憶のなかで
短いいのちが ...
瞬間冷凍したらどれくらいまで美味しく頂けるか、と考えてみたものの。
一体いつなら解凍レンジすんだろうか、なんて疑問さえ。
浮かんでは、ぽつりポツリ指先で丸め直した膜を{ルビ破=わ}っている。
た ...
たわいのない秋に

影が一つ

佇む様に

彩りを描く



笑い声のような風が

ジーンズの脇を抜け

靴と靴の間を

からからと走る



...
淋しさが何処から生まれるのか

そのような話題が上ったとき

それらはすべて
河から生まれ
いずれも河童の仕業なのだ

そう言ったのは
この国の伝承を探究する男で
昔神田の書 ...
松の湯


跳ねる湯船も恐ろしく
あれは白鯨モビーディック
いかつい背中の倶梨伽羅紋紋
あまりにも鮮やか過ぎて
タオルで隠さぬ前を横目に見れば
なぜか思わず猿山の猿気分
ラッキョの皮 ...
叫びそうになるのを ぐっと堪えて


あなたの存在を思い出す時
思わず声が漏れそうになる
ぎゅっと目をつぶっても
想いは治まることを知らず


写真のあなたを見ただけで
脈さえも強 ...
底の方で
繋がっているんだ
僕ら。

ほら、
魂が 呼んで いる。

僕の モヤモヤ は
君に 伝播する。

君の キラキラ は
僕に 降り注ぐ。

何処にも行き着けない
そんな僕らに
今日も 空は ...
「逢」                 「別」

空から降ってきた            空から降ってきた

雨と言わず               雨と言わず

雪と言わず        ...
遠く聞こえる虫の音は
遥か離れたふるさとを
頭の中の片隅に
思い浮かべる曲となる

遠く聞こえる虫の音は
深い眠りへ{ルビ誘=いざな}うも
頭の中の片隅に
響き続ける曲となる

遠 ...
今日言えなかった言葉をベットの中で消化する
キミの好きなところと嫌いなところ
ひとつずつ挙げてみるよ
今は会う事が出来ないけれど
もう少ししたらきっと
キミの温もりを再びこの身体で触れられる ...
おしまいは
呆気ないね

今しがたまで注いでいた目線を
手元のカップに移して
囁くようにあなたが嘆いた
続けてのため息は
ほんのり紅茶の匂いで
外には
すぐそこに夜がある

北西 ...
空の君
風の向う
夢の中
とおく
背肌をすべる
うわついた言葉
嘘は左から
右へと逃げて行く


空の君
風の彼方
浅い夢
     水に流すは あなたのいたみ

     流して晴れぬは わたしのおもい

     春なら雛に のせましょか

     夏なら精霊に のせましょか

     秋なら紅 ...
子供たちはうとうとと、
昼寝の狭間のこころよさ。

隣では
浴衣をつくると、ミシンの音。

遠くでは
どこかの子供の笑い声。

風が黙って走り去る。
まわりから、忘れられたよう ...
抱えた哀しみまでそっくり瓜二つなんて
神様は本当に酷なことをする

心のやわらかい場所で繋がる君と僕の
その温度の共有こそがすべてだったというのに

目を離した隙に君は遠くへいって ...
全てから自由
全てから喜び
全てに感謝
全てにお礼

全てに御免なさい。
全てに許して下さい。
全てにありがとう。
全てに涙する。

全ての人に笑顔
全ての人に合掌
全ての人に ...
うやむやに秋の一日を寝過ごせば影なき夕に喉の痛めり 夜中の3時
ふと目覚めたあなたが言葉にならぬ言葉を私に向かって発する
私もまた
不完全な声の断片をあなたに還す

同意を求めるかのようなあなたの「ねえ」の
「N」と「E」のあいだにかろ ...
女にふられたので、
正確にいうと、これから女にふられるので、
稚内へ行って死のうと思った。
なんで稚内かというと、
日本地図を広げてみると、
いちばん遠いところがワッカナイだったからだ。
...
あなたはすっかりひろがってしまって
異常透明のあきぞらを
霞ませるだけの実態すら持たないらしい

昨日のゆうぐれ
おはようございますと挨拶しながら
工場のエアシャワーを浴びたとき
唐突に ...
斑に摺れた焦茶の扉
煙を追いかけ
粗末なアルミホイルに燃え散らし
凍りついた静脈
漲る黒い太陽は
走馬燈のように
浮かんでは消える断続性に問いかけ
問いかけてはひろがる

陰 ...
ユリノキと札をまいた柵は 間違いだと
硬くなっていたので ベコニアもマリーゴールドも
古いはやりのかたち 寄贈の名札の名前も
病院の受付で呼ばれていた
同じところがひとつもないのに
返事をし ...
悲痛な声で鳴いている
わんこ
ああ
お散歩のついでにスーパーに来たんだね
それで入り口に繋がれているんだね
口輪を嵌められて
くるくると回りながら
くおおおおおおおん
くおおおおおおお ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
雲は大きな羽を広げる 僕は裸足で目を閉じるプル式自由詩7*06/10/18 3:30
うたまくらの浜Rin K自由詩28*06/10/18 1:03
ファイティング・おじいちゃんブルース瀬戸...自由詩8*06/10/18 1:03
無題海月自由詩1*06/10/18 0:43
今似見手色蒼木りん未詩・独白006/10/18 0:35
呼吸美雨自由詩106/10/17 23:46
#2006.06〜09石畑由紀子短歌1606/10/17 23:42
くものうた青色銀河団自由詩1*06/10/17 23:41
追憶レンジ自由詩1*06/10/17 23:39
彩りユートピアはらだよしひ...自由詩106/10/17 23:19
夕凪河川敷藤原有絵自由詩3*06/10/17 23:18
湯煙三昧恋月 ぴの自由詩21*06/10/17 23:18
叫びそうになるのを哀音自由詩106/10/17 23:18
同調李伍 翔携帯写真+...106/10/17 23:17
「逢」「別」ネ々コ自由詩306/10/17 22:58
遠く聞こえる虫の音はぽえむ君自由詩9*06/10/17 22:42
Count one's blessingsAKiHiC...自由詩306/10/17 22:31
木枯し、吹くまえにLEO自由詩16*06/10/17 22:17
空のきみ松嶋慶子自由詩506/10/17 22:04
創書日和「流」  流して、流れて逢坂桜自由詩11*06/10/17 21:55
ネコ助自由詩206/10/17 21:43
シャムはダンスを踊れるか朽木 裕自由詩2*06/10/17 21:27
流れる時空ペポパンプ自由詩4*06/10/17 20:41
喉の痛みA-29短歌2*06/10/17 20:32
あいだ山本 聖自由詩106/10/17 20:23
稚内へ行って死のうしゃしゃり自由詩906/10/17 19:51
White noise佐々宝砂自由詩6*06/10/17 19:36
白い肖像キメラ自由詩406/10/17 19:30
ユリノキ佩慈の工人自由詩206/10/17 18:17
スーパーマーケットの外でチアーヌ自由詩206/10/17 17:41

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加筆訂正:
荒川洋治を読んでみる(五) 『ウイグル自治区』/角田寿星[06/10/18 0:21]
そうとう自信なさげに用語解説、追加。
荒川洋治を読んでみる(四) 『内蒙古自治区』/角田寿星[06/10/17 23:25]
時勢に乗り遅れた感の強い用語解説、追加。
木枯し、吹くまえに/LEO[06/10/17 22:52]
一部訂正しましたm(__)m
木枯し、吹くまえに/LEO[06/10/17 22:42]
誤字修正しましたm(__)m
荒川洋治を読んでみる(三) 『ながあめの自治区を』/角田寿星[06/10/17 22:28]
なんだか危なっかしい用語解説、追加。
5.71sec.