地下水脈が耳の下でゴウゴウと鳴り響く夜明け
        なんか起こりそうで


 
境界線に住む「鳥居」さんは
背中がムズムズと 引き裂かれそうに熱くなるのを感じ
家の窓を全部開 ....
 悪い事をしてはいけません 悪い事をしてはいけませんよ

       と 風が運ぶ 風が運ぶ


あなたは 朝8時に 長い坂道を転がって行ってしまう   
隣の人も その隣の人も 意を決 ....
冷たい水で顔を洗うの
指先に赤く血の色滲んで

朝に凍り付く体
包んでも 包んでも
冷たく表層になるばかり

誰か 誰か
隣で眠ってはくれませんか
心安らかな人よ



無音 ....
檸檬の木の下
鈴なりの黄色
緑の葉陰から落下して
ジューシーフルーツ

味わうには酸っぱ過ぎて
口角でしかめ面 する



突風吹いて 気まぐれにつむじ風
旋回して搾取する
自 ....
     夢のまた夢


丑三つ時は眠っていたいの
怖い夢を見たくないから・・・・


美しい花畑を見知らぬ人と手を繋いで歩いています。

大雨の中 大きな魚を釣り上げて
雨は静か ....
      反芻する夕食


週末の台所にジャガイモとニンジンが転がっている
牛肉は 今日には使ってしまわなければ
幻の牛の角に突かれる勢いだ
新作の辛口カレールーは
未だ使用された形跡 ....
そのうち 夜は突然やって来るのだろう
こんな日々に
白夜が恋しい、、白夜が恋しい、、
と 唱えてみても
彼方の国の出来事で
暗闇に透明な涙も光りはしない


今 高い声で鳥が鳴いた
 ....
まだ色素の薄い 素の唇に触れて・・・



          おまえの可愛いおでこにキスする
          おまえの二重まぶたに静かにキスする
          おまえの鼻筋に沿 ....
ススキ野 原が 北に向かって揺れている
渇水した南風 けだるい西日
東から 懇願の声が聞こえる

私もそこに加わろう
この手に 白い穂を付けて

太陽の光りがいつまでも照らし続ける体(茎 ....
白いカーテンの向こう側
夜空が シャラン と鳴ったみたい

「あら、なんだか少し風が涼しくなってきたわ。」と
裾が広がるピンクのエプロン 軽くつまんで
フワリ 子供部屋に飛んで行く
ムテ・ ....
絹の目に風が通るような
さらさら と暖かい日差しが
空から降って来る度に
少しずつ体が 溶けていくようです

束ねた髪を解いて 窓辺で
流れる光と花の香り
白い手をかざして 空
高く高 ....
眩しい空を 眺め過ぎた僕は
涙のように 暖かい 目薬を差しながら
 「タマを探しています。」の
張り紙を 貼った
3丁目の電信柱の 角を曲がる

湿った目に もうすぐ気持ち良い刺激が
訪 ....
霧雨が止んだ午後
兄さんが里山へ 
野いちごを摘みに行こうと言った

空にはかすかな光り
濡れた緑が 濃い空気を吐き出して
後に続く僕の 切れ切れの息を
奪うように纏わり付いてきた

 ....
味気ないカレーを食べた
寝言は 「虚しい、虚しい」と繰り返すばかり

角膜に幻覚を突き立てて
あくる朝 すっかり日が昇る前に
確実に思い知らせよう!

真っ赤な唐辛子をかじりながら
高 ....
       ジェリーフィッシュ・ノクターン



今宵 月は 青白い顔で   産気づく

「ブルームーン。
   幸福に溢れた
       子らを
         この水へ・・ ....
湖に風は無く 輝いて水鏡

シンメトリーなあなたなら
真ん中まで歩いて行けますよ
と 遠く凪が囁いた

波紋 足跡 とろんとろんと表面張力
怖くなって涙を流すなら
左右対称にお願いしま ....
大阪には まだ路面電車が走ってるとこがあるんやで
こっちでは チンチン電車ゆうて 呼ばれてるんよ
そんで その ちょこっと気恥ずかしい名前の電車に乗って
知り合いの 山本さんとこ遊びに行った日の ....
長距離で見詰め合った
   あなたは 私をまだ知らなかった

日記のような手紙を書いた
   あなたは 深夜ラジオでメッセージをくれた

海辺の風に吹かれて目をつぶった
   あなたは  ....
揺れる陽炎に 渇水し干からびたミミズの死体は
祈るように折れて アスファルトの道なりに続いている

あと数メートル先に 花咲き誇る 土の庭があるというのに
透き通る炎の中で 養分さえ焼き尽くさ ....
熱帯夜に 頭寒足熱を無視して眠った 腕枕
あなたとわたし 悪夢を見たので 明日はバイバイ。

じりじりと 転げ回った 空色のシーツ
摺りきれて 明日のゴミ出しで さようなら。

代用品の  ....
午後7時 少しずつ夜はやって来るけれど
紫外線も もう無いし
絶好のお散歩タイムだわ と
犬を連れて 公園に出かけましたら
突然お腹が キュキュンと鳴って
薄闇に青くなる顔 犬 脅え
引き ....
琵琶の鳴る 能楽堂の床板に
今宵 満月の光り溢れ
ばちに当たる 光り雫 飛び散り
聞き入る人々に 幻想を
降りかけては 歌い
掬っては 奏でる・・・・


齢 19のわたしの帯を
力 ....
あの人の ま白な指が
麦茶 冷やす 流水の川を
チロチロ と 泳ぐ朝

日傘の 影から
「日に焼けたくないのよ」 と
うなじに一つも 汗をかかずに
水辺色に 魚跳ねる
絽の着物 着て
 ....
雨垂れが髪を伝う 芝刈り機の音は止んでしまった
体に吸い付く服  空に高く抜ける声・声・声・止んでしまった

時はすでに遅く 軒下で震える鼓動は早まり
足止めの靴先で よれる砂利の音と重なる
 ....
広がる上空を囲むように
その日は 曇り空だったのですね

ゆるく波打つ 水面は
際に立つ 私達の少し後ろで
薄暗く 揺れていました

かと言って 私の心が
景色と 同調していた訳ではな ....
ああ もうこんな所では我慢できません
と ひしめく冷蔵庫内の冷凍室で
イチゴ 抹茶 チョコ オレンジ ミルク
などの アイスキャンディーが
なんやかんやと 会議中です

時々 冷やかしを入 ....
小さく ふくよかな 指に絡まる 毛糸の輪っかは
橋になったり タワーになったり ホウキになったりして
幼い僕等を さんざ 楽しませてくれたもんだ

女の子の遊びだって 解っていたけどさ
僕は ....
「山茶花」

さざんか 咲かんか 坂んとこ
さざんが9本 (3×3=9)
さんざめく 花


「椿」

ツバキンツバーキン 
花やヨダレや大金 落とす


「虞美人草」

 ....
真夏のビル内は 冷蔵庫に似て・・・

都内デパートの屋上で 気持ちよく吹くビル風で
コロコロ動き回る子供達を 優しく冷やそう
野菜室の ように・・・

数階に分かれた屋内で 酷使された熱い ....
おネギは好きじゃありません
口に広がる芳醇な リカちゃん人形思い出すから
子供の頃にかじったのかな?
美味しそうな 太股んとこ
そんな訳で味覚障害 おネギの美味さが分かりません
リカちゃんハ ....
千月 話子(147)
タイトル カテゴリ Point 日付
空ノ中町は1丁目〜5丁目まで自由詩6*04/11/12 17:40
「戻ってくれて ありがと。」ね自由詩9*04/11/5 23:21
雪女になる自由詩5*04/10/30 16:28
檸檬少年と優しい涙自由詩3*04/10/23 17:37
この思いをどこに持って行けばいいんだろう 2自由詩3*04/10/17 1:10
この思いをどこに持って行けばいいんだろう 1自由詩5*04/10/17 0:51
発光する体自由詩5*04/10/8 17:09
LIPSTICK自由詩3*04/10/3 16:41
燃える秋、ススキ野 原で。自由詩8*04/9/28 16:33
メルヒェン自由詩0*04/9/25 17:01
抽象画自由詩6*04/9/18 16:08
タマ、秋に出会う。自由詩3*04/9/11 17:32
傷/回想自由詩5*04/9/5 16:45
まずい物を食べさせられても、君が好きだから。自由詩5*04/8/30 23:15
臨月自由詩1*04/8/25 16:29
シンメトリー自由詩1*04/8/21 23:52
大阪のやよいちゃん自由詩4*04/8/16 18:05
恋・・・あるいは純愛自由詩2*04/8/11 17:54
8月の遺伝子自由詩5*04/8/6 17:32
涼しいつ(すずシーツ)自由詩4*04/8/3 0:21
ごめんね。おばけ自由詩1*04/7/31 17:52
月下怪談[group]自由詩1*04/7/25 23:40
白魚自由詩9*04/7/23 0:27
夕立を巡る想い自由詩4*04/7/14 23:27
曖昧な情景の中で自由詩3*04/7/10 16:03
アイスキャンディー自由詩3*04/7/6 17:54
あやとり自由詩5*04/6/30 20:52
花遊び自由詩1*04/6/24 23:59
人口ルビー自由詩1*04/6/20 16:27
味覚障害[group]自由詩4*04/6/14 23:55

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