すべてのおすすめ
ビルディングの肩はとうに壊れていて
投げ損ねられた昼がアスファルトで砕け続ける
どれが致命傷なのかわからないくらいの夜が始まる
黒々と割れたビルディングの窓は
誰かの死に愕然としたまま死ん ....
指は捩れた釘、その錆びた切先で裂く、僕らは、
宙を、
僕の頬を、
きみの鎖骨の下を、
すると膚と肉がみにくく割れて
黒い血が落ちる


横たわる僕らの眼に青色の空が映る。
完全な空の ....
{ルビ晩餐=ばんさん}など絶えて久しい
誰もが膝を抱えてうずくまった夜に僕は
屋根の隙間から星を見あげてた
あかい、涙みたいにうるんだ一粒に
名前をつけようとしたとき

父さんが僕の髪をく ....
連れてこられました
真っ青な部屋です
まるで深い青空のなかを
迷う小鳥のような気分にもなれ
濃ゆ過ぎる空を切り取ったような
真っ青な部屋です
君は今ごろどうしているだろう
連れてこられま ....
ゆるやかに弩放たれ、
手のひらが裂けてゆく。
破れていく皮膚がいろいろな声とともに散る。
なにものかを握ろうとしていた形そのままに、
散乱していく限りなく薄い感触は、
体温を残す残像となって ....
くり抜かれた 口
墓のない 足 が
まじないを 諭す

延びて来る真っ赤な歌
電車を塞ぐ 
幾すじ もの 人柱

青は赤へ
赤は青へ

そこは どこへ 行く
それは 空虚へ 落 ....
いつもそこに
置き去りにされているものがある
薄い皮膜が複雑に重なり増殖して
蛍光灯の白い光りを乱反射させている
そのプリズムに照らされて
痙攣を繰り返す白い体
それが私の感情だろうか
 ....
母さん
ぼくの血は
あの鳩の眼よりも
薄い色なのですか
すでに色褪せてしまった繃帯が
風になびくのです

母さん
ぼくはまだ
あのデパートの屋上で
迷子のままなのですか
いまでも ....
藍より産まれし色に
染まる深く遠い空
幻より 蜃気楼より 儚いもの
君と言葉も無く 眺めていた
砂塵に揺れる 名も知らぬ街
全ての始まりへと還るよ

君が指を向けたのは
何も無い無限の ....
 




 あいつは俺の噂話をして
 俺から片腕を切り落とされた
 交差点の銀行は
 何度も合併して名前を変えた

 黒塗りのタクシーが客待ちして
 運転手が鼻毛をむし ....
なにもできない夜でした
膨大な量、足りなくなって 急に
大きく。大きく、吸い込むのです
膨張する一方で 血管に指先からの、キス
ぶうわ、からだ中をめぐる網 ひとえに
とじこめられるわたし、が ....
輝くものを見たくなかった
カラスの爪ばかり目について
喉が渇く

霧の羽
霧の懐へと
破れた服ぶらさげて

肉はいらない
がらんどう・・・夜の雫は
朝の湿った空気へと
山から ....
胸をえぐる
取り出されてしまった青空
放物線を描ききってしまった天体の下で
重力がしばる


ほどけていく
君の輪郭が
徐々に
それでも
しっかりと残していく


太 ....
ミシシッピ・ブルーを忘れてしまった
2台の古いラジカセから
サラウンドで流れるサーフロックの隙間に


今日はなんだか涼しいね

違和感とマージして さようならも言わずに
歪んで照り ....
夏の玉蜀黍畑が夏に朽ち
私は鼓動を探ってうずくまった
途方も無い大気の、余りの光、余りの熱
玉蜀黍の呼吸には錆びて乾いた砂が混じり始め
焦がれるように焦げながら体躯は空に触れた
 ....
 歪みきった顔が映ってる鏡のそばから
 雨の音が聞こえる
 誰にも気づかれないドアが
 回転してる
 最後の階段だけない
 から
 おれは右足を開封して左手で閉じた
 ....
海底に直立する卵には もうひとつの海が詰まっている
明け方の海に 平板なアルミニウムの光 
その皮膜を剥げばダイナモが唸る
液状化した肉質の中心で 黄濁する眼球は閉ざされたまま
瞼の裏側で ....
人の腕の中で
一本目の
糸が切れた

切れた糸に見向きもしないで
彼女は無心に
渇きを癒そうとした
どこが渇いていたかも
忘れてしまって
空虚さとねっとりとした唾液だけが
後に残っ ....
前を横切る人は
高らかに今宵を謳う


横で凭れる人は
とりとめのない今を送信する


見限るよりも密やかに
夜は悲鳴を上げて
人々に目を凝らす



ああそして
 ....
焦げ付いた心の灰を灰皿に
積もった灰は山になる
息を吹きかければ一瞬で消し飛び
火であぶっても変わることがない
そんな心

涙を流せば頬に貯まり
乾くごとに塩へと変わる
渇く喉を潤すこ ....
あゝ
見よ
この無惨を

乾ききった子宮を


この国のこころのような
無数のヒビ割れから
びゅうびゅうと吹き出す
夥しい亡骸たちを




陽は香り
空は広がり
あ ....
点と線と千
繋がらない夜があって
道に迷っては
迷いっぱなしになる

街灯は
月明かりに似せようと
目には見えない点滅を繰り返すけど
足元を照らすには
まだ足りない
らしい

 ....
目が覚めたら まだ外は暗かった
昨日の雨のせいで外はいやな湿気がただよっている
静寂が世界を支配している
この静寂はあまり嫌いじゃない
何も考えず
頭の中を空っぽにしているとき
一番大好き ....
翳りはじめた葉の陰でねむる日の
腕をのばし
触れた輪郭を
最初のものとして、覚えておこう

たゆたう
まだ眼をあけてはいけない
つたい流れてくる感触は、にぶい冷たさにふるえ
昨夜、飲み ....
誰もが知ってる言葉しか
僕は知らない


誰もが持ってる心しか
僕は持たない


それでも時には
誰もが知らない

僕も知らない
どこかに伝わる
響きに惹かれて

 ....
高架の上を幾つもの魂が
赤い光を灯らせて
帰るべき場所へ向う


高架の下では
ダンボールの中でちいさな魂が
仲間に入れてくれと
か細い声で歌い続ける

弱く

さらに ....
思ってみること
ここにいる僕等の存在を
君のその歩幅を


かたかた、と
時計の裏側で回る歯車の
噛み合うその一つ一つを
階段に登っている
繰り返している
繰り上げている

そ ....
書物の陳列の疲労の飽和した本棚は
朝方には回復を諦め軋みもしなかった
テーブルクロスのうつ伏せた脱力の背にある
アルコールの抜け殻の横倒しの唇は投げ遣りに香った
そっと、突き倒した ....
つぶやく君の言葉
両手で すくって
ひとつひとつに付箋をつけてゆく

数字も混じっているね

拾って大切にとっておきたいけれども
写真には収めきれない すべて

汗がひざの裏をつたう ....
真夏の夜に
突然降り出したにわか雨
こんな夜は蒸し暑く
寝苦しいと決まっているのに
今夜は何故か寒気に包まれて
窓を開け放しては肌寒い程

雨は段々と激しさを増し
私の心を代弁するかの ....
キクチさんの自由詩おすすめリスト(1317)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋のカルテ- A道化自由詩1004-9-29
傷痕/日蝕- 安部行人自由詩204-9-27
方舟のなか、壁にもたれて僕は- 汐見ハル自由詩7*04-9-26
room- 本木はじ ...自由詩1204-9-18
展開する身体- ななひと自由詩604-9-17
ともせ- 砂木自由詩6*04-9-13
白い感情- 加藤小判自由詩504-9-10
季節- 青色銀河 ...自由詩1204-8-27
砂に還る- シャッタ ...自由詩104-8-25
生贄タンバリン- カンチェ ...自由詩1104-8-23
アラベスク- みい自由詩9*04-8-21
霧衣- 湾鶴自由詩4*04-8-21
僕は吠える言葉を取り出せない- セキラボ ...自由詩5*04-8-20
ミシシッピ・ブルー- nm6自由詩14*04-8-20
玉蜀黍砂漠- A道化自由詩504-8-20
位置- カンチェ ...自由詩6*04-8-19
球形の海- がらんど ...自由詩4*04-8-19
糸が切れる夜- りゑ自由詩304-8-19
ホームにて- 松本 涼自由詩3*04-8-18
- 自由詩104-8-18
干潟の風景〜亡者終章- 草野大悟自由詩2*04-8-18
サウザンド- 霜天自由詩804-8-18
______yoru<夜>- ナガシー自由詩1*04-8-18
この朝、流れゆくものは- キキ自由詩1304-8-18
どこかに- 松本 涼自由詩2*04-8-17
「送り火ピアニシモ」- あとら自由詩6*04-8-17
経過、彼方へ向けて- 霜天自由詩604-8-17
爪の気配- A道化自由詩304-8-17
光声- 湾鶴自由詩904-8-16
にわか雨- 快晴自由詩6*04-8-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44