季節
青色銀河団
母さん
ぼくの血は
あの鳩の眼よりも
薄い色なのですか
すでに色褪せてしまった繃帯が
風になびくのです
母さん
ぼくはまだ
あのデパートの屋上で
迷子のままなのですか
いまでもぼくは細い傷口を
生きている気がするのです
母さん
ぼくは朝日を浴びて
このまま静かに
錆びていくのですか
季節が
美しい指先で
何度もぼくに
署名をしていくのです
自由詩
季節
Copyright
青色銀河団
2004-08-27 00:45:43